インタビュー
» 2019年10月25日 18時00分 公開

「実際のゲイ」と「ゲイのイメージ」が合致しない理由 エッセイ漫画「あさな君はノンケじゃない!」インタビュー

「女性だからこう、男性だからこうと決めつけないのと一緒ですね」。

[佐藤星生,ねとらぼ]

 アパレル企業で働きながら、ゲイである自身の体験を描いたエッセイ漫画「あさな君はノンケじゃない!(※)」(著者:あさなさくまさん)。ほっこりエピソードを通じてゲイの日常を描き、Twitterやピクシブ上でも反響を呼んでいる同作の誕生秘話や見どころについてあさなさんにインタビューしました。漫画本編もあわせて掲載します。(聞き手:佐藤星生

※ノンケ:異性愛者のこと。同性愛者、特にゲイの立場から用いられる語として知られる



漫画「あさな君はノンケじゃない!」とは?

 あさな君は、アパレル会社に勤めるごく普通のアラサー男子。ひとつだけ違うのは、ゲイであること――。2017年に開催された第2回ピクシブエッセイ新人賞受賞作品。あたたかく、少し切ない。今どきアラサーゲイの日常を描くコミックエッセイ。

 自分の性のあり方の、母へのカミングアウト、初恋の男の子の想い出、そして運命の人との出会い。ノンケ(異性愛者)では味わえない日常や過去の思い出を優しいタッチと言葉で描写しており、これまでセンセーショナルに描かれがちだったゲイ関連作品とは一線を画した内容に仕上げています。

著者プロフィール:あさなさくま(Twitter:@sakuma_asanapixiv:あさな さくま

漫画家・イラストレーター。アパレル企業でデザイナーとして働く傍ら、Webメディアを中心に創作活動を行う。「あるある!」と共感を呼ぶ作風だけでなく、そのファッション描写にも注目が集まっている。










その他の一部エピソード、購入先などはWebマンガ誌「コミックエッセイ劇場」に掲載されています


―― あさなさんは「登場人物をリアルに描いている」と話されていましたが、ノンケの人が「ゲイっぽい」とイメージするような外見ではないですね

 メディアに登場するゲイの方々は、世間から分かりやすいキャラクターを求められたり、特にパフォーマンスを磨かれてたりしている方が多いので、「ゲイ=個性が強い」というイメージに見えているのかもしれません。漫画の序盤でも描きましたが、実際にはゲイだからこう、ということはないはずです。

 それは、女性だからこう、男性だからこうと決めつけないのと一緒ですね。ゲイというセクシュアリティを持っていることで、その人の中に形成される独自の人格があったとしても、それは心の中の問題なので「外見がこうだからゲイ」と言い切ることはできないと思います。

―― あさなさんはそういった、誤って認識されがちな物事を作中でうまく解説されていますね

 専門家の方の監修をいただきながら試行錯誤して描いたのですが、人権に関わるテーマなので、非常にデリケートでセンシティブであることをあらためて感じました。あくまでも、僕という個人の目を通した一作品でしかありませんが、レビューや編集部へのお手紙で「こういうものが読みたかった!」というお声をいただいて、本当にうれしく思いました。

―― 作品にはそんな丁寧な描写に配慮が込められているように見えます

 Twitterという場で発表しているからこそ、だと思います。僕の描いたエピソードが誰かを傷つけてしまったとき、それがTwitter上ではありありと分かる。いろいろなものに配慮して描いたと思っていても、読者の反応を読んで「ああ、まだ配慮が足りていなかった」「無神経だった」と感じることがよくあります。

―― 話は変わって、作中では出会った男性とのデートシーンが登場します。あさなさんはデートの際どんな会話をしますか?

 あまり根掘り葉掘り聞かず普段の話題が中心ですが、「親にはゲイってこと話しているの?」など、僕らならではの会話もあります。どういうスタンスで暮らしているのか、全てオープンにしているのか、逆に家族や親友にも打ち明けていないのか。恋人探しをしているときは、そこがやっぱり気になりましたね。

―― どんな男性があさなさんのタイプ?

