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» 2019年04月29日 13時00分 公開

よしもとからの打診は「本気で世界を目指すからコンビを解散して」 芸人兼プロゲーマーから見た日本eスポーツ界 (2/2)

[イッコウ,ねとらぼ]
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小池:CoDのトッププレイヤーにコーチングできる人は、厳密に言えば1人もいないと思うんです。技術面からすれば、今現役の選手が最も高いレベルにいますから、それをコーチングするのはなかなか難しいことです。取ったデータに基づいてなにかしらの提案はしますけど、「こうしなさい」とか「この方が良い」という言い方は基本しないですね。

 実は、プロゲーマーの打診もお断りするつもりだったんですよ。今29歳で当時は27歳という年齢ですし、僕がプロになっても「よしもとが話題作りでやってるだけなんだろ」と思われるリスクもある。CoDはまず25歳以上のトップ選手がもういないですからね。それでも「チームメンバーを集めるためにも、どうにか関わってくれ」というところから始まって、チーム作りも僕が担う形でスタートしたんです。

――なるほど。ところで、「よしもとゲーミング」は月給でお給料をもらえていると伺いましたが、今の収入はどのくらいなんですか?

小池:えーっと……細かい金額は言えないんですけど、「楽ではないけど生活できる金額」をよしもとから月給でいただいてます。芸人時代の収入は1年間で4万2000円でしたから、今普通に月給制でお仕事もらえてるのも奇跡ですね。

――若手芸人の方はバイトをしているイメージがありますが、それもしなくて良いんですね。

小池:まぁ、こないだ日雇いやってきましたけど……いや、しなくて平気ですよ? でも、合コンしたかったら日雇いやるしかないですね(笑)。



「チームの運営側はもっと選手目線に立つべき」

――その頃は本気でお笑いで成功しようとしてたわけですね。

小池:よしもとはヨシモト∞ホールでランキングシステムがあって、下から這い上がっていく仕組みができているんですよね。お客さんからの得票数多い人だけが上がれて、基本的には上がらないとテレビには出られない。お笑いの賞レースでよく勝ったとか負けたとかいう話がでますけど、本当に優劣が明確に出るんです。もちろん最初はネタで勝負しようと思うんですけど、途中で気付くんですよね、「おやおや……? 俺はここで戦えるほど面白くないんじゃないか?」って(笑)。

スタッフ:たまにひょっこりはんみたいに一気に売れる人もいますけど、基本的には戦い続けるしかないですからね。

小池:その辺はゲームと一緒ですよ。本当にやり続けないと上にはいけませんから。……だからゲームしてる時間をお笑いにつぎ込んでいたら、もっとすごかったよなって話をすることもあります。普通の人は時間作るのも難しいでしょうけど、芸人は時間だけはあるので(笑)。

――今もプロゲーマーであり芸人でもあるわけですが、小池さんはどちらで成功したいと思ってらっしゃいますか?

小池:吉本興行にはプロゲーマーにしていただいて、芸歴6年目の僕をひとまず不自由無いくらいにしてもらっているので芸人として恩返ししないといけないと思ってます。でも、芸人じゃなかったらプロゲーマーになれてないし、ゲームしてなかったら芸人として続けられてたかどうかも分からないので……まぁ、どっちかと言えば女の子にモテたいから芸能人として成功したいかな〜!(笑)

――なるほど(笑)。ところでプロゲーマーの世界だと、チーム移籍やスポンサ契約の満了の話も頻繁に出るようになってきたと感じます。よしもとゲーミングの中でもそういったプレイヤーが今後出ると思いますが、小池さんの場合はそういった可能性はありますか?

小池:十分にあると思います。っていうか、下手すりゃ僕が一番近いと思いますよ(笑)。ただ、仮に契約満了になっても僕が預かってるメンバーなんで、この一年は「Libalent Vertex」の面倒見させてもらいます。

――最近ではYouTubeで「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」の攻略チャンネル「スマブラハウス」でMCをやっていますよね。チャンネル登録者数も順調に伸びていますし、まさに「プロゲーマー兼芸人」らしいお仕事だなあと感じます。

小池:スマブラは僕もやってみたいゲームではあったんですが、「他のゲームを続けてきた自分がズケズケと入り込んで大丈夫なのか」と思ってたんです。でも、初めてRainさん(※)にお会いしたとき「そんなの全然平気ですよ。むしろ大歓迎です!」と言われたんですが、ホントにそのまんまでしたね。最初はちょっと厳しいコメントもありましたけど、もう誰からもなんにも言われないですし。半年ぐらいはたたかれ続けると思ってたんで……FPSでは考えられないことですね(笑)。

※Rain:よしもとゲーミングに所属するスマブラのトッププレイヤー。スマブラハウスのレギュラーでもある。

――おかげで私も「VIPマッチ」に到達できて助かりました(関連記事)。コメントも好意的な反応ばかりですし、「スマブラハウス」はプレイヤーコミュニティーの中でも重要なコンテンツになってきているのかもしれませんね。

小池:本当にありがたいですね。あんな新参者に温かいゲームチャンネルはなかなか無いですよ。

――ではプレイヤーでもあり選手のマネジャーでもある小池さんから見て、現在のeスポーツ界の課題はなんだと思いますか?

小池:eスポーツを発展させたいなら、運営が選手目線に立ってプレイヤーを大事にするべきだと感じます。僕のチームは「ゲームは楽しいもの」という前提の上で結果を求めているので不満はないですけど、他のチームでは給料の未払い問題(関連記事)とか外国人選手の在留カードを運営側が取り上げる(関連記事)とか……そういうのがあるから「プロゲーマー」がナメられるんです。プロゲーマーという肩書と引き換えに、お金は払わないというところもありますが、「その傲慢な考え方を直してくれないか」と思ってしまいますね。


画像 「リーグ・オブ・レジェンド」の日本リーグで起きた「在留カード問題」(関連記事

――ごく一部の不祥事がeスポーツ全体のイメージにつながりますからね……。では最後に、小池さんの今後の目標はありますか?

小池:スマブラハウスのチャンネル登録者数を「今年中に10万目指そう」と言われてるんですが……僕は5万くらいかなーと思うので、間を取って7万5000人突破!(笑) あとは「Libalent Vertex」で世界大会優勝したいですね。

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