ジョン・レノンの命日に寄せて レノンを偲び、ニューヨークの聖地を巡る

12月8日はジョン・レノンの命日なんです。

» 2015年12月07日 23時21分 公開
[日本気象協会 tenki.jp(http://www.tenki.jp/)]
Tenki.jp

画像 ニューヨーク・セントラルパーク内にあるストロベリー・フィールズの案内板

 明日(12月8日)はジョン・レノン(John Lennon)の命日です。

 言わずと知れたビートルズの元メンバーであり、偉大な詩人として、数々の名作を生みだしたレノン。1980年12月8日、NYの自宅前で撃たれるという衝撃的なニュースが世界中を駆け巡ったのは、今から35年も前のことでした。

 レノンが生きていたら75歳。ポールのように歌っていたでしょうか。レノンの命日にちなみ、彼を偲ぶNY巡りにご案内します。



レノンを偲ぶスポット ストロベリー・フィールズ

 ストロベリー・フィールズ(Strawberry Fields)は、ニューヨークの72ndストリートの入り口からすぐのセントラルパークの中にある、レノンのメモリアル広場です。

 レノン亡き後、生きていれば45歳の誕生日である1985年10月9日に、“Strawberry Fields Forever”の曲から名づけられました。

 上から見ると、涙のしずくのようなドロップ形の地形で、向かいにはレノンの自宅であり、射殺現場ともなったダコタ・ハウス(The Dakota Apartments)が建っています。

 数年前、セントラル・パークにはオーディオ・ガイドとして、主な名所に緑色のボードが設置されました。表示されている番号に電話をかけると、名所を紹介するアナウンスが流れるというしくみ。ストロベリー・フィールズを案内してくれるのは、ジョン・レノンのパートナーだったオノ・ヨーコです。



命日にはイマジン・サークルに近づく前から聞こえる大合唱

画像 プレゼントやろうそくで埋め尽くされたイマジン・サークル

 案内板に沿って行くと、地面に「IMAGINE」がはめ込まれた円形の記念碑が見えてきます。

 白と黒のモザイクのデザインはイタリアのアーティストによるもので、ナポリ市から寄贈されたもの。

 傍にはベンチが置かれていて、普段は静かな場所ですが、命日には世界中の老若男女がこぞって訪れる聖地となりました。人が寝転んでも余るぐらいの大きな記念碑が、レノンの命日には花やろうそく、似顔絵やプレゼントなど、思い思いの品々で埋め尽くされ「IMAGINE」の字がかろうじて読めるくらいに。

 さまざまな言語が飛び交い、次から次へとレノンの歌を大合唱する輪が膨らんでいきます。レノンを慕い敬愛する人たちが夜遅くまで歌い、語らい、ギターを弾く姿も少なくありません。「IMAGINE」の文字を探す人々。写真を撮る人に順番に場所を譲り合う姿。世界の平和を願う優しい気持ち。

 レノンの音楽は色褪せることなく、民族や世代を超えて輝き続けていることが実感できます。12月の厳しい寒さの中でも、命日の大合唱は毎年絶えることはないのです。



ダコタ・ハウスは入居基準が厳しくて有名

画像 ジョン・レノンの自宅がある、お城のような外観のダコタ・ハウス

 NYにもパリのような公園が欲しいと造られたセントラル・パーク。そんな公園を眺めて暮らしたいという要望に基づいて設計されたのがダコタ・ハウスでした。

 当時は雑木林のようなセントラル・パークの脇にポツンと建っていたため、まるでアメリカ西部にある僻地のダコタのようだと、この名が付いたと言われています。1880-1884年にかけて建築され、アメリカ合衆国の歴史建造物に指定されています。

 凝った装飾や意匠など、まるでフランスのシャトーのようにゴージャスな雰囲気。はて、どこかで見たことがあると思ったら……セントラルパークの南東、五番街に面して建つNY一豪華なホテル「ザ・プラザ」にそっくりです。それもそのはず、設計者は両方とも同じ、ヘンリー・ハーデンバーグという建築家でした。

 ここに入居するにはかなり厳格な審査があり、財産があるというだけでは住む許可が下りないのだとか。入居を拒否された人も少なくないと聞きます。

 ちなみに、過去に暮していた著名人は、指揮者のレナード・バーンスタイン、バレエダンサーのルドルフ・ヌレエフなど。ジョージ・クルーニーの叔母である女優、ローズマリー・クルーニーも住んでいたようですから、幼いジョージも遊びに来たことがあるかもしれませんね。

 マンハッタンに次々と高層ビルが建てられる中、ダコタ・ハウスは今や高級住宅地となったアッパー・ウエスト・サイドに竣工時と変わらずに佇んでいます。夫人であるオノ・ヨーコは今もここで暮しているそうです。