 僕はのほほんとゆったりしている人がタイプです。一緒にいて居心地がよかったり、そういったところを会話の中で感じる人を好きになりますね。

(続く)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10

  1. /nl/articles/2107/23/news003.jpg ぬいぐるみを抱いて眠る保護子猫、寂しくなって……? 飼い主さんのもとへ行く姿がもん絶級にかわいい
  2. /nl/articles/2107/22/news018.jpg 【漫画】夫の買い置きを勝手に食べ、謝る妻だったが…… 思いがけない夫の愛ある言葉に「前世は仏様か?」の声
  3. /nl/articles/2107/23/news050.jpg 小学生に読書感想文の書き方教えるテンプレが最高にわかりやすい 学生時代に「欲しかった」と2万“いいね”
  4. /nl/articles/2107/22/news009.jpg 「私たち、どうして終わったんだっけ」―― 元カレと再会して本当の“別れの理由”に気付く漫画が切なくも心に刺さる
  5. /nl/articles/2107/22/news011.jpg リモートワークになったので田舎に移住してみたら…… ワケありなメイドさんと暮らすことになった漫画に「かわいい」「うちにも来てほしい」の声
  6. /nl/articles/2107/23/news014.jpg 「目がおかしくなりそうなぐらいアザラシの最中作っています」 まんまるでコロコロな「アザラシ最中」がずっと眺めていたくなるかわいさ
  7. /nl/articles/2107/23/news006.jpg シリアスなの? ギャグなの? 漫画「エスパー少女が花嫁を奪いにくる話」にツッコミが追いつかない
  8. /nl/articles/2107/22/news039.jpg 「ベンツが似合いすぎる」 矢沢永吉、28歳・ソロデビュー間もないころに買った愛車を披露 「やっぱ最高にセンスがイイ」の声
  9. /nl/articles/2107/23/news002.jpg 【なんて読む?】今日の難読漢字「蕩ける」
  10. /nl/articles/2107/22/news005.jpg 赤ちゃんウサギの世話をするハト 大きくなってもあたため続ける姿に愛があふれている

先週の総合アクセスTOP10

  1. 上野樹里、“娘”の誕生日に愛情たっぷり手作りオムライス公開 「がんばろうね ママより」と祝福メッセージ
  2. 石橋貴明&鈴木保奈美が離婚報告 今後は“事務所社長と所属俳優”として「新たなパートナーシップ」構築
  3. 元ブルゾンちえみ・藤原史織、最新ショットに反響 「更に痩せた?? 可愛すぎる」「素敵です!! 足細いですね」
  4. 「美容師人生の集大成を見せる」 タンザニアハーフ女子を縮毛矯正したら「美容師ナメてた」「人生変わるレベル」と360万再生
  5. 出勤時、妻にいつになく強く抱きしめられた夫→妻が家に帰ってくると…… 何気ない日常を描いた漫画にツッコミつつもジーンとする
  6. 怒られたシェパード、柴犬の後ろに隠れたけど…… でっかくて丸見えなしょんぼりワンコが応援したくなる
  7. 塚本高史、中2長女&小6長男の背の高さに驚き 「なんじゃこいつらの成長の早さは!」「俺身長抜かれるんか?」
  8. 「声出して笑った」「狂人度高くて好き」 自転車泥棒を防ごうと不吉そうな箱を自作→まさかの結末迎える漫画が話題に
  9. 石橋貴明の娘・穂乃香「お父さん大好き」 幼少期キスショット公開し「愛されてますね〜」「ステキな写真!」と反響
  10. 基地で生まれ育った子猫、兵士が足踏みすると…… まねをして一緒に行進する姿がかわいい

先月の総合アクセスTOP10

  1. 「産んでくれた親に失礼」「ちょっと我慢できません」 上原浩治、容姿批判のコラム記事に不快感あらわ
  2. ホワイトタイガー「あっ、落としてもうた」 うっかり子どもを落とした母と、落ちてゆく子どもの表情がじわじわくる
  3. がん闘病の大島康徳、肝臓に続いて肺への転移を告白 息苦しさに悩まされるも「大して成長してない」
  4. 「目パッチリです」 宮迫博之、最高難度の美容整形を決行 クスリ疑惑もたれたクマやほうれい線の一掃で“別迫”に
  5. 石橋貴明の娘・穂乃香「お父さん大好き」 幼少期キスショット公開し「愛されてますね〜」「ステキな写真!」と反響
  6. 大島康徳、ステージ4のがん闘病でげっそり顔痩せ 相次ぐ通院に「正直かなりしんどかった」
  7. 山に捨てられていたワンコを保護→2年後…… “すっかり懐いたイッヌ”の表情に「爆笑した」「かっこよすぎ」の声
  8. 「ブス、死ね」 りゅうちぇる、心ない言葉への返答が感銘を呼ぶ 「心もイケメン」「りゅうちぇるのおかげで自己肯定感上がった」
  9. 『はらぺこあおむし』の版元、毎日新聞の風刺漫画を批判 「おそらく絵本を読んでいない」
  10. 小林礼奈、4歳娘を連れて夕食中に客とトラブル 痛烈コメント受けて「私たち親子を悪にしたい人がいる」