電気がなければ発電したらいいじゃない 大型ソーラーパネルGOAL ZEROで24時間耐久に挑戦:散歩するガジェット(2/2 ページ)
11時間で80%まで充電
結局、充電時間11時間でSherpa 120 Power Packのインジケーター「80%」まで充電することができた。完全に使い切った状態ではない「20%」からの充電だったとはいえ、4月の曇りがちの天候でこれだけ充電できたのはなかなか優秀といえるのではないだろうか。驚いたのが、ポータブルタイプでは充電できなかったような曇り空でも充電が継続したことだ。朝夕は、インジケーターが充電を示していても、日中ほどの発電量はないというのは充電の経過に現れているが、目に見えて分かりやすい性能の違いといえるのではないだろうか。これがもし真夏かつ快晴の日であれば、もっと短時間での充電も期待できる。
灯りのある生活のありがたさ
さて夜も更け、Sherpa 120 Power PackにLight-a-Lifeを接続してみたところ思った以上に明るく、何をするにもその明るさが助けになった。夕食時、カップラーメンのためのお湯を沸かす際にも、手元がはっきり見え、夜間のガスバーナー点火も安心できた。Luna LED Lightも手元を照らすには十分な明るさなのだが、Light-a-Lifeならばテント内を照らしたり、テントの前まで照らすことができるので、煮炊きなど作業をする際に便利。今回のように1人ならヘッドライトを使う手もあるが、家族など複数人数の作業ならば、いっそうLight-a-Lifeの明るさがありがたく感じられるのではないだろうか。
実用性の高さは予想以上
実際に使ってみてGOAL ZERO製品、それぞれ完成度が高いということが分かった。大型ソーラーパネルは高性能かつ折り畳めて携帯性も高いし、LEDランタンは明るく低消費電力。バッテリーも容量が大きくインジケーターも分かりやすいものだった。つまり、GOAL ZERO社の創業者であるRobert Workman氏がおそらく想定したであろう、電気を使うことができない国や地域に持ち込んで、夜間照明に役立てるという目的を十分に果たすことのできる製品になっている。スマートフォン、デジカメ、そしてノートパソコンの充電と欲張ってしまえば、1日で充電池を使い切ってしまうかもしれない。しかし、低消費電力のLEDを使用した夜間照明に限って考えれば少なくとも2、3日は使い続けられるので、その間に日中、晴れ間が見えたら充電しておけば良いことになる(カタログ値では、100%充電したSherpa 120 Power PackでLight-a-Lifeが48時間使用可能)。大型ソーラーパネルと大容量充電池は、導入コストを考えると一般家庭での購入は難しいかもしれない。ここはぜひ、地方自治体や企業などが防災用品として採用すべくテストしてみてはいかがだろうか?
そのほかの備考
基本的にテスト中の24時間は、家にあったものを飲食。煮炊きも、キャンプ用に買ってあったガスバーナーでのみとした。室内の設備もトイレとトイレの手洗い用水道以外は使用していない。当初はテント内で仕事しようかとも考えていたのだが、そんな悠長なことを言っていられないスケジュールのものがあったため、昼間は室内のデスクトップパソコンで原稿を書きつつ、ちょくちょくソーラーポネルの様子を見に行き、撮影しながら日照状況を確認した。
これはこれで昼間は活動して、夕方キャンプ地に戻るような活動状況を再現できたのではないかなと思うことにした。ちなみに朝食はクラッカーとペットボトルの水。昼食もクラッカーと水。さすがに栄養バランスがめちゃくちゃなので、夕食は主食をカップラーメンとしながらも、家族の夕食として用意されていたブロッコリーを少々拝借した。日頃粗食慣れしている筆者は、食事はあまり気にならなかったのだが、水道が使えないということで洗面ができないのがこたえた。よって、まず筆者を襲ったのは洗面できないことによる顔面の不快感だった。防災用品の中に男性用脂取りシートを入れておこうと心に誓ったのであった……。なお、家は昔からタンクに水道水を備蓄しておくのが常だったので、手を洗ったり食器をすすいだりするには困ることはなかった。
寒がりな筆者でも夜間、化繊の寝袋とフリースで凍えることもなかった。しかし、冬であればダウンなどもっと本格的な防寒具が必要になる。Rock-Out SpeakersはGOAL ZEROシリーズはなんでも試してみようという趣旨で用意したのだが、「非常時にラジオはともかく、音楽なんて聴いている場合ではないだろう」との思いとはうらはらに、手持ち無沙汰になったときMP3プレイヤーの音楽を聴いているとなんとなく落ち着くこともあった。非常時だからこそ、日常を少しでも取り戻せるという意味でも、音楽を聴くことができたり、携帯ゲームをするというのは有効なのではないだろうか。それらを実現するのはすべて「電気」であり、非常時の発電の手段というのは水や食料に加えて考慮すべき点であることは疑いのない点ではないだろうか。
関連記事
- 散歩するガジェット:携帯型ソーラーパネルGOAL ZEROで太陽がある限り往ってみよう!