画像 ダコタ・ハウスの中庭に飾られたクリスマスツリー

 ──命日の12月8日はホリデー・シーズン。

 ニューヨークの街中はクリスマス・ムードで賑わい最も華やかな季節です。

 ダコタ・ハウスの中庭に飾られたツリーが、教会に灯されたろうそくのように見えませんか。

 ジョン・レノンを静かに追悼しているかのように。



関連リンク


Copyright (C) 日本気象協会 All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2408/31/news036.jpg 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほどの変貌が379万表示「そこだけボッ!ってw」 半年後の現在について聞いた
  2. /nl/articles/2408/30/news121.jpg 「地獄絵図」「えぐすぎやろ……」 静岡・焼津市の地下歩道が冠水 “信じられない光景”にネットあぜん
  3. /nl/articles/2408/31/news073.jpg 「よくこんなものが……」 米不足でメルカリに米出品→疑問の声も 運営は“禁止出品物”に「然るべき対応」
  4. /nl/articles/2408/31/news025.jpg 次男に塩対応の柴犬、いよいよ次男の帰省最終日を迎え…… 本音が出た瞬間に「不意に泣かせるのやめて欲しい」と感動の声
  5. /nl/articles/2408/30/news017.jpg 最上位グレードのハイエースを“50万円の底値”で購入したら…… 驚きの実物に「ある意味最強」「正直、羨ましい」
  6. /nl/articles/2408/30/news188.jpg 実写「着せ恋」、キャストに物議 海夢の再現度が高すぎるタレントを推す声あがる 「逆になんであかせあかりさん以外の人……」
  7. /nl/articles/2408/29/news193.jpg 「なんで欲しいと思ったんですか?」 酔った勢いで購入 → 後日届いた“まさかの商品”に反響 「理性あったら買わないw」
  8. /nl/articles/2408/28/news142.jpg 明石家さんま、69歳バースデー迎え長男から幸せ呼ぶ“輝かしいプレゼント” 同席した元妻・大竹しのぶは「最高の笑顔でした」
  9. /nl/articles/2408/31/news084.jpg 仕事早いな! 大谷翔平の愛犬“デコピン”、大反響の始球式がさっそくTシャツ化 「こ、これは……」「欲しい!」と爆売れの予感
  10. /nl/articles/2408/30/news113.jpg 「これ600円なの?」 大谷翔平が長く愛用しているデコピンの“おやつ入れ”、始球式で注目「おそろだった」「真美子さんが選んだのかな」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ヒマワリの絵に隠れている「ねこ」はどこだ? 見つかると気持ちいい“隠し絵クイズ”に挑戦しよう
  2. 「米国人には想定できない」 テスラが認識できない日本の“あるもの”が盲点だった 「そのうちアップデートでしれっと認識しそう」
  3. 「苦手な芸能人は誰?」 あのちゃん、女性芸能人を“実名で即答” 「ここ最近で一番笑った」「強すぎる」
  4. ホテルでチェックアウト、忘れ物で多いのは? ホテル従業員が教える「圧倒的に多い忘れ物」
  5. 乳がん闘病中の梅宮アンナ、抗がん剤治療で「髪の毛ほとんどなくなっています」 帽子かぶり「ああ、来たか」
  6. 「キティちゃんのお面だと思ったら……」 ひっくり返すと“まさかの正体”に11万いいね
  7. 「凄すぎる…」「ガチで滝」 “市ケ谷駅の冠水”が衝撃与える 階段に大量の水が流れる様子も…… 東京メトロに経緯を取材
  8. 「早すぎます」「一体なにが」 52歳ボディービルダー、訃報1週間前に最期の投稿で“人生初の試み” 恋人は「亡くなる数時間前まで普通にお出かけも」
  9. お盆で帰省した次男に、柴犬も猫もまさかの反応→どちらも豹変して爆笑 「涙出てきました」「おもろ可愛過ぎ(笑)」
  10. 着陸する戦闘機を撮ったはずが…… タイミングが絶妙すぎる1枚に「一部の専門家には貴重な一枚」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ったら……飼い主も驚きの姿に「もはや魚じゃない」「もう家族やね」 半年後の現在について飼い主に聞いた
  2. 「もうこんな状態」 パリ五輪スケボーのメダリストが「現在のメダル」公開→たった1週間での“劣化”に衝撃
  3. 「コミケで出会った“金髪で毛先が水色”の子は誰?」→ネット民の集合知でスピード解決! 「優しい世界w」「オタクネットワークつよい」
  4. 庭で見つけた“変なイモムシ”を8カ月育てたら…… とんでもない生物の誕生に「神秘的」「思った以上に可愛い」
  5. 「米国人には想定できない」 テスラが認識できない日本の“あるもの”が盲点だった 「そのうちアップデートでしれっと認識しそう」
  6. ヒマワリの絵に隠れている「ねこ」はどこだ? 見つかると気持ちいい“隠し絵クイズ”に挑戦しよう
  7. 「昔はたくさんの女性の誘いを断った」と話す父、半信半疑の娘だったが…… 当時の姿に驚きの770万いいね「タイムマシンで彼に会いに行く」【海外】
  8. 鯉の池で大量発生した水草を除去していたら…… 出くわした“神々しい生物”の姿に「関東圏では高額」「なんて大変な…」
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「なんでこんなに似てるの」 2つのJR駅を比較→“想像以上の激似”に「駅名だけ入れ替えても気づかなそう」