先輩、水中脱出マジックはやめてください! 「手品先輩」高3女子が挑み続ける歴史的奇術の数々

手品はお金も時間もかかるもの。

» 2019年08月27日 23時15分 公開
[たまごまごねとらぼ]
手品先輩 (C)アズ・講談社/手品先輩製作委員会

 すっごく元気でめちゃくちゃおバカ。テレビアニメ放送中の「手品先輩」(原作アニメは、失敗率が限りなく100%に近いポンコツ手品コメディ。いろいろあやういハプニングとめげなさすぎる先輩との楽しくて厄介な日々、これもまた青春。

 先輩が夢中になっては失敗ばかりしている、手品・奇術。作品中に登場する奇術は、かなり幅広いジャンルをカバーして取り扱われています。その一部をチェック。


スライハンド

 作品タイトルは『手品先輩』ですが、彼女が守っている部活動の名前は「(たのしい)奇術部」です。

 手品奇術の語の意味は、基本的には同じです。英訳するとどちらもmagic。文章によっては、目の前で見せるトリック的なものを「手品」、それらをひっくるめて大規模なものや科学的なものなど驚かせるテクニック全てをまとめて「奇術」と分けることもあります。

 この考え方でいくと、相手がびっくりすることなら全部アリ、というの先輩の考え方は「奇術」寄りです。

 観客の目の前で見せる一般的なスタイルのマジックを「クロースアップマジック」または「テーブルマジック」といいます。


画像 八重歯かわいいですよね(4巻)

 「いろんな意味でツッコミたい……」という助手の発言にツッコミたいところですがそれはさておき。カードやコインなどを手の内で巧みに操って見せるジャンルが、スライハンド。先輩の解説が光る。

 このページの場合、口からカードが出る仕組みはある程度分かっていても、それを実際に目の前でやってみせる技術が面白い。「※イメージです」って書いているけど、先輩も人前じゃなければできそうな気がする。


画像 練習練習また練習(4巻)

 四つ玉もメジャーなスライハンド。タネ明かしはここに書かれていますが、分かったところでまねができない。こういうのがちょっと理解できている上で見ると、さらに感動が増します。そして先輩の努力たるや涙ぐましい。


画像 意外と難しいスプリングアニマル(1巻)

 「べひもす君」こと、スプリングアニマル。これもテクニックを見せること自体がメインです。なお先輩はあまりうまくありませんが、助手は特に練習しなくても適性抜群なのかスイスイ動かしていました。奇術に興味がない彼でも、これはお気に入りらしい。


画像 泣ける手品先輩(4巻)

 コイン貫通マジックもスライハンドの1つ。先輩は奇術の天才ではありませんが、ものすごい努力家で常時練習して、技術を身につけ続けています。もっとも本人はこれらの練習を苦だと全く思っておらず、常に楽しんでいます。はたから見るとちょっと間の抜けたシーンですが、何らかの練習に夢中になったことのある人は先輩側に感情移入できるのでは。


ギミック

 スライハンドが技術重視なのに対し、仕掛けをがっちり作っておくのがギミック型マジック。仕込みをしっかりしておくことや知識量が重要になってきます。あとだいぶお金がかかる。


画像 フラッシュペーパーって結構高いんですよ(5巻)

 先輩が使っていたフラッシュペーパーも奇術ではよく見るもの。手から一瞬炎を出すときに使うものです。正式名はニトロセルロース。燃やしても、灰も煙も出ません。綿状の「フラッシュ・コットン」、ひも状の「フラッシュ・ストリング」というものもあります。

 化学反応を使ったもので、物を買えば誰でもできる。ただこれ一回のネタに使うにはそこそこ高い。数枚で1000〜2000円近くします。


画像 手品の花形、ハト(1巻)

 ハトを出すマジックも大体がギミック型。ちなみにハトや花や杖やボトルなど、何かを出すマジックをプロダクションと呼ぶそうです。

 先輩が解説している通り、手品でよく使われている白いハトはギンバト。白が好まれるのは、華やかさ重視のため。ちなみに一般的には数千円くらい。

 手品先輩はどちらかに特化するのではなく、スライハンドの練習をしつつ、ギミック手品にも挑んでいるため、時間もないしお金もない。手品の大変さを知れば知るほど、高校の3年程度じゃ足りないというのがよく分かります。ハトを買うためにバイトをしていたこともありました。


イリュージョン

 仕掛けのあるネタの中でも、大掛かりなものを総称してイリュージョンと呼ぶこともあります。テーブルマジックに対して、ステージ上や広場などで行う場合が多いです。先輩、もちろんこっちにも手をつけています。


画像 買ったのかお前(2巻)

 人体切断串刺し空中浮遊のようなド派手なものは、テレビではおなじみだけれども目の前で見る機会はそう多くはないかも。

 この手のイリュージョンは時代ごとにタネが明かされることがあるものの、さらにそれすら超越したものが次々出てくるから恐ろしい。でも先輩の串刺しマジックのタネは「避ける」でした。力技にもほどがある。


画像 冗談でもまねをしてはいけません(3巻)

 脱出イリュージョンは超大型マジックの1つ。ただし危険度はものすごく高い上に、訓練もものすごく必要なので、実践できる人は限られています。当然、手品先輩のような素人がやってはいけない。

 先輩も解説している脱出王ハリー・フーディーニ。水中の中から脱出するイリュージョンなど、より過激なものへと挑戦し、多くの人を驚かせました。割と歴史を調べている彼女なので、フーディーニに憧れるのも分かるけれども、こればかりは助手が必死に止めました。


何にだって挑む先輩


画像 着物かわいいので何回でもやっていただきたい(2巻)

