「立派な大人じゃないですか」18年前に済んだ遺産相続に今さら文句タラタラ。弁護士もあきれる「テレフォン人生相談」先週のハイライト
「絶対納得できません!」「無駄な血は流さないように!」さらなる泥仕合に発展しませんように……。
とにかく金が欲しいのか、だまされたのが許せないのか……!? 「テレフォン人生相談」(ニッポン放送・月〜金曜11時〜 radiko)先週のハイライト。今回ピックアップしたのは5月9日(木)放送の柴田理恵パーソナリティー回。
18年前に行われた母親の遺産相続に、今さら納得がいかないといきり立っている男性からの相談。
18年前の遺産相続に「絶対納得できません!」
相談者は現在54歳の男性。18年前に母親(享年63歳)をがんで亡くしており、当時、義父(75歳)と遺産分割をしたが、その内容が今さら納得いかないと思っている。
相談者には兄がいたが、実の両親が離婚した際に実父の実家に引き取られ、相談者自身は実母とふたりで暮らすことになる。小学4年生の時に母親が、問題の義父と再婚。
義理とはいえ、小学4年生の時から一緒に暮らしてきた父親。それなりに親子としての絆が築かれていそうなものだが、実の兄弟間でも骨肉の争いが繰り広げられる遺産相続。血のつながらない義父ともめるのは仕方のないところか。
それにしても、実の母親が亡くなったのは18年前。どうして今さら遺産相続への不満が再燃したのか?
実母と養父はかつて料理屋を営んでおり、もともと料理屋兼住居として使っていた家、新たに購入して実母&義父が移り住んだ家、現金など、そこそこの資産を持っていたようだ。
料理屋は相談者が引き継いで経営していたが、(はっきりとは言わないものの)どうも既に廃業してしまっている様子。そのあたりに今回の相談の根っこがありそうだ。
実母が亡くなった際、義父からは「お前には4000万渡す」と言われていたという相談者。しかし、その頃にはボロボロになっていた料理屋兼住居を取り壊し、土地を売った代金3000万円のうち、半分の1500万円しかもらえなかったという。
「4000万って言ってるのに1500万で済んじゃってるから。じゃあ、あと2500万を返して欲しいとかね。そういうのも思ったんですけど」
そもそも最初の4000万円というのが、どこから出てきた数字なのか? どうして当時、1500万円で納得してしまったのか? ……いろいろと謎。さらに、相談者は何らかの書類にハンコまで押してしまっているようなのだ。
「今日のご相談は、相続をもう一度やり直したいということでしょうか?」
「そうです、絶対納得できません!」
繰り返しになるが、実母が亡くなったのは18年前のこと。母親の通帳なども見せてもらわないまま、遺産相続の内容も吟味しないまま、何の書類か分からないままハンコまで押してしまった相談者。素人目にも「こりゃーダメだろうな」という予感しかないが……。
何にハンコを押したのか、まったく覚えていない
この日のアドバイザーは弁護士の坂井眞。
義父との間に有効な「遺産分割協議書」が作られていた場合は「納得いかないからやり直したい」と言っても法律的に無理。まず、ハンコを押してしまった書類が「遺産分割協議書」だったのかどうかが大きな問題だという。
「何にハンコ押したかの記憶はありますか?」
「まったくないです。細かいことを見ようと思ったんですね。そしたら手でパッと隠されてしまって。裏まで見せてくれなかったんですよ!」
「(当時)36歳で料理屋さんを自分でやってらっしゃるわけだから、一人前の立派な社会人っていうか、大人じゃないですか」「サインしないという方法は取れなかったですか?」
「いや、(義父が)怖かったです。身体も大きいんですよ」
相談に応えるというよりは、法律家の立場からやんわりと「無理だよ」と伝える方向で進めていた坂井先生もだいぶあきれ気味だ。
さらに、自分が引き継いだ料理屋は「全部、私がもらってもいいのかなと思ったんですね」という相談者。とはいえ、家賃も払っていないし、買い取ったわけでもない。「お母さんの持ち物をタダで使っていたということになるんですよ、法律上は」とバッサリ。
「でも、電気とか水とか、そういう請求来るじゃないですか。私の名前に変わってたんですね」
「電気やガスや水道はお店で使うわけだから、お店をやってる人が払うのは当たり前なんだけれども……」
無駄なケンカはしないように、無駄な血は流さないように
一貫して「あきらめれば」という論調の坂井先生に対し、この辺から相談者が逆ギレし出す。
「義理の父に、もう何年だろうが、18年経とうがね。無理矢理ハンコ押させてね、納得できないよって言うのは普通じゃないですか!?」
「うん、言ってもいいけど……」「一人前の大人がハンコ押したんだろうって言われてケンカになっちゃうから」
「ま、なってもいいんですけどね」
もう理屈でも何でもない……。とにかくお金が欲しいのか、だまされたことが悔しくてたまらないのか。
おそらく料理屋も廃業して、あまり経済的にうまくいっていない状態なのだろう。今さらながらに「あの時の遺産を!」と必死になっているというところだろうか。
法律論で説いてもらちが明かないと見たのか、みんなのオカン・柴田理恵が情に訴える。
