痛みを抑える鎮痛剤が、激しい頭痛を引き起こす――「薬物乱用頭痛」に陥った体験談漫画に身が凍る

薬も過ぎれば毒となる……医薬品は用法用量を守って正しくお使いください。

» 2020年06月15日 08時00分 公開
[たけしな竜美ねとらぼ]

 ひとたび発生すると何も手に付かなくなる厄介な症状、頭痛。原因はさまざまでしょうが、慢性的な頭痛に対抗するべく、市販の鎮痛剤を常用されている方は少なくないはず。

 ですが「ロキソプロフェン(ロキソニン)」や「イブプロフェン(イブ)」などの鎮痛剤を、用法用量を超えて常用し続けると、ときに「薬物乱用頭痛(薬剤の使用過多による頭痛)」という、日常生活が困難になるほどの激しい慢性頭痛を引き起こすことがあります。

 頭痛を解消するために鎮痛剤を使っているのに、その鎮痛剤がより激しい頭痛を引き起こす原因となる……。今回ご紹介する作品は「頭痛持ちの人が薬物乱用頭痛に至った経緯と、それがどのような症状を引き起こすか」という、非常に重い体験を描いたエッセイ漫画です。


薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

 漫画の作者はほくろ(@hokuro_90)さん。Twitterにてエッセイ漫画を精力的に投稿されています。




 ほくろさんは昔から片頭痛や生理痛がひどい方でしたが、薬に頼ってはいけないと思い、あまり薬は使わなかったと言います。ですが社会人になってからは「頭痛で仕事が進まない」とは行かず、嫌々ながらもロキソニンを服用するようになったそうですが……。

 頭痛がなくなり仕事がはかどる、痛みがないってすばらしい、ロキソニンってすごい! と感動したほくろさん。はじめは用法用量を守っていたのですが、徐々に服用量は増えていきました。やがては「ロキソニンがないと不安になるから常備する、頭痛がないときでも未然に防ぎたいから服用する」という依存状態となり、ほぼ毎日のようにロキソニンを服用してしまいます。


薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

 ほくろさんの頭痛はどんどんひどくなり、死を覚悟するほどの激しい痛みとなっていました。頭痛を抑えるためにロキソニンを服用したが効果が出ず、ロキソニンを追加で服用し、一時は治まるもののさらに激しい頭痛に襲われ、使用量はどんどん増え……悪循環はとどまるところを知らず、ついにロキソニンが効かなくなるところにまで至ってしまいます。


薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

 激しい頭痛が日常生活に支障が出る状態となったほくろさんは、ひとまず内科へと向かいます。ですが身体に異常はなく、勧められた精神科にて「ロキソニンの過剰な使用状況」を控えめに話したところで、ほくろさんはついに「自身が薬物乱用頭痛に陥っている」と知るのでした。


薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

 医師から「ロキソニンは禁止、鎮痛剤のたぐいは極力避ける。どうしても我慢できないときは処方した別成分の鎮痛剤を服用するように」と、ほくろさんは指導を受けます。それを守って6日後のこと、ほくろさんを悩ませ続けた頭痛はピタリと治まったのでした。

 薬物乱用頭痛に関して取り上げた以前の記事においては、ロキソニンの発売元である第一三共ヘルスケアの担当者から「症状が出たら我慢せず、すぐ服用するのが効果的だが、それでも使いすぎてはいけない。用法用量はかならず守るように。薬の使い方は薬剤師と相談してほしい」とコメントを受けています。

 薬剤の種類にもよりますが、一般的な目安としては「市販の鎮痛剤の使用は月に10日まで」。それ以上になると過度な服用となり、薬物乱用頭痛を引き起こす原因となりかねません。ほくろさんの体験談を反面教師として、くれぐれも鎮痛剤・医薬品は薬剤師の指導を受けた上で、用法用量を守って正しくお使いください。なお、ほくろさんが使用していたロキソニンは1回2錠のものでしたが、1回1錠のものもあるのでその点も注意したいところです。

