華麗なスマッシュで大乱闘を生き残れ! Wiiの「スマブラ」はボリューム満点「大乱闘スマッシュブラザーズX」レビュー(5/5 ページ)

» 2008年02月12日 15時00分 公開
[仗桐安,ITmedia]
前のページへ 1|2|3|4|5       

オマケもぎっしり 任天堂の集大成とも言うべきビッグタイトル

 本作には本編以外のオマケ要素が、ハッキリ言って“おそろしい”ほどに盛り込まれているのも本作の魅力のひとつだ。「スマブラDX」でも存在したフィギュア集めは本作でも継承されているのだが、さらにプレイ中にさまざまなキャラのシールを集めることができ、それらはコレクションで確認することができる。歴代任天堂タイトルのキャラやソニック関連、スネーク関連のフィギュアやシールを集める作業は、コレクター癖のある筆者としてはたまらないものがある。思わず「亜空の使者」を何度もやってしまうのだった。シールやフィギュアの収集に限らず、やり込めばやり込むほど隠し要素が解除されていく本作なのだが、クリアゲッターというモードで「○○を△△でクリア」などの条件が提示されるのが、また燃える。今度はこれに挑戦しよう!と目標を見つけられるはずだ。

画像画像 フィギュアやシールの名鑑は眺めているだけでも楽しい

画像 ステージ作成は凝ろうと思えばいくらでも凝れる

 その他に、プレイ中にポーズして撮った写真や、保存したリプレイを鑑賞することもできる。また、ステージ作りというモードでは自分だけのオリジナルステージを作成することが可能。もちろん自作のステージで対戦だってできる。至れり尽くせりである。

 さらに本作がすごいのは、名作トライアルと題して、本作に登場しているキャラたちの出典タイトル(「スーパーマリオブラザーズ」や「アイスクライマー」など)の体験版がプレイできる、ということ。体験版自体は短いものは数10秒、長いものでも数分しか遊べないが、多くの作品からキャラが集まっている本作のような特殊なタイトルにおいては、非常に“アリ”な企画だと思わされた。

 今となっては「星のカービィ」をやったことがないという人や「光神話 パルテナの鏡」をやったことがないという人も多いだろう。そんな人たちが登場キャラの元ネタを知れるというのはとてもいいことだし、やってみて気に入ったらバーチャルコンソールで気軽に昔の名作を買えるわけで……これは任天堂さん商売上手ですなぁ、というナイスなアイデアである。

画像 懐かしの「ファイヤーエムブレム」もほんの少しだけ遊べる
画像 プレイの進行に伴い集めることができるコイン。このコインを使ったミニゲーム、コインシューターも収録されている。コインを撃ってフィギュアやシールをゲットだ

画像 未完成な年表はだんだんとタイトルが埋まっていく。こちらもぜひコンプしてほしいところだ

 名作トライアルと付随して懐かしさにホロリと涙が出るのがゲーム年表。任天堂の今までに出したタイトルをファミリーコンピュータからWiiまでザラッと確認することができるのだ。こちらの年表に載るタイトルは最初は不完全だが、プレイを進めていけばだんだん年表が埋まっていくという仕組み。「あぁ、こんなのあったなぁ」と思いながら年表を見返すおじさんゲーマーも多くいることだろう。

 フィギュアやシールでものすごくマニアックな任天堂キャラが登場したり、こういう年表がゲーム内にあるというのを見るにつけ、本作に任天堂のコンテンツが集結したお祭りにして集大成的な意味合いを感じてしまう。いずれ次のスマブラが出るかもしれないが、現時点でのスマブラ最新作は、その時点での任天堂の集大成を感じさせるものになっているのだ。

 最後に、ゲームそのものに改めて着目すると、「スマブラDX」よりも若干スピードが遅くなっているなどの仕様変更が気になった。間口を広くするためにあえてそうしたのだろうとは思うが、人によっては前2作の方がよかったと思う点もあるかもしれない。「スマブラDX」に登場したのに本作で登場しないキャラがいるのも個人的には残念なところだ。ただ、全体的にはキャラのボリュームにせよ、ステージのギミックにせよ、全体的なグラフィックにせよ、サウンドにせよ、やり込み要素にせよ、しっかりとした進化を感じられるので、非常に満足感、お買い得感を感じることができた。

