横浜流星が今夜、愛の告白! 終盤に突入した「4分間のマリーゴールド」、納得いかなかった8話の「かすかな光」説にツッコミ入れてみた(2/2 ページ)

» 2019年12月06日 11時55分 公開
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 「仮に、私が何年後に死ぬ運命だろうと関係ない。私が今すぐ死ねば、その運命変わるでしょ? それが沙羅を助けることにつながるなら、沙羅が長く生きられるなら、私、なんでもする」

 手のひらを重ねると死の運命がわかる→あえて今すぐ自殺する→わかっていた運命が狂う→沙羅の運命も変わる、という理屈だ。わかるようでわからない理屈だが、みことは「たしかに母さんが試そうとした方法なら運命は変わる」と納得した模様。

 その直前、救命士として駆けつけた妊婦の赤木伊織(仁村紗和)が亡くなったが、彼女の子どもは生き残った。伊織は自分の身に何があっても絶対に子を産むと宣言していた。伊織の父(佐戸井けん太)は孫の命を救ってくれたみことに感謝する。みことは母子の姿から、意志の力が死の運命を変えると確信したようだ。

 沙羅はあらためて理津に感謝を伝え、「お母さんの写真が見られるうちは絶対に死ねない」と語り、翌朝、理津は晴れ晴れとした表情でモロッコへ旅立つ。理津を見送りながら、みことはこんなことを思う。

 「母さんは教えてくれた。誰かの思いで死の運命は変えられるのかもしれない。赤木さんの赤ちゃんも、もしかしたら死ぬ運命だったのかも。だとしたら、生かしたのは赤木さんの強い思い」

 「何の手がかりも見つけられずにいた中で、かすかな光が見えた気がした」

 何か確証があるわけではないが、みことはそう思ったようだ。ちなみにドラマの途中で「母の愛が全てを超える!! 初めて見えたかすかな希望とは!?」というテロップが出ていた。この「母」は理津と伊織の両方にかかっているのだろう。「全てを超える!?」ではなく「全てを超える!!」のだから、やはり「強い思い」が死の運命を変えるということになりそうだ。

 しかし、この理屈はおかしい。この理屈が通るとしたら、これまでみことが救命の現場で立ち会い、死んでいった人たちは、まわりの人たちに「強い思い」がなかったことになる。結婚式の日に死んでしまった花嫁は花婿の思いは弱かった? 子どもが死んでしまった母親の思いは弱かった? そんな馬鹿な。誰が思いの強弱を計っているのだろう?


4分間のマリーゴールド ひとめでわかる人物相関図 イラスト/まつもとりえこ

原作のあの終盤の衝撃の展開は?

 残り(たぶん)2話でどのような決着をつけるのだろうか? これは筆者の予想だが、原作のあの終盤の衝撃の展開は描かれないような気がする。本日放送の第9話では、藍と廉がそれぞれ女性に愛の告白をするよ。今夜9時から。

大山くまお

ライター。「文春野球ペナントレース2019」中日ドラゴンズ監督。企画・執筆した『ドアラドリル』シリーズ発売中。

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