水郡線の旅では欠かせない、袋田の滝と常陸大子の名物駅弁(1/12 ページ)
毎日1品、全国各地の名物駅弁を紹介! きょうは水戸・水郡線の駅弁「奥久慈しゃも弁当」です。










【ライター望月の駅弁膝栗毛】
「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。
今年(2021年)3月27日、約1年半ぶりに全線で運転を再開したJR水郡線。「駅弁膝栗毛」でも運転再開を記念して、新緑がまぶしくなってきた水郡線沿線を訪ねています。沿線随一の名所と言えば、日本三名瀑の1つに数えられる「袋田の滝」。今回は水郡線の袋田駅で途中下車。美しい滝を眺めたら少し足を伸ばして食べたい、水郡線の旅では欠かせない名物駅弁もいただいていきます。
水郡線全線運転再開! 新緑まぶしい茨城・福島の駅弁旅(第2回/全3回)
茨城・福島・栃木県境を源に太平洋に向かって流れる久慈川。水郡線は、茨城県の山方宿駅から福島県の磐城棚倉駅の辺りまで久慈川に沿って走ります。このため「奥久慈清流ライン」の愛称もあって、例年はお出かけにいい時期に臨時列車が運行されることもあります。訪れた日は雲一つない快晴の下、郡山からやって来た2両編成の気動車が、力強く第4久慈川橋梁を渡って行きました。
水郡線沿線随一の観光名所と言えば、日本三名爆の1つにも数えられる「袋田の滝」。水戸から乗車する場合は常陸大子・郡山行の列車に乗り込みます。実際に使える時間帯の列車は、現行で水戸発9:24(郡山行)、11:15(常陸大子行)、13:15(郡山行)の3本。上野発8時「ひたち3号」、10時「ひたち7号」、12時「ひたち11号」から接続します。袋田駅に下りると、ログハウス風の駅舎がお出迎えです(袋田駅はSuica利用不可)。
この3本の列車に接続する形で、例年4〜11月の間、袋田の滝の最寄りバス停・滝本へ茨城交通のシャトルバスが運行されています(運賃・大人210円、Suica利用不可)。袋田駅からは約7分、列車が多少遅れていると、到着を待っての発車となる様子。なお、袋田駅〜袋田の滝までは約3kmの道のりですので、天候に恵まれた日、健脚の方ならば、ウォーキング気分でのんびり歩くのもよさそうです。
高さ120m・幅73mの大きさを誇る「袋田の滝」(入場料大人300円)。滝の流れが四段に落下することから、「四度(よど)の滝」とも呼ばれます。また、この地を訪れた西行は、「四季に一度ずつ来てみなければ真の風趣味わえない」と絶賛したとか。第1展望台から細かい飛沫を浴びながら滝を見上げれば、豪快に流れ落ちる様子を間近に観ることができます。
エレベーターで第2展望台へと上がれば、滝の上部を眺めることができます。目を凝らすと、滝の真ん中あたりには窪みがあって、水量など運がいいと、“ハート形”に見えることもあるのだそう。滝本バス停から滝への途中には、数分歩く間に土産物等のお店も多くあり、旅程を組む際は、時間に余裕をもっておいた方がよさそうです。なお、滝と袋田駅間でタクシーを呼ぶと、迎車料金を含め1500円以上ですので、路線バスの有効活用が吉です。
せっかく袋田の滝までやって来たなら、1駅・常陸大子駅へ足を伸ばしたいところ。駅前で三姉妹が営む「玉屋旅館」では、常陸大子の名物駅弁「奥久慈しゃも弁当」(1180円)を製造・販売しています。数年前、東京・新宿の京王百貨店「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」に1週間限定で「出店」されて、改めてファンの熱い注目を浴びたこの駅弁。私も常陸大子駅周辺に立ち寄る機会があれば、必ず購入していく駅弁です。
【おしながき】
- ご飯(茨城県産)
- 奥久慈しゃも煮
- そぼろ
- 玉子そぼろ
- ごぼう
- ふき大根醤油漬け
- しば漬け
手にすると、ズシリとした重みと一緒に、出来立ての温もりと女将さんたちの優しさがシンクロする玉屋旅館の「奥久慈しゃも弁当」。心地よい歯ごたえのある奥久慈しゃもと、その下のご飯にしっかりたれがしみ込んでいます。さらに、奥久慈しゃもの優しい味わいの炒り玉子、ごぼうのうま味とともに思わずかき込んでしまいそうです。やはり、袋田の滝を眺めて、この駅弁をいただかないことには、水郡線の旅は始まらないと言ってもいいでしょう。
郡山方面との直通列車は、概ね常陸大子で5分以上の停車時間が設けられているので、途中下車できる乗車券なら、事前に予約しておいて玉屋さんで駅弁を買うことも可能です。ただ、郡山行の下り列車では、停車時間の間に車両の切り離しを行うこともありますので、荷物管理と座席確保には十分に注意したいところ。昨今は窓を開けている列車も多く、奥久慈の自然の風を感じれば、駅弁がより美味しく感じられることでしょう。
(初出:2021年4月26日)
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/
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