インタビュー
» 2020年02月11日 20時00分 公開

君たちはまだ本当の“バトル”を知らない 0.03秒が勝敗を左右するDTB(どうぶつタワーバトル)トッププレイヤーの戦いこのeマイナースポーツがスゴい(1/2 ページ)

「盤面論」「ディレイ」を使った、トッププレイヤーの実戦例を紹介する。

[ねとらぼ]

 2018年は「eスポーツ元年」といわれており、「eスポーツ」は「2018ユーキャン新語・流行語大賞」でもトップテン入り。このころに爆発的なブームを起こし、「次世代のeスポーツ」とまで言われたゲームタイトルを覚えていますか?

 「どうぶつタワーバトル」です。


アプリ起動画面より抜粋

 本記事はあのブームから約2年たった今、改めてどうぶつタワーバトルの可能性を考える連載企画。

今回は同作のeスポーツを広めるために活動しているというだずんさん(@dazun_dtb)に、「現在のトッププレイヤーが使用している戦略、テクニック」を伺いました。

“現代DTB”の戦い方

 DTBとは、どのようなゲームなのか。全く知らない人でも「動物(D)をタワー(T)のように積んでいくバトル(B)。崩した方が負け」と聞けばだいたい理解できるはず。もっと言えば、そんな説明なしに5分くらいプレイした方がより理解できることでしょう。

 それくらい分かりやすいタイトルではありますが、勝敗にはプレイヤーの腕が関わり、ブーム期の“ガチ勢”たちは「殺意のカメ立ち」「守りの2キリン」といったテクニックを駆使して戦っていました。

 では、現代のトップDTBプレイヤーはどのようにプレイしているのでしょうか。「どうぶつタワーバトルのeスポーツシーンを広めるために活動している」というだずんさん(@dazun_dtb)に話を伺いました。

 だずんさん「そもそも初心者同士で戦う場合は、『いかにして乗せるか』を考えがちだと思うのですが、上級者同士では『いかにして相手に動物を落とさせるか』をメインに考えるようになります。そのための方法はさまざまで、1つには「崩壊」を使う方法が。タワーを積み上げていくとどこかで動物が滑って全体が崩壊することがあり、そのトリガーを意図的に作って相手に起動してもらって勝つというやり方です

 「置き方のテクニックは今も増えていて、僕が知ってる限りでは『ZANTO』『TSURUGI』『上弦の月』『下弦の月』などがあります

新たに登場したDTBテクニック

  • ZANTO:細いしっぽを接地面にして象を立てる。名前の由来は「魔王軍残党さんが実戦で使った」こと
  • TSURUGI:キリンを後ろ足一本で、斜めに立たせる。上方に向かって真っすぐ伸びた首が剣のように見える
  • 上弦の月:フタコブラクダを逆さにし、前コブだけで置く
  • 下弦の月:「上弦の月」に類似。こちらは後ろコブだけで置く

など。プレイ動画は記事後半のツイートまとめからご確認ください

相手の思惑を読み合うDTBトッププレイヤーの戦い

 これらはいかにもスゴ技といった感じがしますが、“曲芸”的であったり、不確定要素が多かったりするため、だずんさんは「実戦では使いにくい」という認識。同氏が制作したDTBのプレイ解説動画では、「盤面論」「ディレイ」というまた別の手法も解説されています。

 盤面論は、ざっくり言うと「自分に有利な盤面(動物の配置)を作り出すための考え方」。そのためには将棋のように相手の先の手を読んだり、コントロールしたりする必要が。「画面には動物がただ映ってるだけなのにそれを見るとお互いの思惑が手に取るように分かるので、いかにしてそれを阻止して自分のやりたいことを通すか」が腕の見せ所だといいます。

 解説動画の1つに収録されている対戦を見てみましょう。ここでは、だずんさんは盤面論に基づき、自分が“どうぶつを安全に置ける場所をつぶす一手”を打てるようにゲーム展開を逆算。アジアゾウの鼻先にできた小さな安全地帯を、不安定な姿勢のトナカイで消費して“どうぶつを安全に置ける場所”をなくした状態で、相手に手番を回しています。


「相手が緑枠内に置く→自分が赤枠内に置く→安全に置ける場所がなくなり、相手が手に困る」と先読みして、アジアゾウを置いたところ




読み通りの展開になり「これはもう返せないはず」

0.03秒が勝敗を左右する緻密なテクニック

 戦略通りの局面になり、相手はもはや打つ手なし。しめしめ……と一筋縄にはいかないのが、トッププレイヤー同士の戦い。

 DTBでは「回転」ボタンを押すと動物が45度ずつ回り、動物を落下させる角度が変えられるのですが、その回転途中で動物を落下させると、より細かな角度変更ができます。これが「ディレイ」というテクニック。動画内の対戦では、相手が「ホワイトタイガーをディレイさせて0.03秒だけ回し、不安定な斜面にピタリと着地させる」ことに成功し、ゲームは終わらず。


そこにホワイトタイガーを置く……だと!? 0.03秒のディレイによって成立した一手

 動物を1体ずつタワーのように載せていく展開が続くのですが、そこでも要所要所でディレイを使う場面が登場。素人目には分かりにくいのですが、このように動物の角度を微調整することが、DTBトッププレイヤーのあいだでは当たり前になっていることが伺えます。


その後はいわゆる“ブレーメン”、互いに動物を積み上げていく力戦型に

 ちなみに、この対戦は結果的にだずんさんが敗北。序盤のピンチを0.03秒のディレイで切り抜けた相手側がものにしています。

次回:DTBがeスポーツになれないのは“ゲームとして優秀過ぎるから”かもしれない

  • 回る動物、積み上がるタワー。最善手を求め続けるトッププレイヤーは今日も動物を落とす
  • ゆるくもガチでも楽しめるDTBの魅力を振り返り、“衝撃のあの日”からをトレスする
  • eスポーツファンたちが、動物を見れば心が騒ぐ。いつか本当に、そんな日が来るかもしれない

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2402/25/news016.jpg 8人目の赤ちゃんが誕生、兄姉たちとの初対面が愛にあふれている 300万再生の光景に「号泣です」「素敵すぎて、尊くて……」
  2. /nl/articles/2402/24/news060.jpg 小泉進次郎、生後3カ月の長女を抱く姿に「貴重なパパの顔」 2023年末には小泉元首相の“幸せじいじ姿”も話題に
  3. /nl/articles/2402/24/news009.jpg かなり危ういほど小さく、獣医師から「育たないかも」と告げられた子猫が豪快に成長し…… 現在の姿に感嘆「あー涙出ちゃう」
  4. /nl/articles/2402/25/news065.jpg 「ほんと愛でしかない」「心から尊敬します」 “6男7女の大家族”うるしやま家のスーパーママ、“15人分のお弁当作り”が神業レベルで称賛の声
  5. /nl/articles/2311/24/news117.jpg 小泉純一郎元首相、進次郎&滝クリの第2子“孫抱っこ”でデレデレ笑顔 幸せじいじ姿に「顔が優しすぎ」「お孫さんにメロメロ」
  6. /nl/articles/2402/24/news017.jpg 雑草で荒れた庭を柴犬のために劇的ビフォーアフター 約2万円で実現した夢の自宅ドッグランが「イイお買い物」と話題に
  7. /nl/articles/2402/25/news014.jpg 母が帰宅したと思って出迎えた猫、ふと顔をあげたら…… 想定外の事態へのリアクションに「いいねを一万個ぐらいあげたい」
  8. /nl/articles/2402/25/news059.jpg 「吉本の給料上がらず」 山田花子、“リアルな台所事情”さらし共感の嵐 割引駆使する“ママの顔”に「親近感」「見切り品も買って偉い」
  9. /nl/articles/2402/24/news007.jpg “幻の錦鯉”を入手→開封して見てみると…… 素人目でも分かる“他の鯉とは明らかに違う”姿に「こんな鯉いるのかよ」
  10. /nl/articles/2402/25/news028.jpg 赤ちゃんの目の前で横になってみたら……? 思わぬ展開に「泣いていい?」「号泣」と780万いいね【海外】
先週の総合アクセスTOP10
  1. 8歳兄が0歳赤ちゃんを寝かしつけ→2年後の現在は…… 尊く涙が出そうな光景に「可愛すぎる兄妹」「本当に優しい」
  2. 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
  3. 宿題する8歳娘と、邪魔しつづける猫を1年記録したら…… 490万再生の愛がつまったやりとりに「最強の名コンビ」
  4. 真田広之の俳優息子、母の手塚理美がエール「彼なりに頑張ってる」 両親ゆずりのルックスに「イケメン」「男前」の声
  5. 野生の鯉を稚魚から育て4年後、判明した事実に飼い主「僕は今まで何を…」 激変した姿に「爆笑してしまいました」
  6. 1歳妹を溺愛する18歳兄、しかし妹のひと言に表情が一変「ちがうなぁ!?」 ママも笑っちゃうオチに「かわいいし天才笑」「何度も見ちゃう」
  7. 食用でもらった車エビ、4歳息子に「育てたい」と懇願され…… 水槽で飼育した貴重な記録に「可愛い姿見せてくれてありがとう」
  8. 2歳娘とパパ、愛と平和しかないやりとりに「100億年分のストレスが消滅した」 涙が出るほど幸せな会話に称賛の声
  9. 3歳双子姉妹、17歳お姉ちゃんを修学旅行で見送ったら…… 寂しくて号泣する様子に「もらい泣きです」「愛されてますね」
  10. 1人遊びに夢中な0歳赤ちゃん、ママの視線に気付いた瞬間…… 100点満点のリアクションにキュン「かわいすぎて鼻血出そう!」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「天までとどけ」長女役、芸能界の「負の連鎖」訴え 主演俳優の“お誘い”拒否し「他の演者やスタッフからも無視」「本当の事なんか誰も話さない」
  2. 田代まさし、南部虎弾さん通夜で“一団”に絡まれる騒動へ……にらみ合いの末に「ちょっと来い」「止めろよお前」
  3. 妊娠中の英俳優、授賞式での“金太郎”ドレスが賛否両論 「半裸の妊婦なんて見てられない」「ホットなママ」
  4. 「変わんないもん俺のと」 所ジョージ、ホンダ軽を超速カスタムで高級外車と“まったく同じ”外見に 「朝から楽しいよ」「完璧!」
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 「意識もうろう」「何も食べられない」 すい臓がんステージ4の森永卓郎、痩せた顔出しで“最悪の時期”告白 息子は「『死ぬ』が冗談に聞こえなかった」
  7. 授業参観の度に「かっこいい」と言われた父親が10年後…… 「時間止まってる?」と驚愕の声がやまない父子の姿が870万再生
  8. 65歳マドンナ、ワールドツアー中のダンスが“おばあちゃん”だと視聴者衝撃 「もうやめなよ」「こんなふうに終わりを迎えるなんて」
  9. 人気ブロガー医師が4年の闘病の末に42歳で逝去 夫が伝える「素敵な女性がいたということを皆様の心に残していただければ」
  10. 能登半島地震により海底が“隆起”→すさまじい様子を収めた写真に「自然の脅威を感じる」