キメラはそのころ、とっくに日本を制圧していた!?「レジスタンス2」Insomniac Games現地取材(1/5 ページ)

SCEJが11月13日に発売したPS3用FPS型SFアクションの開発元であるインソムニアックに取材を敢行。「レジスタンス2」だけでなく、2009年3月12日に発売が決定したPSP版の新作についても聞いてきた。

» 2008年12月26日 14時49分 公開
[加藤亘,ITmedia]

それは空を覆う悪夢そのものでした

ヨーロッパを制圧したキメラは、戦艦を建造しついにアメリカへと上陸。瞬く間に蹂躙(じゅうりん)し太平洋へと達した

 「レジスタンス2」の舞台が北米に移ると、プレイヤーは地下基地からの脱出を余儀なくされる。キメラの襲撃を受けながら、なんとか地上へ脱出するプレイヤー(ネイサン・ヘイル)が目にしたものは、サンフランシスコの空一面を覆い尽くす巨大なキメラの戦艦と、壊滅した街並みだった……。真っ赤に映える夕刻の美しさとあいまって、プレイヤーははじめて西海岸までキメラによって制圧されたことを知る。なんの説明もいらないだろう。その圧倒的な光景こそ、人類の敗北を意味しているのだから――。

 前作「レジスタンス 〜人類没落の日〜」は、2006年11月11日に発売されたPS3のローンチタイトル唯一のFPSだった。開発は「ラチェット&クランク」シリーズなどを手がけたInsomniac Games(インソムニアック・ゲームズ)が担当している。その開発の経緯や様子は、前回の現地取材をリポートを確認してもらいたい(記事/その1その2)。

IT企業も多く集まるバーバンクにインソムニアックはある

 前作ではキメラによって征服されたイギリスを舞台に、人類による失地奪還を試みる様子が描かれた。そして、その続編として2008年11月13日に発売された「レジスタンス2」では、前作の主人公であるネイサン・ヘイルがキメラウイルスに感染しながらも、ただ一人生き残り、“特別な力を持つ人間”としてアメリカ軍に拘留されるところからはじまる。キメラに対する抑止力として研究機関へと輸送されるネイサンは、アイルランドでキメラの襲撃を再び受けることになる……。詳しい内容については、前日に掲載したレビューを読んでいただくとして、ここで発売直後に訪問したカリフォルニア・バーバンクにあるインソムニアック本社でのリポートをお届けしたい。


インソムニアックは、「ラチェット&クランク」シリーズをはじめプレイステーション陣営で数々のプラットフォームアクションを発表してきた海外の有力デベロッパー

若干暗めなオフィスは1人1人のスペースを広く確保し、遊び心あるレイアウトやギミックでくつろいで仕事ができる雰囲気作りをしている。全国から寄せられたファンレターも大事に掲示されている

前作からのフィードバック

テッド・プライス氏は、冒頭が難しいとの声があったので、解決策としてゲーム序盤から回復能力をプレイヤーに与えたと説明

 「レジスタンス2」は他のFPSとの違いを明確にしたかったと語るのはインソムニアック社長兼CEOのテッド・プライス氏。前作を受けて製作を開始した「レジスタンス2」は、開発を始める前、前作よりも大胆なステップをもって新しいものに取りかかろうという目的で進められた。それは、すでに構築された世界観の進化と、8人による協力プレイと60人での対戦プレイというオンラインへの特化である。

 さらにプライス氏は、本作を語るうえで3つの注目点があると続ける。1つ目は“規模”。環境自体の大きさや、敵の大きさや数などがそれにあたる。2つ目は“バラエティ”の豊かさ(多様性)として、敵の種類や武器の設定などの多種多様性を挙げる。通常のFPSでは1種類の敵と対戦するというものが主流である中、本作は登場するキメラそのものがさまざまな種類を提供している。これにより戦略の違いも生まれるというわけだ。そして3つ目が、“ペースの配分”を変えている点。実際にプレイする上でのいわゆる緩急というものにあたるが、ただ過激な戦闘が続くわけでもなく、同じようなテンポで敵が登場するわけでもなく、まるでジェットコースターに乗っているかのような予想できない展開で飽きさせないようにしているというのだ。これは、前作からの意見を参考にしている。


プライス氏は、実際に「レジスタンス2」をデモプレイしてみせる。挑戦するステージは巨大戦艦へ乗り込むべき進軍したカルフォルニアのオリック。ここでは最新のエンジンで細かい描写を可能としている例として水と光の分散の自然さをアピール

武器は前作と同様、メインとサブの攻撃が可能。オリックの町は、スピナーによってもたらされたウイルスによって感染した人々のなれの果てとなるコクーンで埋め尽くされている。プレイヤーは説明を受けるまでもなく、一般の市民が犠牲になったことを知る瞬間だ