 スマブラファンならこれをプレイしない手はない! と思うし、周りに対戦相手がいて、アクションが嫌いじゃないのであれば、未プレイの人にも強くオススメしたい。次のスマブラがいつになるのか皆目見当がつかないが、それまで長く遊べるのではないかと思う。いや。もしかしたら次のスマブラが出ても本作を楽しんでいる人がいるかもしれない。なぜなら本作をプレイしたことによって初代「スマブラ」や「スマブラDX」を改めてプレイしたくなった自分がいるからだ。シンプルかつ奥深いスマブラの世界に終わりはない。筆者は、今日もまた友人に「急だけど、今晩ちょっとスマブラやんない?」とメールを打つのであった。

(C)2008 Nintendo / HAL Laboratory, Inc. Characters: (C)Nintendo / HAL Laboratory, Inc. / Pokémon. / Creatures Inc. /GAME FREAK inc. / SHIGESATO ITOI / APE inc. / INTELLIGENT SYSTEMS / Konami Digital Entertainment Co., Ltd. / SEGA


前のページへ 1|2|3|4|5       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. /nl/articles/2412/14/news019.jpg ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. /nl/articles/2412/15/news011.jpg 「懐かしい」 ハードオフで“30年前のPC”を購入→Windows 95をインストールしたら“驚きの結果”に!
  4. /nl/articles/2412/16/news107.jpg 「靴下屋」運営のタビオ、SNSアカウント炎上を受け「不適切投稿に関するお詫び」発表 「破れないストッキング」についてのやりとりが発端
  5. /nl/articles/2412/15/news035.jpg 餓死寸前でうなり声を上げていた野犬を保護→“6年後の姿”が大きな話題に! さらに2年後の現在を飼い主に聞いた
  6. /nl/articles/2412/15/news002.jpg 毛糸でフリルをたくさん編んでいくと…… ため息がもれるほどかわいい“まるで天使”なアイテムに「一目惚れしてしまいました」「うちの子に作りたい!」
  7. /nl/articles/2412/10/news133.jpg 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  8. /nl/articles/2312/15/news032.jpg 放置された池でレアな魚を狙っていた親子に、想定外の事態 目にしたショッキングな光景に悲しむ声が続々
  9. /nl/articles/2412/15/news028.jpg 脱北した女性たちが初めて“日本のお寿司”を食べたら…… 胸がつまる現実に考えさせられる 「泣いてしまった」「心打たれました」
  10. /nl/articles/2412/16/news023.jpg 父「若いころはモテた」→息子は半信半疑だったが…… 当時の“間違いなく大人気の姿”に40万いいね「いい年の取り方」【海外】
先週の総合アクセスTOP10
  1. イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
  2. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  3. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  4. 高校生のときに付き合い始めた2人→10年後…… 現在の姿に「めっちゃキュンってした」「まるで映画の世界」と1000万表示突破
  5. 大谷翔平の妻・真美子さん、ZARA「8000円ニット」を着用? 「似合ってる」「シンプルで華やか」
  6. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」 投稿者に感想を聞いた
  7. 高校生時代に父と撮った写真を、29年後に再現したら……再生数1000万回超えの反響 さらに2年後の現在は、投稿者に話を聞いた
  8. 散歩中、急にテンションが下がった柴犬→足元を見てみると…… 「そんなことあります?」まさかの原因が860万表示「かわいそうだけどかわいい」
  9. コメダのテイクアウトで油断して“すさまじい量”になってしまった写真があるある 受け取ったその後はどうなったのか聞いた
  10. 「やめてくれ」 会社で使った“伝言メモ”にクレーム→“思わず二度見”の実物が200万表示 「頭に入ってこない」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」