「モトカレマニア」最終話をレビュー 3組の男女の恋愛は“完全無欠のハッピーエンド”に(1/2 ページ)
「好きなものは好きでいい、好きなことを全力で追いかける」「マコチ、好き!」」
昨日、12月12日に「モトカレマニア」(フジテレビ系)の第9話、最終話が放送された。今どき全員が全員、これほどハッピー全開で終わったドラマは記憶にない。ラブラブで何よりだ。
さくら&白井は、この先の未来も見てみたい
最初に結論を出したのは丸の内さくら(山口紗弥加)だった。駒込和真(淵上泰史)を呼び出したさくらは「14歳のときからずっと、田端さくらは駒込和真が大好きでした」と告げ、自分が書いた小説を全て和真にプレゼントした。
「いろんな思い出をありがとう。全部、ここに書いてあります」(さくら)
重い。何冊もの本は物理的に重いし、さくらの思いも重い。そして、「じゃあな」と言い残して彼女は和真の元から去った。
「私のことは私が幸せにする」(さくら)
吹っ切ったように見えなくもないが、そんな簡単には吹っ切れない。傷心のさくらを吹っ切らせてくれそうなのは白井忠文(関口メンディー)である。
「『がんそば』の男の子、カッコイイっすもんね。『俺が幸せにする』って、こんなの言えないな。僕が言うなら、『一緒に幸せ探しましょう』。……どうっすか。ロマンス感じました?」(白井)
誰かと一緒に色んな場所へ遊びに行ったり、おいしいものを食べに行く。そういうことが今のさくらには必要だ。白井が家に泊まりに来たとき、同じように爆睡していた自分にさくらは驚いた。わかる。一緒に眠れるかどうかって物凄く大事だから。白井と一緒にいれば、さくらは落ち着けるということ。
さくらを待ち伏せていた白井は「僕はあなたのことが大好きで〜す!」と絶叫。そして、さくらを抱えたままメリーゴーランドのように回った。まさに、メンディーゴーランド! まさか、一番ステキなシーンがこのカップルから生まれるとは夢にも思わなかった。さくらと白井に関しては、この先も見てみたい。誠実とは真逆だった初恋の男が忘れられないさくらを一途に想う白井。徐々にさくらは吹っ切れ、そして白井に引かれていく……。2人はこのドラマのダークホースだったと思う。
山下&むぎのラブストーリーがこのドラマのメインだった
山下章生(浜野謙太)はいきなり北海道に飛び、来栖むぎ(田中みな実)の前に現れた。むぎのことが好きだから「地元でDJとして活動する」という彼女の気持ちを尊重し、「東京に残れ」と言わなかった山下。そんな彼が自分を犠牲にして北海道行きを決意したのは矛盾に感じた……、が。
「研究室に戻りたいんだ。やり残したことがあるから」(山下)
つまり、「研究室に戻りたい」という山下の気持ちも邪魔できないということ。ただ、大人だから生活のこともある。
「会社、辞めようと思う。だから、相談しに来た」(山下)
すでに辞めたのではなく「相談に来た」というのが山下らしい。安定した生活を送るか、好きな人と一緒にいるか。どちらに幸せを感じるかは、人によって違う。この選択に相違がある男女は、歪みが出ていつか別れることになるだろう。安定よりむぎを選びたい山下は、それでもむぎに相談しに来た。この2人を描くと、他のカップルより大人仕様になる。
正直、このドラマのラブストーリーは山下&むぎのカップルがメインだったと思う。視聴者の一番人気・山下がハッピーエンドを手にすることができて、本当に良かった。
初回から見えていた結末へブレずに到達したユリカ&マコチ
難波ユリカ(新木優子)と“マコチ”こと福盛真(高良健吾)は、最後まで揉めている。クリスマスツリーの下で待っていたのに、イルミネーションが消えると代わりのツリーを買いに行くマコチに「そんなのいいからここにいてよ!」とキレたユリカ。あ〜、怒らせちゃった……と思っていたら、ユリカは唐突に「あ〜、好き!」と悶絶した。
彼女のマコチへの想いはジェットコースター並みに上下する。こういう感情の起伏が激しい子が苦手な男は多い。そんなユリカをマコチは受け止めるのだ。結局、ユリカにはマコチじゃなきゃダメだ。
周防ひろ美(ガンバレルーヤよしこ)&克也(小森隼)夫妻が一緒に入られる秘訣(ひけつ)として語った「好きだから」は、そのままユリカの答えになった。
「私、やっぱりマニアなんだ。自分の好きなもの、夢中になれるものに全力で熱中して浸る。他人に迷惑さえ掛けなければ、それは個人の自由。人生を豊かにする幸せなの! 私、マコチマニアをやめられない。マコチ、好き!」(ユリカ)
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