華麗なスマッシュで大乱闘を生き残れ! Wiiの「スマブラ」はボリューム満点「大乱闘スマッシュブラザーズX」レビュー(1/5 ページ)

ついに出ました。「スマブラ」最新作。シンプルかつ奥深い対戦が好評な任天堂のオールスター総出演タイトルがWiiで登場。マリオやヨッシーやサムスに加えてソニックやスネークもゲスト参戦しちゃいます。ボリューム満点おなかいっぱいになること必至の特盛り大乱闘をどうぞお召し上がれ〜。

» 2008年02月12日 15時00分 公開
[仗桐安,ITmedia]

多くのファンに愛されてきたオールスターによる大乱闘

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 全国のスマブラファンの皆さん! Wiiで大乱闘できる日がやってきましたよ!

 ファンは本作「大乱闘スマッシュブラザーズX」の発売を心待ちにしていたことだろう。なんせ前作から7年(正確には6年と2カ月ほど)が経過しているのだから。

 最初に述べておくと、2008年1月31日に発売された本作は「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズの3作目にあたるタイトルだ。

 1作目「ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ」(以下、初代「スマブラ」)は1999年1月にNINTENDO64用ソフトとして発売され、約197万本が出荷された。NINTENDO64のソフトとしては、約224万本を売り上げた「マリオカート64」に次ぐ2位の記録を保持している。そして2作目「大乱闘スマッシュブラザーズDX」(以下、「スマブラDX」)は2001年11月にニンテンドーゲームキューブ用ソフトとして登場。約135万本が出荷され、ニンテンドーゲームキューブのソフトで最も売れたタイトルとなった。

 なぜ既存のスマブラシリーズはこれほどまでにヒットしたのか。初代「スマブラ」のタイトルにもあるように、任天堂のオールスターが登場することがスマブラシリーズの大きな魅力だと言えるだろう。マリオやポケモン、リンクやドンキーコングなど、長年愛され親しまれてきた任天堂のキャラたちが一堂に会して何でもありのドリームマッチを果たす。これは各タイトル、各キャラのファンからすれば、この上ないファンサービスだ。

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 加えて、シンプルかつ奥深いゲームシステムが広く受け入れられたという点もヒットの要因だろう。通常攻撃、必殺ワザなどがあり、相手を攻撃してダメージを蓄積させていく、という対戦格闘ゲームの要素を持ちつつも、難しいコマンド入力などはなく、初心者にも分かりやすい操作体系が採用されているのだ。

 ライフを削って0にすれば勝利ということではなく、ある程度ダメージを与えつつ場外にふっ飛ばせば勝ち、という独特のルールは、緊張感と一発逆転の余地があって秀逸だ。また、さまざまなアイテムの使用やステージの特殊効果で戦局が変わったり、ふっ飛ばされた後の操作次第でステージに何度も復帰できるなど、運の要素と実力の要素がバランスよく練りこまれている。

 そして何と言ってもスマブラシリーズの魅力は、初代「スマブラ」から一貫している4人同時対戦が可能な点だ。これがもし、よくある対戦格闘同様に2人対戦しかなかったら、これほどまでにヒットはしなかったと筆者は思っている。3人や4人で対戦しても、それぞれが自分のキャラを見つつ全体を見ることができるプレイ画面は、まさに大乱闘の名にふさわしい。おなじみのキャラを操作しつつ、大勢でわいわい盛り上がれる定番タイトルとしてファンに愛されてきたシリーズだと言える。

 以上、少し前置きが長くなったが、そんな人気シリーズの最新作がWiiで登場した。Wiiのスマブラはいったいどんな進化を遂げているのか?次項からお伝えしていこう。

画像 いざ、何でもありの大乱闘の世界へ!

コントローラの選択肢は4つ シンプルなシステムと多彩なキャラ

 本作をプレイするにあたって、プレイヤーがまず選択しなくてはならないのが「どのコントローラでプレイするか」ということ。選択肢として挙げられるのが、Wiiリモコン+ヌンチャク、Wiiリモコン横持ち、クラシックコントローラ、ゲームキューブコントローラの4つだ。

画像 相手をふっ飛ばした時のスコーン!という感覚は何だかクセになる。Wiiリモコンやゲームキューブコントローラなら振動ありの設定で楽しめるので、よりシンクロできるだろう

 プレイヤーの環境とお好みで選んでほしいところだが、個人的にはゲームキューブコントローラでのプレイをオススメしておきたい。もちろんゲームキューブコントローラを所持していない場合は新たに購入しなくてはいけないというハードルの高さはあるが、もし持っているならばぜひ一度試してほしい。筆者は前2作のファンなので、やはりコントロールスティックによる移動やスマッシュ攻撃に慣れている、というのもあるが、グリップの安定感や、ボタン操作のしやすさで他のコントローラよりも扱いやすいと感じた。

 逆に、個人的に最もプレイしにくく感じたのはWiiリモコン横持ちスタイルだ。スティック操作に慣れた身としては十字ボタンでの移動操作は違和感があった。しかし、先入観なく本作をプレイする初めてのプレイヤーであれば、横持ちでもすんなり入り込めるかもしれない。

 1人でのプレイならコントローラが1つあればいいので、自分の好きなスタイルでプレイできるかと思うが、4人分のコントローラを用意するとなるとヌンチャクが足りない……とかクラシックコントローラが足りない……など、けっこう大変だったりするものだ。上記の4つの選択肢すべてを用意して、ハンデ戦に利用したり、交代交代で違うプレイスタイルにしてみたり、というのも面白いのではないだろうか。

 いずれのコントローラでプレイするにせよ、基本的な操作方法は変わらない。移動、攻撃、必殺ワザ、ジャンプ、シールド防御が、それぞれ割り振られている(ボタンの組み合わせによってつかみや投げもある)。

 攻撃にはボタン1つで出せる攻撃の他に、方向とボタンとの組み合わせによる上+攻撃、下+攻撃、横+攻撃のバリエーションがあり、必殺ワザにも同様に4つのバリエーションがある。スティック(もしくは十字ボタン)を上に入れると出せるジャンプは、空中で行えば2段ジャンプが可能。相手の攻撃はシールド防御でガードすることができる。

 また、「1」ボタン+「2」ボタン同時押し(Wiiリモコン横持ち)や右スティック(クラシックコントローラー)などで、ふっ飛ばし性能の高いスマッシュ攻撃を簡単に繰り出せる。

画像画像画像 ステージ数はかなりのもの。それぞれに面白い演出やギミックがあり、油断できない

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