 慢性的な頭痛にはなんらかの原因があります。「頭痛ぐらいで……」と思わないで、我慢せず早めの受診をお勧めします。




薬物乱用頭痛になる社畜


薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

薬物乱用頭痛になる社畜 漫画

薬物乱用頭痛になる社畜 漫画


作品提供:ほくろ(@hokuro_90)さん


たけしな竜美(@t23_tksn


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2501/18/news002.jpg 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍休止も…… 「強い遺伝子を受け継いだ」と注目集める【注目の“二世タレント”】
  2. /nl/articles/2501/18/news022.jpg 日本地図で人口減の都道府県を可視化してみたら…… 減少一色に染まる中、“意外すぎる県”が増えていた事実に驚きの声 「青ざめたわ」「恐ろしい」
  3. /nl/articles/2501/18/news039.jpg 母「昔は女の子によくモテた」→当時の姿を見ると…… 驚きのショットが1600万再生「私、生まれる年を間違えちゃったな」【海外】
  4. /nl/articles/2501/17/news054.jpg セリアのタオルハンカチにハギレを足すだけで…… 超簡単に“すてきアイテム”が完成! 「可愛い〜」「作ってみます」
  5. /nl/articles/2501/14/news049.jpg ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  6. /nl/articles/2501/18/news040.jpg 街中で見かける“あの袋”の中で大根を育てたら…… 限界突破のわけが分からない姿に「ごめん、わろた」「大根じゃぁないww」
  7. /nl/articles/2501/18/news075.jpg 中学生男子、半年放置して“とんでもない髪形”だったけど…… “まさかの大変身”が100万再生の衝撃 「まさに激変!」
  8. /nl/articles/2501/18/news010.jpg 【ハードオフ】ジャンク品テレビ2台を組み合わせたら… “意外過ぎる結果”に驚きの声「いろいろ詰まっていた」
  9. /nl/articles/2501/18/news006.jpg 3色の“ましかく”をひたすら編んで、完成したのは…… 思わず拍手の仕上がりが114万再生「かわいすぎます!」「メッッチャクチャ好き」
  10. /nl/articles/2501/18/news017.jpg 「どうしてそんなに」スズメたちの隣にいた“ヤバいやつ” インパクト抜群の光景に15万いいね「ワイルドな感じ」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 母「昔は何十人もの男性の誘いを断った」→娘は疑っていたが…… 当時の“モテ必至の姿”が1170万再生「なんてこった!」【海外】
  2. 「大根は全部冷凍してください」 “多くの人が知らない”画期的な保存方法に「これから躊躇なく買えます」「これで腐らせずに済む」
  3. 浜崎あゆみ、息子2人チラリの朝食風景を公開 食卓に並ぶ“国民的キャラクター”のメニューが意外
  4. 「こんなおばあちゃん憧れ」 80代女性が1週間分の晩ご飯を作り置き “まねしたくなるレシピ”に感嘆「同じものを繰り返していたので助かる」
  5. 中2長女“書店で好きなだけ本を買う権”を行使した結果…… “驚愕のレシート”が1300万表示「大物になるぞ!!」「これやってみよう」
  6. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”の家族に反響 ジュノンボーイの幼少期が香取慎吾似?【コンテスト特集2024】
  7. 大好きなお母さんが他界し、実家でひとり暮らしする猫 その日常に「涙が溢れてくる……」「温かい気持ちになりました」
  8. 「やばすぎ」 ブックオフに10万円で売られていた“衝撃の商品”に仰天 「これもう文化財」「お宝すぎる」 投稿者に発見時の気持ちを聞いた
  9. 「こんなおばあちゃんになりたい」 1人暮らしの93歳が作る“かんたん夕食”がすごい! 「憧れます」「見習わないといけませんね」
  10. 【今日の難読漢字】「碑」←何と読む?
先月の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  3. 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
  4. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  5. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  6. イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
  7. 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
  8. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  9. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  10. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」