「エンジンを使って女の子が楽できるなら」 50年前の“やりすぎな耕運機”が、今プラモデルでよみがえる理由(後編)(2/6 ページ)
高久:当時のホンダのリリースには「耕運機界のロールス・ロイス」って書いてあるんですよ。まだ四輪もこれからやろうというときに、農機具の方でほかのメーカーの名前を出すかという。
中島:多分ロールス・ロイスのイメージがどこからきたかというと、この長いエンジンだったんでしょうね。初任給が5万円とかの時代に1台16万円で売ってましたからねえ。「あの名主さんなら持っててもおかしくないよね」っていうくらいの耕運機だったんじゃないですかねえ。
高久:これ、ハンドルのあたりについてるエンジン始動の方法を見ると、セルモーターついてるっぽいんですよね。セルがついてる耕運機って珍しくなかったんですか?
中島:この当時、二輪でもセル付のモデルは数少ないです。この観点では、さまざまな技術を耕運機で試したとも考えられます。
――いろんなものをテストしてた可能性があるんですね。
高久:ガンダムですよ、もう。剛体でいいだろうっていうところが全部パーツ分割されてる。
中島:今の感覚で見てみると、コストを度外視しているような作り方だと思います。
高久:このタイヤ幅も二箇所ポジションが調節できて、オプションでオーバーフェンダーつけられたりとか、履帯仕様もカタログに載ってたりするんですよ。ほんとに履帯をつけてテストしたかも分からないですけど。あと畝立て機っていう畑の畝を立てる社外品のオプションを搭載できるようになってたりとか。
――オーバースペックですね……。
高久:あと中島さんから聞いたのが、操縦系統がハンドルの周囲に集約されてるんですよね。で、セルがついてるからエンジン始動もワンタッチでできるという。だから基本的には女子でも手を汚さず、立ったままエンジンをかけられる。
中島:F60だったら、ここまで細かいスイッチとかはいらないんですよ。でもF90にはスイッチがついてて、しかもハンドルじゃなくて胴体側についてるレバーやスイッチってちょっと手元から遠いんです。機能性を重視したスイッチ等の配置とは考えにくい。じゃあどうして? という問いに対しては、もう誰にも分からないですね。
――かっこよさ優先だったんですね。
中島:これは二輪の先輩に聞いた逸話なんですけど、ホンダは過去にコンバインみたいな、田んぼの稲を刈ってまとめて倒していく車を作ったことがあるんですよ。先輩が新人時代にそれのテストに行ったんですけど、会社から田んぼまでナンバーつけて公道を走っていくんです。
そのとき、二輪の人が作っているからか、ものすごくいい走りができた。もう楽しくてしょうがない。それで田んぼについて、いざ稲を刈ってみると田んぼを四角く刈れなくて、丸くしか刈ることができない。それに刈った稲がまとまるはずが、全部バラけちゃう。田んぼの持ち主の農家の人たちも「ふざけるな!」「まともなものになってからもってこい!」って怒りだしちゃって、「すいません!」って謝りながらみんなで稲を縛って回ったらしいんです。で、帰るときはまたすごくいい走りで楽しく帰ってくるという。
――走りだけはすごくいいんですね……。
中島:そうですね、昔からホンダのエンジンに対するこだわりは強いですよ。結果的に、先輩の話していたコンバインは発売されなかったとのことですが(笑)。
高久:この地面を掘り返す刃をパーツにするのも、最後まで工場で大変苦労しました。それで発売が遅れまして……。複雑すぎて金型から外れないんですよ。で「外れました!」って今度は全部刃が折れた試作品が届いて。これもノウハウの蓄積だなと。耕運機というか、失敗作と言ってもいいであろう変なメカなのに、格好と機能だけはすごくいいんですよね。
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