ポータブルタイプのソーラーバッテリーとバッテリーパックキットパッケージ、Guide 10 Plus Adventure Kitを自転車での移動中とベランダ固定で使用。スマートフォンにどれだけ充電できるかテストしてみました。 - 散歩するガジェット:手書きメモを簡単デジタル化! 「ショットノート」のホワイトボード版で会議も遊びもお役立ち
累計販売数が100万冊を超えた「ショットノート」シリーズの新機軸製品「ショットノート(ホワイトボードタイプ)」。このオフィスで大活躍するアイテムであえて遊んでみた。 - 散歩するガジェット:電動スクーター、e-Let'sで往く! 新宿発、秋葉原行き買い出しツアー
原付スクーター感覚で運転でき、電動アシスト自転車のようにバッテリーを取り外して充電可能な電動スクーターe-Let'sで、新宿から秋葉原まで往ってまいりました。 - 散歩するガジェット:世界最強ママチャリで往く! 埼玉発、東京湾行きサイクリング
最新型電動アシスト自転車ビビチャージ・W、16Ah予備バッテリー、自転車対応ゴリラナビ、ガーミンGPSサイコンというママチャリフル装備30万円オーバー仕様で、埼玉から葛西臨海公園まで往復約70キロメートル、荒川サイクリングロードを往ってまいりました。 - 散歩するガジェット:超軽量ウェアラブルビデオカメラLooxcie2で往く! 体験映像ハンティングツアー
何気ない日常が非日常に! 超軽量ウェアラブルビデオカメラLooxcie2で、なんのヘンテツもない行動がエキサイティングで臨場感溢れる映像になりました。さらにはセグウェイに乗車、二足歩行ロボを操縦、アキバのメイド喫茶体験撮影も!! - 散歩するガジェット:ソニー、デジタル録画双眼鏡 DEV-3で往く! 東京映像ハンティングツアー
新製品を使って「とことん楽しもうじゃないか!」という新企画、最初の相棒はデジタル録画双眼鏡です。今回は試用できたのが1週間程度だったということもあり、基本設定のままなるべく多くのシチュエーションで動画撮影してみました。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
大きくなったらかっこいいシェパードになると思っていたら…… 予想を上回るビフォーアフターに大反響!→さらに1年半後の今は? 飼い主に聞いた
-
高校生の時に出会った2人→つらい闘病生活を経て、10年後…… 山あり谷ありを乗り越えた“現在の姿”が話題
-
ディズニーシーのお菓子が「異様に美味しい」→実は……“驚愕の事実”に9.6万いいね 「納得した」「これはガチ」
-
「こんなことが出来るのか」ハードオフの中古電子辞書Linux化 → “阿部寛のホームページ”にアクセス その表示速度は……「電子辞書にLinuxはロマンある」
-
「防音室を買ったVTuberの末路」 本格的な防音室を導入したら居住空間がとんでもないことになった新人VTuberにその後を聞いた
-
プロが教える「PCをオフにする時はシャットダウンとスリープ、どっちがいいの?」 理想の選択肢は意外にも…… 「有益な情報ありがとう」「感動しました
-
間寛平、33年間乗り続ける“希少な国産愛車”を披露 大の車好きで「スカイラインGT-R R34」も所有
-
「もしかしてネタバレ?」 “timeleszオーディション”候補者がテレビ局を退社 ディズニーの“船長”としても話題
-
走行中の車から同じ速さで後方へ飛び降りると? 体を張った実験に反響「問題文が現実世界で実行」【海外】
-
グルーミングが出来ない生まれたての子猫、とんでもない体勢になり…… 想像以上のへたくそっぷりに「どこにも届いてないww」「反則級」
- 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
- ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
- 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
- まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
- 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
- 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
- ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
- 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
- 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
- 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
- フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
- 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
- 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
- ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
- 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
- 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた