カクテル名が「ブルースクリーン」「スパゲッティ」って不吉すぎるでしょ! 六本木にできた「Hackers Bar」行ってきた

バーテンダーがコーディングする様子を見ながらお酒を飲むのだ。

» 2014年05月16日 19時28分 公開
[太田智美,ねとらぼ]

 2014年5月12日にプレオープンした「Hackers Bar」。公式サイトの説明によると、「ハッカーがおもてなしをするバー」だそうな。「ハッカー」と「バー」。この、異色(?)だけどなんとも興味をそそる組み合わせ。これは行かねば! 行かねばならぬ!! そういうわけで行ってきた。


画像(「Hackers Bar」が入っているビル) 「Hackers Bar」が入っているビル。「Hackers Bar」のオープンを記念して、たくさんのお花が届いていた

画像(看板「Hackers Bar」)

画像(「Welcome to Hackers Bar」の文字が) エレベーターで4Fに上がると、「Welcome to Hackers Bar」の文字が

画像(重厚な扉) 入口には重厚な扉が。こういう場所に行きなれてないとちょっと開けるのがコワイ……

決して飲んではいけないドリンクメニュー“スパゲッティ”

 目指す「Hackers Bar」は六本木に。恐る恐る中に入ると、そこにはおしゃれ空間が。カウンターにMacが置いてあるのがちょっとそれっぽい空気を漂わせているものの、一見よくあるバーと大きく変わらない。


画像(店内の様子) 店内の様子

 「な〜んだ。ただのバーか」とガッカリしながらも、とりあえず何かを注文。何気なくカクテルのメニューを見てみると……! 「ハッカー・イン・ザ・デス」「スパゲッティ」「ブルースクリーン」って何ぞ!!? ほかにもハッカーにちなんだ名前のカクテルがたくさん。


画像(メニュー) 「Hackers Bar」ドリンクメニュー。ちょっとボケちゃいました……。ごめんなさい

 さすがは、ハッカーズバー。とりあえず「一番Hackers Barっぽいメニューをお願いします」と注文してみた。


画像(ハッカーズハイボール) ハッカーズハイボール。ほかにも、「ハッカーズジンバック」「ハッカーズソニック」「ハッカーズハイ」といったオリジナルカクテルがある

画像(コースターもかわいい) コースターもかわいい。 ※注:バーコードは読み取れません

 出てきたのはおいしそうなハイボール「ハッカーズハイボール」だ。これは、ウイスキーのドクターペッパー割りという斬新で絶妙な組み合わせの一品。聞けば、このメニューはとあるドクターペッパー好きエンジニアのために作られたものとのこと。「お酒好きにはたまらないおいしさです」と店主は言う。

 続いて、どうしても気になった「ブルースクリーン」を注文。見た目は鮮やかだが、口にするとほんのりダークな苦みが。思わずほろ苦い経験を思い出す。


画像(ブルースクリーン) ブルースクリーン

 3杯目は“スパゲッティコード”にちなんだカクテル、その名もずばり「スパゲッティ」を注文。店主いわく「決して飲んではならないもの」だそうで、残念ながら写真はお見せできないが、とにかく薄気味悪いお酒が出てきた。味はなんとも言葉では表せない、ドギツ〜イ感じの味。


画像(スパゲッティ) スパゲッティ

なぜ「Hackers Bar」を始めようと思ったのか

 Hackers Barを経営しているのは、遺伝情報ストレージサービスなどを行っている「ヒメナ・アンド・カンパニー」代表取締役の中尾彰宏氏。医学部生でありながらプログラミングが好きで、卒業後はミクシィなどのIT業界でエンジニアをしていたという経歴を持つ。そんな中尾氏が今回「Hackers Bar」を始めた理由を聞いた。

 「エンターテインメントとしてのものづくりがしたかったんです」――中尾氏は語る。そして、「Hackers Bar」の原点となった1本の動画を見せてくれた。



 この男性は毎晩のように、ストリートでひっくり返したバケツをドラムの代わりにして演奏し、一晩でなんと200ドルを稼ぎ出すという。彼を初めて見たとき、たとえ楽器がバケツであっても、高い演奏技術さえあれば十分にエンターテインメントとして成立するということに中尾氏は感動。それならばハッカーが持つ技術もまたエンターテインメントにできるのではと考えたそうだ。

 「Hackers Bar」ではドラムは叩かないが、代わりにバーテンダーがライブでコーディングを行い、お客さんはそれを見ながらお酒を楽しむ。「お客さんの注文を受け、バーテンダーであるハッカーがその場でコーディングする。お客さんはそれを見てバグを見つけたり、もっとこうした方がいいといったアイデアを出したり、あるいはお客さんとして来ていた別のハッカーやデザイナーと出会ったりする。そんな場所にしたいんです」と中尾氏は話す。

 ちなみにこのバー、もともとは中尾氏がお客さんとして通っていたお店で、ある日オーナーが「(このお店)買わない?」と話を持ちかけたのだそう。それを聞いた中尾氏は、10分ほど考えたのち買収を決断。そのことを何も知らず会議室に集められた社員たちは、知らせを受けて「ふぁ? え? お〜」と飲み込めない様子だったという。それもそのはず、昨日までWebサービスを作っていた人たちが、希望すればバーの運営に関われることになったのだ。

「Hackers Bar」はリアルな実験場に

 今後「Hackers Bar」では、例えば「コースターにRFID(非接触データ送受信チップ)を仕込む」といった実験場としての試みや「いくら以上のボトルを注文するとバーテンダー(ハッカー)の時間が買え、ものづくりの注文ができる」といった仕組みも考えているようだ。

 Hackers Barの本格的な営業は6月から。営業時間は、午後8時から午前1時まで(定休日は、土・日・祝日)。もちろん、ハッカーの命となる電源・Wi-Fiも完備されている。

 なお、本格営業に向けて5月16日よりスタッフを募集。募集職種は「ハッカー」と「一般スタッフ」に分かれており、ハッカーに応募する場合は「Perl、PHP、Python、RubyなどいずれかのLL(lightweight language)スキル、Objective-C、Javaによるネイティブアプリ開発スキルなどがある人歓迎」とのこと。正社員、アルバイトともに募集している。


 そういえば、座り心地が最高だったフカフカの椅子。しかし、いずれはやはりハッカー御用達の高級イス「アーロンチェア」にしたいとのこと。このこだわりもまた、キュンとくる。


画像(「Hackers Bar」の最初のお客さん) 「Hackers Bar」の最初のお客さんに偶然遭遇。コウシドウの川さき(山へんに竒)幸弘氏(左)とハイパーバズの岡広樹氏(右)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/18/news202.jpg 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの行動”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」【大谷翔平激動の2024年 「家族愛」にも集まった注目】
  2. /nl/articles/2412/20/news023.jpg 60代女性「15年通った美容師に文句を言われ……」 悩める依頼者をプロが大変身させた結末に驚きと称賛「めっちゃ若返って見える!」
  3. /nl/articles/2403/21/news088.jpg 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
  4. /nl/articles/2412/21/news038.jpg 皇后さま、「菊のティアラ」に注目集まる 天皇陛下のネクタイと合わせたコーデも……【宮内庁インスタ振り返り】
  5. /nl/articles/2412/21/news088.jpg 71歳母「若いころは沢山の男性の誘いを断った」 信じられない娘だったけど…… 当時の姿に仰天「マジで美しい」【フィリピン】
  6. /nl/articles/2412/20/news096.jpg 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  7. /nl/articles/2412/21/news056.jpg 真っ黒な“極太毛糸”をダイナミックに編み続けたら…… 予想外の完成品に驚きの声【スコットランド】
  8. /nl/articles/2412/18/news015.jpg 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  9. /nl/articles/2412/21/news005.jpg 藤本美貴、晩ご飯に手料理7品 多忙でも野菜とお肉たっぷりで反響 「お疲れ様です」「凄く親近感」【2024年の弁当・料理まとめ】
  10. /nl/articles/2412/17/news195.jpg 「ほぼ全員、父親が大物芸能人」 奇跡的な“若手俳優の集合写真”が「すごいメンツ」と再び話題 「今や全員主役級」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」