ニュース
» 2012年12月01日 11時00分 公開

なんで虫の味もわからん奴らに合わせないかんのだ!――東京虫食いフェスが熱かった閲覧注意(3/3 ページ)

[朝井麻由美,ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

世界初! 虫料理のレシピのコンテスト!

 いよいよラストは、今回の虫フェスの目玉でもある「第1回昆虫料理レシピアワード」の時間だ。照明が落ち「ジムノペディ 第1番」(サティ)の生演奏に合わせて、司会がものものしい雰囲気で説明を始める。事前公募で集まったレシピのうち、第1次選考を通過した上位5作品を、ステージ上で4人の審査員が実食。順番に出てきた虫料理と、それぞれのレシピ、審査員コメントは以下の通りだ。

画像 虫料理を品定めする審査員たち

 ・エントリーNo.1 「バグパエリア」(考案者:サトシーT氏)

 【レシピ】ゴキブリ、セミ、イナゴ、バッタなど、好みの虫を揚げ、普通のパエリアと同じ要領で野菜と米を炒め、スープを加える。ざっと平らに整えたら、上に野菜と揚げた虫を乗せ、ハチノコを乗せて、フタをしてたく。

 【審査員のコメント】「虫とサフランライスが非常に相性がよい」「虫料理はどうしても色が茶色系になりがちだけど、サフランライスやパプリカが鮮やかな色を演出していてとてもキレイ」。

画像 ※クリックでモザイクなし

 ・エントリーNo.2 「ミールワームとチーズの春巻き」(考案者:吉崎将氏)

 【レシピ】ミールワームを素揚げにし、ゆず胡椒を塗った春巻きの皮に、チーズ&大葉とともに巻いて揚げる。

 【審査員のコメント】「揚げたミールワームは単体でもサクサクしておいしいのですが、それを春巻きで巻いて揚げることでよりサクサク感が出て非常に食べやすい」「クリームチーズで親しみやすく、さらに柚子胡椒で味付けされているところがニクい」。


画像 ※クリックでモザイクなし
画像 ※クリックでモザイクなし

 ・エントリーNo.3 「蚕のリアルニョッキ」(考案者:松本裕介氏)

 【レシピ】蚕をゆでてすりつぶし、外皮などを取り除く。ゆでた桑の葉と下処理した蚕をフードプロセッサーで混ぜる。小麦粉、卵、塩・コショウを加えてこね、適当なサイズにまるめてゆでる。ゴルゴンゾーラソースを作って、好みでパルメザンチーズとクルミ(ローストタイプ)を加える。

 【審査員のコメント】「蚕がすりつぶしてあるので、虫を材料に使ってると言われなければ気付かずに食べられる。虫っぽさが少なくて物足りなければ、横に添えてある素揚げを一緒に食べると歯ごたえがあっていいと思います」。

画像 ※クリックでモザイクなし

 ・エントリーNo.4 「イナゴのおこわ」(考案者:石倉卓也氏)

 【レシピ】イナゴを赤くなるまでゆでてから後ろ足・はねを切り落とし、胸の真ん中あたりを切る。人参、しいたけ、イナゴ(腹側)を炒め、調味料で味を整える。炒めた具材を加えてもち米を炊く。カットしたイナゴ頭部は、佃煮にして一緒に食べる。

 【審査員のコメント】「すごくモチモチのおこわの中にイナゴの香ばしさが効いている。口の中に秋の田んぼが広がるみたいな気持ちがしました」。

画像 ※クリックでモザイクなし

 ・エントリーNo.5 「はんぺんチーズのミールワーム揚げ」(考案者:蓬田至氏)

 【レシピ】はんぺんをフードプロセッサーでピューレ状にし、1センチメートル角にカットしたプロセスチーズ、パセリ、片栗粉を加えて好みの形にする。揚げたワームを衣としてまぶして揚げる。

 【審査員のコメント】「外側がサクッと揚げたミールワームで、かじると中身ははんぺんという、食感の変化は芸術性が高いですね」「写真で見るほど強烈ではなく、おいしさの余韻に浸っています」

画像 ※クリックでモザイクなし

 虫料理が審査員たちの前に出てくるたびに、我先にと撮影とコメント取りのために前のほうへ群がっていた記者たち。いまだかつてこんなに虫料理にフラッシュがたかれたことがあっただろうか。異様な熱気を残したまま、審査員たちはグランプリの審査へと入った。

画像 前のめりな記者とカメラマンたちで審査員席が覆い隠されるほど

 数分の審議の結果、グランプリに輝いたのは……エントリーNo.1の「バグパエリア」。レシピ考案者のサトシーT氏への優勝トロフィーの授与、そして喜びのスピーチで「第1回昆虫料理レシピアワード」は幕を閉じた。

