「メタルギアソリッド4」「Elebits」など約40の最新タイトルが公開――コナミブース東京ゲームショウ2006(2/2 ページ)

» 2006年09月24日 04時57分 公開
[長井直也、加藤亘,ITmedia]
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「みんな、待たせたな」――リアルスネークの登場にファンも大興奮

 23日のトークイベントのゲストは、スネーク役を演じる大塚明夫氏がゲストとして登場。小島氏と来場者の「スネーク!」のかけ声でステージに登場した大塚氏は、「みんな、待たせたな」とスネークの名ゼリフで早速サービス。その後も関西弁やジョークを交えた軽妙なトークで来場者を楽しませてくれた。

 大塚氏は、自身とメタルギアの関係について、「私の人生とは切り離せないもの。今まで仕事してきた中で、これだけ大きいタイトルはない。ほかにもいろいろなキャラを担当してきましたが、それはあくまでも元となるキャラがいてのこと。スネークは僕がオリジナルなので、ある意味分身みたいな物です」と熱く語った。ゲーム中のスネークの表現に話が及ぶと自信の俳優活動を振り返り、テレビでの演技と舞台での演技の違い、演技でのリアリティの出し方など、俳優としてのプロ意識の高さを感じさせるトークを展開。最新ムービーが流れると、「凄い。いったいどういう仕組みで作っているのか分からない」と、主人公自身が驚きの声を上げる一幕もあった。

 また、長年メタルギアシリーズは大塚氏とのコンビで作られているため、大塚氏のそぶりや発言がシナリオに取り入れられているという。「だんだんスネークが大塚さんになってきている(笑)。タバコの吸い方とかも教えてもらったり。このへんで大塚さんはタバコ吸いたくなるな、とか」(村田氏)。「すぐタバコ吸いたくなるんですよね。クセになってます(笑)」(大塚氏)、とスネークのトレードマークであるタバコは大塚氏とも深い縁があることが判明した。

取材や訓練を行って徹底的にリアリティを追求

 メタルギアシリーズの軍事アドバイザーと言えば毛利元貞氏だが、今回も同氏による訓練や講義を行い、リアリティの追求を行っているという。イベントでも、迷彩服に身を包んだ開発陣が顔にペイントを塗り、野外でサバイバルゲーム形式の訓練を行っている様子が紹介された。「とてもきつい訓練です。ペイントをしたりするのは、リアルオクトカムといった感じ。訓練では毛利さんに全員狩られてしまいました。こんなに怖い思いはしたくないと思った(笑)」と小島氏。「毛利さんだけ無限バンダナをつけている状態なので、いくらでも撃ってくるんですよ」(村田氏)と、訓練は非常に過酷だった模様だ。

 また、舞台にリアリティを持たせるため、「MGS4」の開発では世界中の取材が行われている。小島氏によると「中東、南米、東欧を取材した。普通の民家を訪ねたり、人の話を聞いたりして徹底的な取材が行われている。そのほかにも、製鉄所、軍の施設、地下鉄、軍艦、戦闘機など、いろいろなものを取材した」とのこと。現在公開されているムービーでは中東のみが登場しているが、物語が進むとどのようなステージが登場するのか、ここから推測してみてはいかがだろうか。

 さらに、今回は実際の人物を取り込んだリアルなキャラクターが登場することも判明。スネークやオタコンはいわゆるノンリアルなキャラだが、ある集団のキャラクターとして実在する人の素材を使ったキャラクターが登場するという。ちなみに、イベントの司会をしていた菊地由美さんも集団のひとりとしてゲーム中に登場する。「リアルではなくアニメーションを目指している」(小島氏)という「MGS4」と、リアルな人物の登場は相反するようだが、小島氏によればみんながビックリするような設定があるとのことだ。期待して続報を待とう。

