インタビュー
» 2019年06月04日 12時00分 公開

母はADHD、子は発達障害グレーゾーン 育児漫画「生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした」インタビュー(1)

2019年2月に「入学準備編」が刊行された育児エッセイ漫画。著者に話を伺いました。

[直江あきねとらぼ]


 母子ともに発達障害での育児体験をつづった漫画「生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした」。2019年2月に最終章となる「入学準備編」が刊行された同作について、著者・モンズースーさんにインタビューしました。漫画本編もあわせて掲載します。(聞き手:直江あき

漫画「生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした」とは?

 幼いころから生きづらさを抱えていた私が生んだ子は、二人とも発達障害グレーゾーンでした。

 未来が怖い、人目が怖い、集団が怖い。絶望と希望を繰り返しながら、それでもなんとか前向きに生きていく姿に、共感と応援の声! アメブロで総合1位を獲得した実録コミックエッセイ。

著者プロフィール:モンズースー(Twitter:@monnzusu

長男を出産後、ADHDと診断される。基本のんきで前向き。第29回コミックエッセイプチ大賞受賞後に始めたブログ「【漫画】生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした」がアメブロ総合1位を記録(現在のブログは「凸凹ハウス〜親子で発達障害でした〜」)。2016年にデビュー作「生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした」を刊行、大きな話題を呼びロングセラーに。その後、「入園編」「入学準備編」(いずれもKADOKAWA)を刊行。




















その他の一部エピソード、購入先などはWebマンガ誌「コミックエッセイ劇場」に掲載されています


―― 作品を描き始めたきっかけは?

 長男に発達障害があって療育(※)に通うようになり、仕事を続けられなくなったため、家でできる仕事を探していました。田舎なので内職とかもなくて……。そんなときに、KADOKAWAさんで「コミックエッセイプチ大賞」を募集しているのを見て、漫画を描いたんです。

※療育:障害をもつ子の社会的自立を目的とした医療、保育

 自分のことを発信するのは苦手でしたし、お金に余裕がなかったので1000円くらいの初期投資(画材代と送料)を出すのすら迷いました。でも、「ADHDは漫画家に向いてる」というような記事を読んだので思い切って挑戦してみました。そうしたところ、運良く賞をいただけました。

 その後、編集さんに勧められて、まずはブログを書くことになりました。あまり自分のことを発信したいタイプでもないですし、文章を書くのも苦手だったので、不安でした。だから、今の状況は自分でも不思議です。

―― 本書のはじめに、ブログに関して「続けることが苦手な私にやっていけるかな…」と書いていますが、見事続けられていますよね。

 私も最初はブログがなかなか続きませんでした。始めた2015年ごろは、あまり発達障害に関する情報が知られていませんでした。報道も情報発信する人も少なかったんです。

 当初は、周りからたたかれるんじゃないかってビクビクしていました。けれどもいざ始めてみたら、ブログの内容に共感してくれる人がものすごく多かったんです。発信しても大丈夫なんだと安心しました。そうすると、頂いたコメントを読んだりするのが楽しくなってきて、続けられるようになりました。

 育児をしていると書きたいことがたくさん出てくるので、今は漫画やブログがすごく楽しいですね。

―― シリーズ初刊の作中で「物忘れが激しい」と書かれていましたが、産後のことはよく覚えていますね。何か育児メモのような記録を取っていたのでしょうか?

 いやー、取ってなかったですね。私、文章を書くのが苦手で、母子手帳も書いてないくらいなんです。特に印象的で覚えているエピソードだけ漫画にしている感じです。

 ネガティブなことほどよく覚えていていて……。だから漫画の内容も、辛かったり悩んだりした内容が多いんだと思います。今は子どもも成長して少しは余裕も出てきましたが、赤ちゃんのころはとにかく大変で、記憶がほとんどありません。

―― 子育てに追われるなかでの漫画制作、多忙ですね。いつ描いていたんですか?

 当時は子どもが寝静まってから描いていました。私はスケジュール管理ができなくて。

 原稿を描く際も、編集さんにきちんと締め切りなどを設定してもらいますが、それに向かってコツコツ描くということどうしてもできないんです……。結局、締め切りの2週間前から徹夜で仕上げていました。

 周りからは「よく時間ありますね」などといわれることもありますが、時間を作っているというわけでも、これといった工夫をしているというわけでもなく、ただ睡眠時間を削って描いたんです。発売日を決めて締め切りを設定して、厳しくてもやるしかないと決まって追いこんでやりました。周囲に迷惑もかけつつも、なんとか本ができました。

―― 土壇場の集中力はさすがですね。漫画自体は、小さいときから描いていたんですか?

 昔から漫画を描くのが好きで。ずっとノートに漫画ばっかり描いているダメな子でした(笑)。

 編集さんから珍しいと言われたんですけど、私、漫画のネームを作るときに文字ではなく、絵を先に描いていたんです。コマ割りや絵を描いてから、最後に文字を書く。けれども、この方法だと、ストーリー上入れるべき文字が入らなくなってしまうんです。

 この“文字が入らない事件”が多発してしまって……。描く順番が一般的ではないことを、2巻の終わりぐらいに指摘されて初めて気付きました。みんなが当たり前にできることができていないな、っていうのはたくさんあります。

―― 「漫画の描き方」のような本も読まなかったんですか。

 子どもの頃は読みましたが、投稿するときは読みませんでした。大体何でもかんでも、見切り発車で、思い立ったらすぐやっちゃうっていうのが私の特性です。

 長男の療育に関しても、ちゅうちょするお母さんもいますが、私はモヤモヤしたままじっとしているというのがすごく苦手なので、まず行動してしまうことがあります。療育場所が見つかったのはよかったんですが、振り返ってみると先走ってしまったところもあったかなと思ったり。

