Wiiリモコンで自在に味方を動かせる! Wiiの「ウイイレ」はひと味違う「ウイニングイレブン プレーメーカー 2008」レビュー(3/3 ページ)

» 2008年03月04日 10時42分 公開
[仗桐安,ITmedia]
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 チャンピオンズロードでは試合が終わるたびに各選手の「オフェンス」、「ディフェンス」、「スタミナ」、「スピード」、「パワー」、「テクニック」にそれぞれ経験値が入る。経験値が一定量たまるとその項目のステータスを強化したり、新たなスキルを身につけることができるのだ。スキルには、シュートを決めやすくなる「ストライカー」、ピッチ中央でのプレイがうまくなる「センタープレイヤー」、ゴール前でパスを受ける動きがうまくなる「ポストプレイヤー」など、実に多種多様。相当数のスキルが用意されているので、誰にどのスキルをつけるかでかなりプレイヤーの個性が出てくるはずだ。

画像画像 試合で活躍すればするほど多くの経験値が入る。選手ごとに必要なスキルを見極めることも大切だ

 試合終了後のもうひとつの楽しみが、選手獲得だ。対戦したチームの選手が裏向きのカードとなって並べられている画面で、表示されるヒントから推測しながら何枚かのカードを引けるという流れだ。各選手には「☆」から「☆☆☆☆☆」までのランクがあり、最初は自チームの選手も獲得できる選手も☆1つの選手ばかりだが、プレイが進むにつれ、より☆の多い選手を獲得できるようになる。それに対して自チームのメンバーとして在籍できる選手数には限りがあるので、やがてその枠が一杯になり、自チームのメンバーを放出しなくてはならなくなる。ずっと一緒に戦ってきた選手を手放すのはしのびない……と思って残すか、有能な選手を得るために涙をこらえて放出するかは、プレイヤーの采配次第だ。

画像画像 相手チームから選手がやってきた。引き入れるか放出するかはステータスを見て判断すべし

 チャンピオンズロードの試合には「シュートを10本打つ」とか「ロングパスを5本決める」などというミッションが提示されたりもする。ミッションをクリアして試合を終了することで、獲得できる選手数が増えたり、より☆の数が多い選手を獲得できるようになったりするので、できるだけ達成して勝利したい。

 1人でチャンピオンズロードをやり込むだけでもあっという間に何時間も過ぎてしまう本作ではあるが、Wi-Fi環境があるプレイヤーなら、ぜひWi-Fi対戦をやってみてほしい。他のWi-Fiタイトル同様に、無料でオンライン対戦を楽しむことができる。フレンドコードを交換しあうことで友人と思う存分対戦できるのはもちろんのこと、見知らぬ誰かとの対戦だって簡単に実現してしまう。

 実際にプレイしてみたが、発売直後という環境も手伝ってか、比較的早く対戦相手が見つかった。そしてやはり全国の猛者たちは強いぃっ! 少しは勝てたものの、けっこうな数の敗北を喫してひとしきりへこむ筆者であった。しかし、対人戦からは学ぶことも多く、やはり人との対戦は純粋に楽しい。筆者のネット環境はADSL 50Mbpsなのだが、通信はまずまずの安定度。たまに途中で切れてしまうことがあったが、通信の不安定さなのか、相手の切断なのか……。タイミング的に相手が切断したっぽいな、と思うこともあったが、それもまたいたしかたなしか。Wi-Fiオプションにはマッチメイク設定という項目があり、通信状況のよい相手を優先する「レスポンス優先」と通信状況に関係なく相手を探す「マッチメイク優先」と、その中間の「中間設定」から選択できるので、通信状況が気になる人は「レスポンス優先」でやってみるといいだろう。

 さらに面白いオンライン機能としてWiiConnect24を利用した招待試合がある。これは友人のWiiに自分の対戦データを送ることで、その対戦データと友人のチームが対戦できてしまう、というもの。リアルタイムの対戦ではないので、飽くまでも友人のチームのデータを元にしたコンピュータとの対戦になるが、お互いに時間を拘束せずに気軽に挑戦状をたたきつけられる、何ともユニークな機能だ。

画像画像 “エディット”では選手名、チーム名の編集ができるほか、日本代表の選手を変更することも可能。

画像 友人と選手交換できるのが“トレード”。Wiiリモコンに保存した選手データを交換できるので、友人宅にWiiリモコンを持ち寄ろう
画像 リプレイの録画データが9つまでしか登録できないのは残念だ。カッコいいシュートが決まったら撮っておきたいっ!

新しい「ウイイレ」の大いなる第一歩 初心者にこそやってみてほしい一作

 豊富なモードに、やり込めるチャンピオンズロード、膨大な選手データ、いつものジョン・カビラの実況や、Wi-Fi対戦など、本作の魅力はたくさんある。しかし、改めて言わせてもらうが、本作の最大の特徴は、Wiiリモコンによる新しい操作方法だ。

 Wiiが登場した頃、「これまでのゲーム操作のスキルをいったんリセットする」、「みんながファミコンが登場した時みたいに同じスタートラインに立てる」、そんなハードだと称されることもあったが、本作で起きたことはまさにそれではないだろうか。長いファンのいる13年続いたシリーズがこれほどまでに根本的に操作方法を変えてきたのだ。このことによって確実に「ウイイレ」の間口が広がると思う。

 「ウイイレ」が好きでWiiを持っている人はおそらく本作をすでに買ってプレイしているか、何らか興味は示しているだろう。筆者はあえて今まで「ウイイレ」をやったことのない人にこそ、本作をプレイしてほしいと心の底から思う。サッカー好きならなおよしだが、この際サッカーにそんなに思い入れがない人にもプレイしてほしい。そしてプレイした人の感想を聞いてみたい。きっと「面白いゲームだ」と思ってくれる人が大勢いるのではないかと思う。もちろん従来の「ウイイレ」だって面白い。でもそれとはまた別のWiiリモコンありきで成立した新しい面白さが本作には詰まっているのだ。事実、筆者だってそんなに熱心なサッカーファンではなかったし、シリーズ作品をずっと追っているような「ウイイレ」ファンでもないのだが、本作にはどっぷりハマってしまった。

 公式サイト、CM、各種メディアで本作の映像や画像を見ることができるので、新しい操作方法に注目しているユーザーも多いかとは思うが、実際に手をふれてみて初めて分かる魅力というのはあるものだ。ゲームショップの店頭でもし遊べる機会があったら、ぜひ触れてみてほしい。そしてその面白さを感じられたら、ぜひ手にとってみてほしいと思う。と、ここまで書いて、この文章を読むのは「ウイイレ」に興味のある人だろうから、そうでない人には届かぬのだろうなぁ、ともどかしく思う筆者であった。クチコミでも何でもいいので、本作の面白さを体験する人が1人でも増えてくれればいいな、と願いつつ、この路線でさらに洗練された続編の登場を待つことにしよう。

ウイニングイレブン プレーメーカー 2008
対応機種 Wii
ジャンル サッカー
プレイ人数 1〜2人用(Wi-Fi対戦時は1人)
発売日 2008年2月21日
価格(税込) 7140円
CERO A区分(全年齢対象)
(C) 1996 JFA (C) 2002 JFA.MAX
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