「遺産相続で、ケンカしたり殺めたりする事件あるでしょ? そういう風にはなっちゃいけませんよ」「法律的に先生はきちんとお話ししてくださいました。それをもう一度理解して。ご自分の今の現状もあるかも知れませんけど、無駄なケンカはしないように、無駄な血は流さないように」
柴田の言葉は相談者の心に届いただろうか。
しかし気になるのは兄の存在。相談者も義父も、すっかり存在をなかったものにしているが、兄だって実母の息子。立派な相続人だ。
まったく遺産をもらっていないと思われる兄が参戦して、さらなる泥仕合にならないといいが。
これまでのハイライト傑作選
北村ヂン
文章からイラスト、漫画、映像まで、あの手この手でインターネットのみなさんのご機嫌をうかがうハイパーメディアライターTwitter
関連記事
- 就職が決まったはずの娘が一度も出社せずに失踪。50歳男からの「憎しみを持った電話」 「テレフォン人生相談」先週のハイライト
「別れた奥さん、アナタ未練あるの?」の言葉が相談者にジャストミート。 - ナンパをされるほどハイレベルな女装癖の65歳「妻や娘に対する罪の意識が……」。マドモアゼル・愛が力強いアドバイス 「テレフォン人生相談」先週のハイライト
妻と娘へ罪の意識もふっとばすマドモアゼル・愛。「女装のレベルを知りたいんですよ、僕」え? - 東大卒の父親に見下されてきた19歳女性が周囲の友達を「あの子はバカだ」と見下す 「テレフォン人生相談」先週のハイライト
上野千鶴子の祝辞は、彼女にこそ聞いてもらいたかった。 - 42歳無職の弟が、両親の財布からお金を抜いてパチンコと酒に使っています。突きつけられた「家族の病理」 ニッポン放送「テレフォン人生相談」先週のハイライト
マドモアゼル・愛の巧みな人生相談芸が炸裂。 - 2019年春ドラマ注目作レビュー【随時更新】
ドラマ注目作をレビュー!(5月6日更新)
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
刺しゅう糸を20時間編んで、完成したのは…… ふんわり繊細な“芸術品”へ「ときめきやばい」「美しすぎる!」
-
「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」【大谷翔平激動の2024年 現地では「プレー以外のふるまい」も話題に】
-
友達が描いた“すっぴんで麺啜ってる私の油絵"が1000万表示 普段とのギャップに「全力の悪意と全力の愛情を感じる」
-
後輩が入手した50円玉→よく見ると…… “衝撃価値”の不良品硬貨が1000万表示 「コインショップへ持っていけ!」
-
毛糸6色を使って、編んでいくと…… 初心者でも超簡単にできる“おしゃれアイテム”が「とっても可愛い」「どっぷりハマってしまいました」
-
「これは家宝級」 リサイクルショップで買った3000円家具→“まさかの企業”が作っていた「幻の品」で大仰天
-
「人のような寝方……」 “猫とは思えぬ姿”で和室に寝っ転がる姿が377万表示の人気 「見ろのヴィーナス」
-
ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
-
山奥で数十年放置された“コケと泥だらけ”の水槽→丹念に掃除したら…… スッキリよみがえった姿に「いや〜凄い凄い」と210万再生
-
余りがちなクリアファイルをリメイクしたら…… 暮らしや旅先で必ず役に立つアイテムに大変身「目からウロコ」「使いやすそう!」
- ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
- ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
- フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
- 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
- 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
- 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
- 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
- セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
- 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
- アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
- 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
- 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
- ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
- 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」