(続く→後から分かった「周りが発達障害の子に合わせて」の意味

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2312/11/news037.jpg まるで絵画 SNSで公開された“世界屈指の美しい犬”の姿に「女神様」「サラブレッドのお馬さんかと」
  2. /nl/articles/2312/10/news033.jpg 捨てられて真っ黒だった元野良猫が、家猫になった今では…… 真っ白で幸せいっぱいの暮らしに「ほんときれいな美猫さんに」「胸が熱くなる」
  3. /nl/articles/2312/11/news030.jpg 猫たち、日常を写した1枚に爆笑ポイントを詰め込みすぎてしまう 108万件表示された光景に「猫4匹いる!?」「笑っちゃったw」
  4. /nl/articles/2312/11/news094.jpg ハロプロアイドル、自撮り加工での大失態暴露「最悪です」「あー恥ずかしい」 やらかし写真は投稿済でファンの反応まちまち
  5. /nl/articles/2312/10/news019.jpg 入院で2週間不在だったママを待ち続けた猫、再会の瞬間…… 涙を誘う喜びあふれる“お返事”に「深い絆に涙が」「嬉しさがひしひしと」
  6. /nl/articles/2312/10/news018.jpg 同居猫のおしりを嗅いで「テメェ屁こいたなぁ!!!!!??(怒)」と理不尽ギレする猫の姿に抱腹絶倒「夜中に爆笑させないで」「名作」
  7. /nl/articles/2312/11/news074.jpg ロッチ中岡、「エンゼルスの大谷翔平」をすべり込みセーフで撮影 “お別れ1時間前”の写真に「マジ? 奇跡だ」「さすがもってる!」
  8. /nl/articles/2312/11/news097.jpg King Gnu井口理、プライベートでスペイン旅→同行した“超大物”に驚きの声 「まさかの」「番組一本できるやつ!」
  9. /nl/articles/2312/08/news128.jpg 木村拓哉、「DA PUMP」ISSAとの舞台裏ショットが感動モノ「兄弟みたい」「泣きそうになる」 “縁のあるチームTシャツ”に反響「愛を感じます」
  10. /nl/articles/2312/10/news011.jpg 犬同伴OKのビュッフェに柴犬と行ったら…… 全く別の楽しみ方をしてしまう姿に「かわいいいいい」「気持ちよさそう」
先週の総合アクセスTOP10
  1. オール巨人、30年モノな“伝説の1台”に自負「ここまでキレイな車はない」 国産愛車の雄姿に称賛の声「気品がある」「凄くエレガント」
  2. 「明らかに写真と違う」 東京クリスマスマーケットのフードメニューが物議…… 購入者は落胆「悲しかった」
  3. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  4. 田中みな実、“共演した姉”の存在に反響「居るとは聞いていたけど」「激似やなぁ」 すらっとしたたたずまいに「品のあるお方」
  5. 藤本美貴、“全然かわいくない値段”のテスラにグレードアップ スマホ一つでの注文に「震えちゃ〜う!」
  6. マックで「プレーンなバーガーください」と頼んだら……? 出てきた“予想外の一品”に驚き「知らなかった」
  7. 伊藤沙莉、“激痩せ報道”の真相暴露→広瀬アリスの株が上がってしまう 「辱めったらない」告白に「アリスちゃん、ええ人や〜」
  8. 「あなたは日本人?」突然送られてきた不審なLINE、“まさかの撃退方法”に反響 「センス良い」「返しが秀逸」
  9. “鬼ダイエット”で激やせの「Perfume」あ〜ちゃん、念願の姿に「着れる日が来るなんて」と大喜び
  10. 900万再生のワンコに「電車で笑ってしまった」「つられてめちゃくちゃ笑っちゃうw」 “突然魔王になった犬”に腹を抱える人続出
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「酷すぎる」「不快」 SMAPを連想させるジャンバリ.TVのCMに賛否両論
  2. 会話できる子猫に飼い主が「飲み会行っていい?」と聞くと…… まさかの返しに大反響「ぜったい人間語分かってる」
  3. 実は2台持ち! 伊藤かずえ、シーマじゃない“もう一台の愛車”に驚きの声「知りませんでした」 1年点検時に本人「全然違う光景」
  4. 大好物のエビを見せたらイカが豹変! 姿を変えて興奮する姿に「怖い」「ポケモンかと思った」
  5. 渋谷駅「どん兵衛」専門店が閉店 店内で見つかった書き置きに「店側の本音が漏れている」とTwitter民なごむ
  6. 西城秀樹さんの20歳長男、「デビュー直前」ショットが注目の的 “めちゃくちゃカッコいい”声と姿が「お父さんの若い頃そっくり」「秀樹が喋ってるみたい」
  7. “危険なもの”が体に巻き付いた野良猫、保護を試みると……? 思わずため息が出る結末に「助けようとしてくれてありがとう」【米】
  8. 「やばい電車で見てしまった」「おなか痛い、爆笑です」 カメがまさかの乗り物で猫を追いかける姿が予想外の面白さ
  9. おつまみの貝ひもを食べてたら…… まさかのお宝発見に「良いことありそう」「すごーい!」の声
  10. 「3カ月で1億円」の加藤紗里、オーナー務める銀座クラブの開店をお祝い “大蛇タトゥー”&金髪での着物姿に「極妻感が否めない」