 江戸時代の日本では、手品・奇術のことを「手妻」と呼んでいました。これは「手を稲妻のように早く動かす」という意味。現代では和妻と呼ばれるこのジャンルにも挑戦。しっかり勉強済み。できるかどうかは別。

 奇術には多様なジャンルがありますが、先輩はなんでも楽しそうに試します。催眠術も試していましたが、マインド系はスライハンドやギミックのような奇術の考え方と基盤が違うので、当然できるはずもなく。

 例えば1巻で先輩が助手の鍵を盗んでパンの中に入れていました。もう手品でもなんでもなく、「ドッキリ」に近い。驚かせる何かをしたい、その練習をするのが楽しい、でも緊張してできない、だからもっと挑戦したい。それがどんなものであろうと、何もかもが楽しいんでしょう。


画像 オタク特有の早口(5巻)

 作中で何度か、手品先輩がマジックうんちくをベラベラしゃべるシーンがあります。聞く相手としては、オタクトークが続くのはしんどくて仕方ない。けれども第三者としてみていると、奇術が大好きでしかたない! という先輩のキラキラした瞳は、あまりにもまぶしい。

 いっぱい勉強して、いっぱい練習して、いっぱい失敗して。好きだからずっと一人で奇術の練習をしてきたけれども、今は助手と、咲ちゃんと、まーくんがいる。彼女の充実した日々の、上がり続けるテンションを止められる人なんていません。


たまごまご

(C)アズ/講談社


前回までのお話


手品先輩

手品先輩

手品先輩

手品先輩
手品先輩
手品先輩
手品先輩

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2405/23/news213.jpg YUKI、大胆なスリット入った近影に驚きの声 「52歳なの意味わからんな」「ここまで変わらないって本当凄い」
  2. /nl/articles/2405/23/news036.jpg 【今日の計算】「9−9×9+9」を計算せよ
  3. /nl/articles/2405/24/news143.jpg 清原翔、約4年ぶりの“顔出しショット”が雰囲気変わりすぎて「別人みたい」 脳出血&3回手術後初のヒゲ解禁姿に「ポニテかわいい」「いい感じにダンディ」
  4. /nl/articles/2405/24/news017.jpg 猫の見た事ない姿に「未だかつてこれ以上の2度見は見た事がありません」「可愛すぎて10回見た」 爆笑の瞬間が640万再生
  5. /nl/articles/2405/23/news204.jpg 「天才現る」 “富士山ローソン”を迷惑かけず撮影できる!? “持ち運べるローソン”が「商品化して」と話題
  6. /nl/articles/2405/24/news135.jpg “元めちゃイケ”三中元克、卒業後8年で見た目もスキルも「別人レベル」になっていた “クビ体験”披露する貫録たっぷりの姿に共演者「元力士」「迫力ある」
  7. /nl/articles/2405/24/news128.jpg hitomi、48歳を迎え“急激な変化”に驚き 「少ないと思っていたんだけど」「48歳だもんね〜」
  8. /nl/articles/2405/24/news020.jpg 1歳妹の「いってらったぁい」に小学生兄がもん絶して…… かわいいが連鎖する朝の光景に「かぁぁぁって声でた」「朝からホンワカ」
  9. /nl/articles/2405/24/news026.jpg 「そんなバカな」 喫茶店で“ウインナー・コーヒー”を注文→出てきた予想外の商品に驚がく「ちょっと動揺」
  10. /nl/articles/2405/22/news098.jpg 「最高過ぎる」「すげー!」 ChatGPTに“手書きメモ”をアップすると…… 仕事がはかどる“衝撃の機能”に歓喜の声
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「現場を知らなすぎ」 政府広報が投稿「令和の給食」写真に批判続出…… 識者が指摘した“学校給食の問題点”
  2. 「二度と酒飲まん」 酔った勢いで通販で購入 → 後日届いた“予想外”の商品に「これ売ってるんだwww」
  3. 「思わず笑った」 ハードオフに4万4000円で売られていた“まさかのフィギュア”に仰天 「玄関に置いときたい」
  4. 「なぜ今になって……」 TikTokで“15年前”の曲が大流行 すでに解散の人気バンド…… ファン驚き 「戸惑いが隠せない」
  5. どういう意味……? 高橋一生&飯豊まりえの結婚発表文、“まさかのタイトル”に「ジワる」「笑ってしまう」
  6. サーティワンが“よくばりフェス”の「カップの品切れ」謝罪…… 連日大人気で「予想を大幅に上回る販売」
  7. “世界一美しいザリガニ”を入手→開封して見ると…… 絶句を避けられない姿と異変に「びっくり」「草間彌生作のザリガニみたい」
  8. 「誰かと思った」 楽天・田中将大の“激変した風貌”にファン驚き…… 「一瞬わからなかった」
  9. 複数逮捕&服役の小向美奈子、“クスリ”に手を出した理由が壮絶すぎ……交際相手の暴力で逃亡も命の危機 「バレてバルコニー伝って入られて」
  10. 耐火金庫に“溶岩”を垂らしてみたら…… “衝撃の結果”に実験者も思わず「なんだって!!!」と驚愕【海外】
先月の総合アクセスTOP10
  1. 庭に植えて大後悔した“悪魔の木”を自称ポンコツ主婦が伐採したら…… 恐怖のラストに「ゾッとした」「驚愕すぎて笑っちゃいましたw」
  2. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  3. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  4. 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
  5. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  8. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  9. 築152年の古民家にある、ジャングル化した水路を掃除したら…… 現れた驚きの光景に「腰が抜けました」「ビックリ!」「先代の方々が」
  10. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評