流れる景色の美しさに目を奪われて……激突してばかり「プロジェクト ゴッサム レーシング3」レビュー(2/5 ページ)

» 2006年01月27日 09時00分 公開
[小泉公仁,ITmedia]

 映像面に関してはおおむね高水準と思えるが、若干の不満も残る。現行機と比べれば明らかに精細で美しい映像ではあるものの、Xbox 360のソフトにしては解像感に乏しいと感じられるからだ。よく見ると、車体の輪郭に沿ってジャギが目立ちやすいし、遠方に見えるオブジェクトの輪郭やフェンス表面なども少しざわついて見える。これは、レース中(リプレイ時も含む)の映像が1024×600ドットで描画されていることが理由のひとつだろう。映像信号が720pで出力されているのは確かだが、1280×720ドットの解像度でフル描画しているソフトと比べると、どうしても輪郭のあたりが甘くなる。

画像 解像感に少し不満はあるが、次世代機らしい映像表現は至る所に見られる。例えば、暗いところから急に明るいところに出たとき、眩しさで周囲の風景が一瞬白く飛んでしまう様子が描かれている
画像 リプレイで車体の表面を見ると、周囲の風景が車体の曲面に沿って歪みながら映り込んでいることがよくわかる

内容は多彩だが、やや“作業感”を伴う「GOTHAMキャリア」

 シングルプレイのメインモードとなる「GOTHAMキャリア」には、スタンドアロンで遊ぶ「シングルキャリア」と、Xbox Liveに接続して世界中のプレイヤーとオンラインで腕を競い合う「オンラインキャリア」がある。「シングルキャリア」では、規定の順位内でゴールすればクリアとなる「ストリートレース」のほか、コース上に置かれたパイロンのゲートを次々とくぐっていく「パイロンチャレンジ」、スピードメーターの前を指定された速度以上で通過する「スピードチャレンジ」など、様々なイベントが用意されている。

画像 シングルキャリアの最初のステージは、ロンドンを舞台にした「REGENT ST SPEED FESTIVAL」。ここでは、2つのストリートレースに挑む
画像 難易度は「ハードコア」から「ビギナー」までの5段階から選べるが、難易度を下げるほど獲得できる賞金額は低くなる

 所定の要件を満たしてイベントをクリアすると、その内容に応じてクレジットやKudosポイントを獲得できる。Kudosというのは、ドライビングテクニックをポイント換算で評価するというしくみで、たとえばドリフト走行や二輪走行などを行うほどポイントが加算される。このKudosの累計によってプレイヤーのランクが上がったり、コンセプトカーの購入権が得られるというわけだ。

 ほかにも、レースで連勝するなど、一定の成果を収めるとバッジを獲得したり、一連のイベントをクリアすることでトロフィーがもらえる。多彩なイベントやいろいろなご褒美で飽きさせない工夫はよくわかるが、「シングルキャリア」をプレイしていると何か作業的に感じられてしまう面がある。思うに、モチベーションを高めるような演出が弱いからではないか。たとえば、走りを数値化して評価するKudosのアイデア自体は秀逸だと思うのに、走行中、Kudos獲得の項目がずらずらと列記されても、それに目を配るいとまがなく、上手にプレイできたという実感も薄い。1作目では、例えばドリフトし始めるとKudosの数字がぐんと大きくなって、カウンターのようにカラカラと上がっていく演出があり、それでスタイリッシュな走りができていることを実感できたが、2作目以降、演出がだんだんと淡泊になっているような気がする……。バッジ等の獲得にしても、「○○を獲得しました」とただ事務的に伝えられるばかりでは少し物足りない。

画像  レース中(リプレイ時にも)、どんなテクニックでKudosを獲得したのかが画面右上に表示されるが、ビジュアルやサウンドも駆使してもう少し派手に見せてもよいのではないかと感じる
画像 参考までに、こちらは旧Xboxの1作目「プロジェクト ゴッサム:ワールド ストリート レーサー」の画面。ドリフトを始めると、画面の右上に「+○○」という数字がひときわ大きく表示されて、数値がどんどん上がっていくのが分かりやすかった

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
先週の総合アクセスTOP10
  1. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  2. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  3. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  4. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  5. 田代まさしの息子・タツヤ、母の逝去を報告 「あんなに悲しむ父親の姿を見たのは初めて」
  6. 「遺体の写真晒すのはさすがに」「不愉快」 坂間叶夢さんの葬儀に際して“不適切”写真を投稿で物議
  7. 大友康平、伊集院静さんの“お別れ会”で「“平服でお越しください”とあったので……」 服装が浮きまくる事態に
  8. 妊娠中に捨てられていた大型犬を保護 救われた尊い命に安堵と憤りの声「絶対に許せません」「親子ともに助かって良かった」
  9. 極寒トイレが100均アイテムで“裸足で歩ける暖かさ”に 今すぐマネできるDIYに「これは盲点」「簡単に掃除が出来る」
  10. 「奥さん目をしっかり見て挨拶してる」「品を感じる」 大谷翔平&真美子さんのオフ写真集、球団関係者が公開
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ってみると…… 飼い主も驚きの姿に「もはや、魚じゃない」「もう家族やね」と反響
  2. パーカーをガバッとまくり上げて…… 女性インフルエンサー、台湾でボディーライン晒す 上半身露出で物議 「羞恥心どこに置いてきたん?」
  3. “TikTokはエロの宝庫だ” 女性インフルエンサー、水着姿晒した雑誌表紙に苦言 「なんですか? これ?」
  4. 1歳妹を溺愛する18歳兄、しかし妹のひと言に表情が一変「ちがうなぁ!?」 ママも笑っちゃうオチに「かわいいし天才笑」「何度も見ちゃう」
  5. 8歳兄が0歳赤ちゃんを寝かしつけ→2年後の現在は…… 尊く涙が出そうな光景に「可愛すぎる兄妹」「本当に優しい」
  6. 1人遊びに夢中な0歳赤ちゃん、ママの視線に気付いた瞬間…… 100点満点のリアクションにキュン「かわいすぎて鼻血出そう!」
  7. 67歳マダムの「ユニクロ・緑のヒートテック重ね着術」に「色の合わせ方が神すぎる」と称賛 センス抜群の着こなしが参考になる
  8. “双子モデル”りんか&あんな、成長した姿に驚きの声 近影に「こんなにおっきくなって」「ちょっと見ないうちに」
  9. 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
  10. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」