3画面マルチ環境の「GT4」で感じる次世代ゲームの方向性ゲームレビュー(3/5 ページ)

» 2005年02月02日 12時37分 公開
[小林仁,ITmedia]

複数台のPS2ネットワークを成功させるためのコツ

 ハードまわりの環境が構築できたら、今度はネットワーク環境の構築だ。前作GT3では2種類あるi.LINK(IEEE1394)ケーブル規格の確認や専用ハブをそろえる必要があったが、GT4ではPCでも使われているイーサネットによるLAN通信方式に変更され、より汎用性のある機材でネットワークが構築できるようになっている。

 なぜこうした変更が行なわれたのかと言えば、PS2の後期モデル(型番SCPH-50000台以降)ではi.LINK端子が削除されてしまったからだが、やはり正直LAN接続のほうが手軽だし簡単だと思う。

 ネットワーク接続の方法に関しては、SCEのGT4公式サイト上にあるサポート情報「LAN対戦の遊び方」というPDFファイルを参照した。これによれば、各PS2のオプション→アーケードモード・LAN接続設定の項から各PS2のスタイル構成を設定すればつながる……ん? つながるはずなのだが……つながらない。これがまた、すんなり動いたり動かなかったりするのである。

 正直に言えば、この設定マニュアルはIPアドレス、ネットマスクの仕組みをはじめとした、PCネットワーク環境を自力で構築できる人向けだ。しかもいったんネットワーク環境をバラすといったん設定したにも関わらず接続失敗が起きることがあったりと、コンシューマ系プレイヤーには難易度が高い。そこで今回は「まずはこうすると動く」という流れをここに書いておこう。

【手順1】メモリーカード上を確認し、「ネットワーク設定ファイル」があればいったん削除する。もしBB Unitなどを使っていてプロバイダ設定が入っている場合は、後述するマニュアル設定を参照し新たな設定ファイルを作成すること
【手順2】オプションから「ネットワーク設定」を選び、自動接続を「ON」にして各PS2の接続番号を「1」「2」「3」と別の番号に変える
【手順3】次にオプションの「LAN接続設定」を選び、各PS2(ユニット)のスタイルを設定。この設定が間違っているとネットワーク接続ができないので、間違えないようにすること(対戦/中継/マルチモニタの設定はPDFのマニュアルを参照)。プレイヤーが操作する中央モニタはホストとしてまず認識させ、3画面マルチモニタモードで遊ぶ場合は、参加人数は「1」、サブモニタの数は「2」、モニタ位置は「中央」に設定する
【手順4】サブモニタとなる2台のPS2は、ライブターゲット(ホストとなるユニット名)を入力し、スタイルを「モニタ」、モニタ位置を「左(もしくは右)」にそれぞれ設定する
【手順5】タイトル画面からアーケードモードの「Multi LAN Race」を選ぶ。「ネットワーク設定」が自動接続オンになっていれば、指示通りに行なうと自動的に「GT autoSetting 1(数字の部分はネットワーク設定で選んだ接続番号)」という名前でネットワーク設定が作成され、ネットワーク接続を開始する
手動で設定する場合は、こちらの画面を参照のこと。IPアドレスの「192.168.0.*」の*部分にネットワーク設定の接続番号となる「1」「2」「3」をそれぞれ割り当てれば良い
準備がそろうとネットワーク初期化が行なわれ、その後接続待ちの画面になる。ここで設定が合えば複数のPS2がシンクロし、マルチプレイモードになる。ただしこのモードに入ると、リセットするまで他のモードに移行することはできない

 とまあ本来ならこれであっさり動くはずなのだが、この時にLANケーブルをいったん外したりするとなぜかPS2が互いに認識しなくなってしまうことがあった。認識しない場合は【手順1】から再度挑戦し、改めてPS2に自動作成させてしまったほうがいいだろう。一度接続に成功すれば、夢のような3画面モニター環境が遊べるようになる。

ネットワーク接続に成功するとホストマシンに設定されたPS2のモニタにコース選択画面が表示され、他のモニタは待機モードとなる。ただし選択できるコースや車種は、あらかじめグランツーリスモモードで増やしておかないと選択できない。そういう意味では、マルチプレイを十分に楽しむにはある程度「GT4」をやり込んだ人のみ、ということになってしまう

アスペクト比はなんと1:5.3! その凄まじい臨場感

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