12月3日はプレイステーションの日――「PlayStation Awards 2008」発表&授賞式

初代プレイステーションが12月3日に発売されてから15年。この記念すべき日にソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンは、「PlayStation Awards 2008」を開催。5つのゴールドプライズと1つのダブルプラチナプライズを発表した。

» 2008年12月03日 22時56分 公開
[加藤亘,ITmedia]

ダブルプラチナプライズはもちろんあのタイトル

会場はいくつかに分けられており、すべてライブ中継でつながっている

 ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパン(以下、SCE)は、日本国内でヒットしたタイトルを表彰する「PlayStation Awards 2008」を東京都港区の青山迎賓館において華やかに開催された。12月3日は記念すべき初代プレイステーションが発売された日。SCEは以後、事あるごとにこの「123」という数字にあやかって、ハードの発売日などを設定していた。そんな記念すべき12月3日をSCEは、「PlayStationの日」と制定している。

 「PlayStation Awards 2008」は、発売から2008年10月31日までの累計出荷数に贈られる賞で、今年はゴールドプライズ(累計出荷本数50万本以上100万本未満のタイトル)が5本、ダブルプラチナプライズ(累計出荷枚数200万枚以上300万枚未満のタイトル)が1本が受賞した。受賞タイトルは以下のとおり(フォーマット/社名50音順)。

ゴールドプライズ

タイトル機種発売日メーカー
METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTSPS32008年6月12日コナミデジタルエンタテインメント
CRISIS CORE -FINAL FANTASY VII-PSP2007年9月13日スクウェア・エニックス
PHANTASY STAR PORTABLEPSP2008年7月31日セガ
ワールドサッカーウイニングイレブン2008PS22007年11月22日コナミデジタルエンタテインメント
スーパーロボット大戦ZPS22008年9月25日バンダイナムコゲームス

ダブルプラチナプライズ

タイトル機種発売日発売元
モンスターハンターポータブル 2nd GPSP2008年3月27日カプコン

ショーン・レーデン氏は独特の言い回しで「たくさんいますが、みんな仲がいいから大丈夫ですね?」と和ませる

 冒頭、あいさつに立ったソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンプレジデントのショーン・レーデン氏は、たくさんの来場者を前に感謝を述べるとともに、12月3日が「プレイステーションの日」であることを告げる。前回の「PlayStation Awards 2007」が7月に開催されており、多少ズレこんだことにレーデン氏は、「夏は暑いし、やはり1年の終わり、しかも記念すべき日にお祝いするのが適切だと思って」と、会場を和らげる。レーデン氏は、「1、2、3の数字は我々プレイステーションフォーマットにとって意味のある数字です。12月3日が初代プレイステーションの誕生日であり、この日から15年間でゼロからプレイステーションビジネスを皆さんとともに作ってきたと考えています。こらからも日本から全世界へとプレイステーションでのビジネスを展開していきましょう」と締めくくった。


平井一夫氏。平井氏は、「PlayStation Awards」のプレゼンターも兼ねていた

 また、SCEグループCEOの平井一夫氏は今回の受賞者に祝辞を延べるとともに、「モンスターハンターポータブル 2nd G」がPSP初のダブルプラチナプライズに輝いたことや、PS2、PS3、PSPと3つのプラットフォームで受賞作品が登場したことに触れる。「今後は、この3つのプラットフォームのほか、ネットワークという4つ目のプラットフォームの充実に向け、クリエイターと協力して作品を全世界に向けて発信していきたいと思います。これから年末商戦に入り、1年で盛り上がる時期となります。我々もハードをなるべく多くのユーザーに届けるべく努力しますので、皆様も新たなチャレンジとサポートをお願いします」と、来場者にメッセージを送り総括とした。