プライス氏はキメラのフェイスマスクをプレゼントされご満悦に。しかし、デモプレイでは敵「カメレオン」の突然の襲撃に何度も死ぬというアクシデントも。作り手側であっても、油断しているとやられるといういい例と笑ってごまかす場面もあった
       1|2|3|4|5 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2503/16/news082.jpg 「なんだろ」 大谷翔平の背中に“違和感”覚える人続出 → 明かされた“納得の正体”に「そういう事だったんか」
  2. /nl/articles/2503/16/news031.jpg 「楽園???」 サイゼリヤで大豪遊 → “会計1人2000円以下”で収まった食事内容に思わず仰天 「庶民の味方」「ほぼ無料」
  3. /nl/articles/2503/14/news019.jpg ペットのカエルを土に埋め、約半年間放置→掘り返してみたら…… 「すげぇ」予想外の結末に「ほんと不思議」
  4. /nl/articles/2503/16/news052.jpg 「もっと早く知りたかった」 ユニクロ“3990円パンツ”が売り切れ続出の大反響 「一生これで良い」「最高の着心地」
  5. /nl/articles/2503/16/news080.jpg 夫は箱根駅伝、妻は大学女子駅伝優勝の“最強ランナー夫婦” 引っ越しの手伝いをきっかけに急接近→現在は夫婦でランニングスクールを運営
  6. /nl/articles/2503/08/news018.jpg 使わない靴下をザクザク切って組み合わせると…… 目からウロコの再利用法が2500万再生「とてもクリエイティブ」【海外】
  7. /nl/articles/2503/11/news017.jpg 着古したマフラーとセーター、切らずに手縫いするだけで…… 春も大活躍のリメイクに「アイデアに脱帽」「素晴らしい」
  8. /nl/articles/2503/11/news009.jpg 雑草ボーボーの運動場に“180羽のニワトリ”を放ったら…… 次の日、まさかの光景に「感動しました」「すごい食欲」
  9. /nl/articles/2503/15/news044.jpg コメダ珈琲店で「軽い食事」を注文 → 出てきた“まさかの実物”に思わず大仰天 「逆詐欺ですね」「軽食という名の主食」
  10. /nl/articles/2503/15/news057.jpg 「足の疲れ具合が全然違います」 ディズニー行くときおすすめの“神アイテム”が話題沸騰 「試してみたい」と2390万表示
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「本当に迷惑」 宅急便の「不在連絡票」と酷似のチラシが物議…… ヤマト運輸「配布中止申し入れ」
  2. 愛猫が見つめる先にいるのは……? “まさかの来訪者”に思わず仰天 「うそっ?」「お庭に来るんですね!!」
  3. 【べらぼう】“問題のシーン”、「子供に見せられない」 身体張った27歳俳優へ「演技やばくない?」
  4. 壊れて捨てるしかないバケツをリメイクしたら…… 想像もつかない大変身が830万再生「想像力がすごい」【海外】
  5. そうはならんやろ ヤマト運輸公式とLINEで遊んでいたら…… 突然訪れた“予想外の展開”に28万いいね
  6. 「ウソやろ」 松屋の“530円丼”、衝撃的なビジュアルにネット騒然 「コレで良いんだよ丼」「開き直り感がすごい」
  7. ダイソーのセルフレジが「身に覚えのない商品」を認識→“まさかの正体”に大仰天 「そんなことあるんですね」
  8. 余ってるクリアファイル、半分折ってカットするだけで…… 目からウロコな便利グッズに「天才すぎる!」「素晴らしいアイデア」
  9. 「マジで天才」 無印良品から新発売の“350円文房具”に絶賛の声相次ぐ 「便利すぎる!」「これはいい」
  10. 「スト6」の公式世界大会で福島県のチームに所属する「翔」が優勝 賞金100万ドル獲得
先月の総合アクセスTOP10
  1. 最初に軽く結ぶだけで…… 2000万再生された“マフラーの巻き方”に反響「これは使える」「素晴らしいアイデア」【海外】
  2. コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
  3. パパに抱っこされる娘、13年後の成人式に同じ場所とポーズで再現したら…… 「お父さん若返った?笑」「時止まってる」2人の姿に驚き
  4. 和菓子屋で、バイトの子に難題“はさみ菊”を切らせてみたら……「将来有望」と大反響 その後どうなった?現在を聞いた
  5. 古いバスタオルをザクザク切って縫い付けると…… 目からウロコの再利用に「すてきなアイデア」【海外】
  6. 「14歳でレコ大受賞」 人気アイドルがセクシー女優に転身した理由明かす 家族、メンバー、ファンの“意外な反応”
  7. 希少性ガンで闘病中だったアイドル、死去 「言葉も発せないほどの痛み」母親が闘病生活を明かす
  8. “きれいな少年”が大人になったら→「なんでそうなったw」姿に驚がく 「イケメンの無駄遣い」「どっちも好きです!笑」
  9. ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  10. 芸能界引退した「ショムニ」主演の江角マキコ、58歳の近影にネット衝撃「エグすぎた」 突然顔出しした娘とのやりとりも話題に