 最後に、ステージの3人からファンへのメッセージ。「これからもどんどん作って、紹介していけたらと思います。スタッフ一同頑張っていますので期待して下さい」(村田氏)。「みなさん、待たせてるな(笑)。待ち遠しくてしょうがない人もいると思うけど、確実に進んでいると思いますのでじっくりと待って下さい」(大塚氏)。「来年でメタルギア誕生20周年ですが、MGS4は100年残るような作品にする自信がある。期待して頂いて結構です」(小島氏)。あっという間に過ぎた1時間は、3氏による力強いコメントで締められた。

メタルギアはこれだけではない「メタルギアソリッド ポータブルオプス」、「メタルギアソリッド バンドデシネ」

 なお、コナミブースでは12月発売予定のPSP用ソフト「メタルギアソリッド ポータブルオプス」、現在発売中のPSP用ソフト「メタルギアソリッド バンドデシネ」の試遊コーナーも用意されていた。

 「メタルギアソリッド ポータブルオプス」は、メタルギアシリーズとしてはPSP初となるアクションゲームで、「MGS3」から6年後の「MGS4」へとつながる物語が描かれる。スネークの背後から周囲をとらえる3人称視点に近いアングルでのゲームとなっている。本作では“仲間”を集めることが重要となる。ストーリーモードのほかにも、PSPのWi-Fi機能を利用し友人とトレードできたり、さらに無線アクセスポイントで獲得することもできる。PSP用のGPSレシーバーを使用すれば、仲間の位置情報を得ることもできる。集めた兵士は対戦で死んでしまう二度と生き返らない。そんな時は“白旗システム”で助ける事も可能とか。結成した自分の部隊をネットワーク上に出撃させ、自動で戦闘を行わせる“サイバーバル”も面白い。場合によっては捕虜や志願兵を連れて戻ることもあるとか。

会場では初回特典アイテムが展示されていた。コナミスタイル予約限定版の特典でもある蛇革のPSPケースも

集団を組織して戦う新しいメタルギアは、MGS3とMGS4の間にあった失われた時間を埋めていく

小島プロダクションが予想外の動き?

「株式売買トレーナー カブトレ!」

 ちなみに、小島プロダクションではメタルギア以外の開発も明かされている。まず、12月14日に発売すると昨日発表した株式売買トレーニングゲームDS「株式売買トレーナー カブトレ!」(以下、カブトレ!)。「カブトレ!」はタッチペンによる銘柄検索機能が特徴で、過去5年分の「東証1部」、「東証マザーズ」の全銘柄のデータを収録、「会社四季報」のデータも登録されている。株の“いろは”から教えてくれるストーリーモードで、初心者でも株について知ることができるというもの。


「ボクらの太陽 Django&Sabata」

 また、アクションゲームも開発中だ。11月22日に発売を予定しているニンテンドーDS用ソフト、「ボクらの太陽」シリーズの最新作「ボクらの太陽 Django&Sabata」である。DSになったことで、実際に太陽エネルギーをチャージすることはできなくなったが、DSの上画面に表示される疑似太陽と月からエネルギーをもらう。時間帯を考慮して主人公を切り替えてゲームを進めていく。


交流サイトやCD、書籍化

 さらにメタルギアファンの交流サイト「Metal Gear MY PAGE(仮称)」が12月を目処にスタートする。小島監督はミクシィを例にあげ、コミュニティサイトとして活用してもらいたいと語る。掲示板の書き込みやクイズの正解によって「小島ファン度」というポイントがもらえ、たまると何かいいことが起きるというようなサービスも行いたいと希望を述べた。

 会場でも出張所が開かれ、常に誰かしらがパーソナリティを務め収録が行われたインターネットラジオ番組「HIDECAHN! ラジオ」で過去配信されたインターネットパイロットドラマ「アイデアスパイ・ツーハン大作戦」の13話と+αをCD化して販売する旨も発表。小島監督が執筆する「HIDEOBLOG」も幻冬舎から書籍化され、幻冬舎の刊行している雑誌「papyrus」での連載がスタートすることも明かされた。

(C) 1987 2006 Konami Digital Entertainment Co., Ltd.
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