「CRISIS CORE -FINAL FANTASY VII-」プロデューサーの今泉英樹氏は受賞について「この作品はご存じのとおり11年前に発売された『FFVII』の設定を元に、新たな試みとして開発されました。実際発売されるまでプレッシャーを感じていましたが、こうして苦労が報われました。皆さんの協力があっての受賞だと思っています」とコメント
「ワールドサッカーウイニングイレブン」からはプロデューサーの寺田敏之氏、アートディレクター田仲達也氏と永井亨氏が登壇。代表して寺田氏は「皆さんにシリーズを育ててもらい、こうして世界で戦えるタイトルになりました。しかし、この日本がホームと思っています。皆さんのためにも、PS3で帰ってこないとと感じています。(受賞したことで)いいスタートがきれたと思っています」とあいさつ
「METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS」からはもちろん、監督の小島秀夫があいさつに立つ。「PS3オンリーで4年間開発してきて、結果が出せたと安堵しています。100年に一度の景気の悪さと言われていますが、こういう時こそ夢を届けられるようがんばっていきたいと思います」(小島氏) ほかにも統括プロデューサーの今泉健一郎氏とアートディレクターの新川洋司氏が登壇

「PHANTASY STAR PORTABLE」の受賞では、セガからは開発部副部長の見吉隆夫氏とプロデューサーの酒井智史氏が、アルファ・システムからは開発プロデューサーの佐々木哲哉氏が登壇。代表して酒井氏が「シリーズは20周年を迎え、まもなく21周年となろうとしています。そんな節目の年に受賞できうれしく思います。関係各位に感謝を述べたいと思います」とあいさつした
ゴールドプライズ最後の受賞は「スーパーロボット大戦Z」。バンプレストのチーフプロデューサー・寺田貴信氏は、「バンダイナムコゲームスとして2本目の作品。スパロボはプレイステーションよりは先輩で、そろそろ18年目です。今後も頑張っていきたいと思います」と常連の余裕を感じるコメントを残した。なお、バンダイナムコゲームスからは渡部隆氏と吉羽将一氏も登壇し、副賞と花束が贈られた
ずらりと並ぶゴールドプライズとダブルプラチナプライズの盾

 今回、200万本以上を販売したとしてダブルプラチナプライズに輝いた「モンスターハンターポータブル 2nd G」の受賞では、プロデューサーの辻本良三氏のほか、ディレクターの一瀬泰範氏、メインプランナーの江口勝博氏、プランナーの小嶋慎太郎氏が登壇。辻本氏は、「このような大きな賞をいただきありがとうございます。本作は約1年という短い期間で開発したこともあり、スタッフ関係者に多大な協力をいただきました。ユーザーたちが友人を誘うなど自らアピールしてくれたこと、忙しい方でも時間を割いてくれたということが自信につながりました。シリーズは5年弱と歴史は浅いのですが、こうして多くの方の支持を受けたのは、PSPに出会えたことが幸運だったと考えています」と発言。フラワーアーティストの東信氏が作り出した巨大な花のモンスターの前で記念撮影となった。

PSPでは初となる200万本を突破し、ダブルプラチナプライズを受賞した「モンスターハンターポータブル 2nd G」の発表では、斜幕の向こうで大きな生け花をするというサプライズ演出が。バイオリンによる「モンスターハンター」楽曲の生演奏の中、シルエットが徐々にモンスターへと変化していく!
フラワーアーティストの東信氏によるライブ生け花で誕生したフラワーモンスター。東氏は自身も「モンスターハンターポータブル 2nd G」のファンで、植物を200種類使い、東氏なりのモンスターを想像したと語る。いずれ機会があればこういったモンスターをゲーム中に登場させてほしいとの要望も。なお、東氏はゴールドプライズで受賞者に贈られた5つの花束アレンジも担当している

フラワーモンスターはこんな感じ。4足歩行ができるらしく、全身が花や植物に覆われている。確かに出現してもおかしくない迫力

会場となった青山迎賓館は普段はブライダル関連の施設として使われている場所。当日は、「PlayStation Awards 2008」ということで、外壁にはフラッグがはためき、内装もいたるところにPSの象徴ともいえる「○×△□」をあしらったタペストリーやテーブルカバーが。細かい遊び心も忘れていない

「PlayStation Awards 2008」の途中には、INO hidefumiによるライブや、DJによるパフォーマンスも
会場には前代表取締役の久夛良木健氏の姿も。受賞者と談笑する姿も

フラワーモンスターの足元のプレートには、久夛良木氏や平井氏、レーデン氏のお祝いのコメントが記念に残されていた

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