最後の武将・天下無双の「宮本武蔵」見参――「戦国無双2」いよいよ発売「戦国無双2」開発者インタビュー(4/4 ページ)

» 2006年02月24日 12時00分 公開
[加藤亘,ITmedia]
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―― 個人的に好きなキャラクターなどいますか?

杉山 やはり宮本武蔵の最強感がたまらないものがありますね。究極まで育てて究極の武器を得た武蔵は手が付けられないですよ。初心者であっても、あの地獄モードを余裕で楽しめる最強感をぜひ味わってもらいたい。

鯉沼 どれも愛着があってコレといわれると困りますが、アクション的に面白くなっていると自負しているのが「島左近」ですね。ただ、さきほどの話にもありましたが、家康と三成が本作のイメージキャラクターであるように、語り尽くせぬものがあります。彼ら2人だけ6ステージ存在しているのですが、互いに関ヶ原に向けたストーリーは必見です。ほかにも、「上杉謙信」と「武田信玄」であったり、「浅井長政」と「お市」との関係、もちろん「織田信長」の誰もが知っている話も注目してほしいし……。言うときりがないですね(笑)。

島左近を稲姫が狙う
浅井長政とお市は何を思う
謙信と信玄は手を組む?

杉山 既存のキャラクターもアクションをすべて変更してますし、もちろんストーリーも変わっています。お市や伊達政宗などは容姿まで成長させ、政宗に至っては武器まで変更しています。まったくの新キャラのようになってしまっています。銃と剣を持ち替える楽しさを堪能してほしいですね。

鯉沼 立花巨迹繧セけ異質な存在と受け取られがちですが、アクションバランスやストーリー上必要という観点で参戦させました。特に面白いなと思ったのは、父の道雪より立花家の家督を譲られ、女性当主となっています。戦国時代でもまれな例と言われているのと、九州で島津義弘が選考された時点でからみがイメージできたことも大きい。それに大名ばかり登場しても仕方がないので。

―― 気が早い話ですが、次回作も期待する声がすぐに届くと思いますが。

鯉沼 ちゃんと作りたいからと発売日が変更になり、皆様には大変ご迷惑をおかけしましたが、「猛将伝」などについては現在何も考えていないのが真実です。正月返上でやってましたのでそんな余裕もありませんでした。

杉山 要望があればそれから考えます。今はまず「戦国無双2」に注力してますので。ただ、今後は次世代ゲーム機などの開発も視野に入れてます。どのハードにするかは今は言えませんが、“どうすべきか”のイメージはすでに頭にあります。それがどんな内容かはまだ秘密です。

鯉沼 “次世代機ならではのもの”にはしたいです。ただ絵がキレイになったという安直な、バージョンアップ版のようなものにだけはしたくないと思っています。“ならでは”という部分では、今後さまざまな施策を練っていきたいです。今はこれくらいしか言えませんが、開発するとは思います。

杉山 自分は「無双」というゲームに始めて触った時は開発に携わっていませんでした。いわゆるユーザーという視点で遊んだ“無双”は新しいアクションを提示してくれたものでした。自分はどちらかというとRPG好きで、アクションはそれほど得意ではありませんでした。“無双”というゲームは、プレイする中で障害となる壁を越えていける気持ちよさと、それによって自分もキャラも成長できる作品であると認識しています。道が決められているようなものではなく、いろんなところにさまざまなものが埋まっている“宝箱みたいなゲーム”なんです。実際、無双の開発に携わることになるにあたり、自分はユーザーの立場で客観的に見、こうあってほしいと思える無双を作っていきたいと思っていました。その中で「戦国無双」が大事にしていたのは成長感でした。RPG好きな自分だからこそというわけではないですが、戦国無双は成長することで乗り越えられなかった壁を乗り越えることができ、アクションを楽しみたい人にはさまざまなバリエーションを揃えられる作品になっていると自信を持っています。ただ敵を倒すだけでも楽しいか? □ボタンだけでもクリアできるのか? ――自分の中ではこういうことが大事なんです。さまざまな人たちが楽しめるのが無双であるべきであり、さまざまな遊びを提供できるのが無双なんです。敷居の低いアクションゲームだと改めて気づかせてくれる作品であり、何にも代え難いシステムを持ったゲーム。これからも初心を忘れることなく、何にも代え難い作品を作っていきたいと思います。

今作では騎乗攻撃が強くなっており、馬を乗りながらの無双がオススメとのこと。移動だけに馬を使用するのではなく、ぜひ馬奥義での一網打尽を味わってほしいと杉山氏と鯉沼氏は語る

鯉沼 誰もがヒーローになれ、誰もが爽快感を得られるゲームです。自分が作ったゲームを自分が楽しめる希有なゲームでもあります。無双はシミュレーション要素も入ったコーエーらしいアクションゲームです。“万人が遊べるアクションゲームであれ”と、無双に関しては思っています。ぜひキャラクターの個性を、アクションの増えていく楽しみを体験してもらいたい。同じ種類の武器でもそれを持つキャラクターによって違うアクションに派生していく醍醐味を味わってください。このキャラクターが好きと言える“なにか”が必ずあるはずです。いつも作り終えると「もうこれ以上やりたくない」と思うくらい、命削って開発にあたっています。自分の身を粉にして、休みを返上してつくりあげた「戦国無双2」をどうぞ楽しんでください。

 発売日となる2月24日には秋葉原の「ソフマップ本店」と「ヤマギワソフト館」において、試遊台をはじめ、インタビューにも答えてくれた本作のプロデューサー・杉山芳樹氏とディレクターの鯉沼久史氏によるトークショウが予定されている。制作秘話なども語られるとのこと。お時間のある方はソフト購入ついでに駆けつけてみるのはいかがだろうか。

戦国無双2
対応機種プレイステーション 2
メーカーコーエー
ジャンルタクティカルアクション
発売日2006年2月24日
価格(税込)7140円(豪華グッズを同梱した「戦国無双2 TREASURE BOX」<税込み11340円>も同時発売)
(C)2006 KOEI Co., Ltd. All rights reserved.


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