1枚、2枚ではなく、10枚、20枚。中古レコードをまとめて買っていく人がいる。場所は、東京・秋葉原にある「ビックカメラAKIBA」の店内。こうしたまとめ買いで、品出しが追いつかないこともあるそうだ。
スマホがあれば、好きな曲をすぐに聴ける時代。それでも、レコードを探しに来る人がいる。しかも、家電量販店に。ビックカメラが中古レコードを本格的に扱い始めたのは、なぜなのだろうか。

ビックカメラAKIBAは9月19日、レコード専門店「Face Records」と組み、「BIC RECORDS AKIBA by Face Records」をオープンした。品ぞろえは約5000~6000点。一部の高額なプレミア盤を除き、主にシングル盤として使われるEPは480円、アルバムなどのLPは980円の均一価格で販売している。
価格をそろえたのは、気軽に選んでもらうためだ。中古レコードは、同じ作品でも盤の状態や希少性などで値段が違うことがある。相場に詳しくなければ「この値段はお得なの?」と、手に取るのをためらうかもしれない。
均一価格なら、相場が分からなくても、気になるジャケットや知っている曲をきっかけに選びやすい。まずは1枚、気軽に買ってもらうための工夫だ。

先に売れていたのは、プレーヤーだった
中古レコードに力を入れるきっかけは、実はプレーヤーの売れ行きにあった。商品部 バイヤーの牧野英俊さんによると、ビックカメラでは、ここ2~3年ほどプレーヤーの売り上げが伸びているという。
購入者には20~30代もいて、本格的なオーディオに詳しい人ばかりではない。レコードのジャケットに引かれたり、ファッション感覚で興味を持ったり。牧野さんは、音へのこだわり以外にも、レコードを楽しむ“入り口”があるとみている。
Bluetooth対応のプレーヤーなら、同じ機能を備えた手持ちのスピーカーと無線でつなぎ、音楽を楽しめる。大がかりなオーディオ一式をそろえなくても、始められるわけだ。
それなら、聴くためのレコードも一緒に選べたほうがいい。以前から扱っていた新品に加え、中古レコードも充実させることにした。

