「Halo3」を脅かす存在にも成り得る――「Gears of War」を先行体験してきたE3 2006「マイクロソフトブース」

ほぼ世界中のXbox 360ユーザーが待ち望んでいるFPS系タイトルは「Halo 3」だが、その対抗馬となりそうなのが、Epic Games開発の「Gears of War」になる。このたび、プレイアブル版に触ることができたので、その内容を詳しくリポートしていこう。

» 2006年05月13日 23時28分 公開
[平澤寿康,ITmedia]
photo デモルームは、全16台の試遊機が置かれ、4対4の対戦プレイが体験できた。小島監督も密かに参戦していたらしい!?

 北米、いや、ほぼ世界中のXbox 360ユーザーが最も待ち望んでいるFPS系タイトル、それは「Halo 3」でほぼ間違いないだろう。しかし、そのHalo 3を脅かす存在に成り得るFPS系タイトルがXbox 360には存在する。Epic Gamesが開発中の「Gears of War」がそれだ。E3開幕直前に行われたMicrosoftのプレスブリーフィングでも、冒頭でかなりの時間を割いたデモプレイが行われ、否が応でも期待せざるを得ない状況なのだが、E3会場のマイクロソフトブースでは残念ながらプレイアブル展示がなく、専用シアターでのデモのみとなっていた。ただ、メディアおよび一部の招待客には、一般来場者から隔離された専用ルームでプレイアブル版が公開されていた。

photo デモルームでは、ゲーム内容の説明は全くなく、簡単な操作説明のあとはひたすら対戦プレイが行われた

 今回実際にプレイできたのは、ストーリーモードは敵となるLocust Horderと、地球人類側に別れた4人対4人の対戦プレイだ。その専用ルームに入るなりデモ機の前に座らされ、詳しいゲームの内容の説明はまったくなく、簡単な操作方法の説明の後、すぐにデモプレイが開始された。

 デモプレイが開始され、目の前のディスプレイに映し出されるGears of Warの映像をひと目見て、そのクオリティの高いグラフィックに驚いた。もちろん、プレスブリーフィングでも映像は見ていたはずなのに、だ。Epic Gamesの最新3D描画エンジン「Unreal Engine 3」を利用して描画されるそのグラフィックは、これまでのゲームはもちろん、現時点で発売されているどのXbox 360向けタイトルよりもクオリティが高いと思わせるほどにすばらしく、ここで一気に気持ちが高揚。そしてプレイが開始されたわけだが、そこで再度そのグラフィックの品質の高さに驚かされる。

 見た目のクオリティの高さはもちろんだが、キャラクターや物体の動きのリアルさは特筆ものだ。Unreal Engine 3では、Xbox 360に搭載されるグラフィックチップの能力をフルに発揮させた高品質グラフィックが描画できるだけでなく、最新の物理シミュレーションエンジンによってキャラクターやさまざまな物体のリアルな動きが再現されており、とにかくあらゆる面でリアルな映像が表現できる。

 加えて、敵を攻撃するとリアルに血しぶきが飛び散り、映像的な残虐度はかなり高い。人によっては目をそらしたくなるほど、といってもいいかもしれない。しかし、そのリアルさと残虐度の高さが逆にデモルームを異様な興奮状態にし、プレーヤーはもとより、まわりで観戦しているだけの人ですら声を張り上げてしまうほどであった。そしてそれは、今回プレイしていたモードの独特なシステムも要因のひとつとなっていた。

photo リアルすぎるグラフィック、簡略化されプレイしやすい操作性、血しぶき飛び散る残忍度の高さ、中毒性の高いゲーム性など、とにかくいろんな意味でヤバい。まさに発売が待ち遠しいタイトルだ

 今回実際にプレイしたモードでは、敵を倒すには、離れた場所から銃で撃つだけでなく、その敵に近付いてとどめを刺さなければならない、というシステムになっていた。敵に銃で撃たれて動けなくなっても、味方に助けられれば蘇生できる。つまり、敵を倒す場合には、蘇生されない前にとどめを刺さなければならないわけだ。そして、そこで活躍する武器が「チェーンソー」。動けなくなっている敵はもちろん、ほかのキャラクターと戦っている敵の背後から忍び寄り、チェーンソーを振り下ろす。すると、敵は血しぶきを上げ悲鳴を上げて倒れる。はっきり言って、そのシーンの映像はかなりショッキングなのだが、プレイしてみるとそれがかなり快感だったりもする。とにかく、いろいろな意味でヤバい。

 さらに、操作が簡略化され、非常にプレイしやすくなっているという点もゲームに没頭できる要素のひとつ。壁に背を向けたり匍匐などでゆっくり進んだり、物陰に身を隠して奥の様子を覗き込んだり、その場の状況に応じて武器を持ち替えて攻撃したりと、FPSは想像以上に複雑な操作が要求される。しかしGears of Warでは、Aボタンを押すだけでその場の状況に応じた行動が取れるようになっている。例えば、通常フィールド上でAボタンを押せば走って移動となり、壁や物陰の横でAボタンを押せばそこに身を隠す。基本的な動作は、すべてAボタンだけでOKなのだ。そして攻撃時には、左トリガーで武器を構えて敵に照準を合わせ、右トリガーで攻撃。これが基本的な操作となる。実際に試遊しているのは全員初めてプレイする人ばかりだが、操作が簡略化されていることもあってほんの数分で操作をのみこみ、ほとんどが自由自在にプレイしていた。

 Gears of Warは、現時点では正確な発売時期は未定だが、2006年中に発売予定となっている。もちろんそれには日本も含まれている。あまりにもリアルすぎてショッキングな映像がそこかしこに映し出されるが、これぞ次世代ゲーム機のグラフィックだ、という超高品質な映像、戦略性の高さ、プレイのしやすさなど、ゲームとしての完成度は現時点で発表されているXbox 360向けタイトルの中でも飛び抜けている。とにかく、発売が待ち遠しい1本だ。

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photophotophoto これらスクリーンショットはイメージ映像に近い雰囲気となっているが、実際のプレイ画像のクオリティは、まさにこれらスクリーンショットそのものだ。これぞまさしく次世代クオリティの映像と言っていいだろう

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