 終了後、「優勝作品のバグパエリア、先着順で皆さんも試食ができます」と観客へアナウンスされた瞬間、あっという間に行列ができた様子を見て、虫食の訴求力を感じざるを得なかった。前出のムシモアゼルギリコ氏は「セミの鑑賞やゴキブリの飼育だなんて、食べ頃のベリーを観察しているようなものですわ」と言い切る。この言葉、そして会場全体の虫食への熱狂、やはり頑なに虫を嫌う私のほうが間違っているのだろうか。好きと嫌いは紙一重。こうして虫料理と触れ合ううちに「クラスのアイツ、嫌っていたハズなのに気付いたら目で追っていたの……」みたいな感じで、いつの日か虫料理と分かり合える日が来るのかもしれない……。

勇気を出してグランプリ「バグパエリア」実食

 ということで先着順で配られた「バグパエリア」を筆者もどうにか入手。勇気を出して食べてみることにした。試食の行列に間に合わず肩を落として帰っていったお客さんもいた手前、あんまり嫌そうに食べるわけにはいかない。

画像 いざ実食。
画像 お米にまぎれて虫が。※クリックでモザイクなし
画像 いた……だき、まー……す
画像 ん? ちょっぴりおいしい……かも?

 セミ、ゴキブリ、バッタなどと一緒にたかれたパエリアではあるものの、偶然私が食べたところに入っていたのは小さなハチノコだけだったため、食感も気にならず、不覚にもおいしいと思ってしまった。虫料理と少し、ほんの少しだけ、距離が縮まった貴重な瞬間であった。

※虫料理を楽しむ際は生食を避け、衛生面に注意しましょう。

朝井麻由美(@moyomoyomoyo)は、体当たり取材・イベント取材を得意とするフリーライター。一風変わったスポットに潜入&体験した記事は100本を超える。主に「週刊SPA!」や「DIME」などの男性誌で執筆するほか、「日刊サイゾー」ではB級スポットを巡る「散歩師・朝井がゆく!」を好評連載中。ゲームと雑貨とパズルが好き。コスプレするのもわりと好き。ウニとイチゴがあればだいたいご機嫌。


前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10

  1. 鳥取砂丘から古い「ファンタグレープ」の空き缶が出土 → 情報を募った結果とても貴重なものと判明 ファンタ公式も反応
  2. 「モンストのせいで彼氏と別れました」→ 運営からの回答が“神対応”と反響 思いやりに満ちた言葉に「強く生きようと思う」と前向きに
  3. 「この抜き型、何ですか……?」 家で見つけた“謎のディズニーグッズ”にさまざまな推察、そして意外な正体が判明
  4. 人間に助けを求めてきた母犬、外を探すと…… びしょ濡れになったうまれたての子犬たちを保護
  5. 幼なじみと5年ぶりに再会したら…… 陸上選手から人間ではない何かに変わっていく姿を見てしまう漫画が切ない
  6. ブルボンの“公式擬人化”ついにラスト「ホワイトロリータ」公開 イメージ通り過ぎて満点のデザイン
  7. 「幸せな風景すぎて涙出ました」 じいちゃんの台車に乗って散歩するワンコのほのぼのとした関係に癒やされる
  8. 「遺伝ってすごい」「足長っ!」 仲村トオルの“美人娘”ミオがデビュー、両親譲りのスタイルに驚きの声
  9. 猫「飼い主、大丈夫か……?」 毎日の“お風呂の見守り”を欠かさない3匹の猫ちゃんたちがかわいい
  10. 天才科学者2人が最強最高のロボを作成するが…… 高性能過ぎて2人の秘密がバラされちゃう漫画に頬が緩む

先月の総合アクセスTOP10

  1. 「訃報」「愛猫」「手風琴」って読める? 常用漢字表に掲載されている“難読漢字”
  2. 痩せたらこんなに変わるのか 丸山桂里奈、現役時代の姿が別人過ぎて「誰かわからん」の声殺到
  3. 保護した子ネコに「寂しくないように」とあげたヌイグルミ お留守番後に見せた子ネコの姿に涙が出る
  4. セーラーサターンの変身シーン、四半世紀を経てアニメ初公開にネット湧く 「ついに公式が」「感謝しかない」
  5. 「髪型体型全て違う」 丸山桂里奈、引退直後のセルフ写真にツッコミ 4年前のスレンダーな姿に「今も輝いててかわいい」の声も
  6. 鳥取砂丘から古い「ファンタグレープ」の空き缶が出土 → 情報を募った結果とても貴重なものと判明 ファンタ公式も反応
  7. 「マジで助けてくれ」 試験中止で教授に“リスのさんすうノート”を提出することになった大学生に爆笑
  8. 「140秒とは思えない満足感」「なぜこれだけの傑作が埋もれているのか」 崩壊した日本を旅する“最後の動画配信者”のショートフィルムが話題
  9. 「化粧! 今すぐ落としてこい!」 男性教師に怒鳴られる生徒をかばう女性教師を描いた漫画に納得と感謝の声
  10. 畠山愛理、いま着たらピチピチなレオタードを公開 「とんでもなく可愛い」「見惚れてしまいました」と反響