新型コロナの影響でリモートワークに 同棲“エンジニア”カップルの働き方が早くも同人誌に司書みさきの同人誌レビューノート

スピード感ある。

» 2020年04月05日 12時00分 公開
[みさきねとらぼ]
同人誌 本棚 図書館 司書 コミケ

 桜咲く季節。春から新生活を始める方はもとより、ここのところ何かと落ち着かなく、暮らしのリズムや環境がぐぐっと変わった方も多いのではないでしょうか。お仕事を、急きょ自宅で行うようになったお話もよく聞くようになりました。今回は、早速そんなリモートワークのエピソードをまとめられたご本です。

今回紹介する同人誌

『ねこはうす通信創刊準備号』 24ページ 表紙・本文カラー

著者:のりこ


同人誌 図書館 司書 ぱかっと笑顔のねこさんがかわいい

同棲しているカップルが両方リモートワークになった話

 作者さんはおよそ15年ほど前からリモートワークの経験のあるエンジニアさんです。そして2020年2月、同棲しているお相手の方もリモートワークに突入。「ええ! この狭い家でどうしろと!」と困惑しつつもお2人のリモートワーク生活がスタートします。

 主に使ってみた道具のことや、お互いの過ごし方についてかわいくポップなマンガで描かれ、後半には作者さんの長いリモートワークの経験も文章でつづられています。

同人誌 図書館 司書 ある日、2人ともリモートワークに

あるある! ありそう! が生み出す和やか空気

 話題は決してシリアスではなく、机はどうしよう? 使い心地は? と言った、はじめてのリモートワークでのちょっとしたエピソード集となっています。

 例えば「自宅に居ながら会議に参加する際、もう一人はどうしていたらいい?」問題。片方にたまたま外出する用事があればいいけれど、普通に隣にいたら会議の中身を聞いてしまうことに……。そんなときお2人が採った解決方法は「ヘッドフォンをして大音量でメタル音楽を聞く!」。お相手の方も「えっ」と驚きつつも結局のところこの方法を実施中とのこと。こういう場面って自分は体験していなくても、その事態が簡単に想像できますし、実体験をもとにしているから、日常に即した解決方法がリアルで腑に落ちます。

 ご本は「これ一冊でリモートワークがスタートできる」という教本タイプではありませんが、ほんわか絵柄のままに、自宅での仕事を馴染ませていく様子を和やかに追うことができます。何か物事を知ろうとするときに実際のノウハウが役に立つのはもちろんですが、何気ないちょっとした「そうそう、そうなんだよね」「ああ、こういうことって起こるんですね」とうなずくような「あるある」の気持ちに一緒になれるのも、新たな環境に戸惑う折りの一つの安らぎになるのではないでしょうか。

同人誌 図書館 司書 環境づくりは大切ですね

まとめる即効性と、手にする楽しみの両立

 こちらの作品はダウンロード版のみ、なんと無料で公開されています(詳細は以下の「サークル情報」にて)。線のはっきりした読みやすい絵柄のマンガは小さなスマホの画面に読むのにも向いていました。多くの方が新たに取り組むことになった事柄に向け、ご自身の経験を生かしてスピーディーにまとめられた即効性に拍手を送りたいです。そして今後はITエンジニアさん向けの話題を中心にした『ねこはうす通信創刊号』を紙媒体の同人誌でも予定されているとのこと。また同人誌即売会で出会うのを楽しみに待ちたいです。

同人誌 図書館 司書 長いリモートワーク歴のお話も参考になります

サークル情報

サークル名:ねこはうす

Twitter:@noriko_ro

入手できる場所:技術書典応援祭(2020年4月5日まで)、BOOTH



今週の余談

 急に忙しくなった方、のんびりすることになった方、気持ちが落ち着かない方……どうぞ自分を甘やかしてあげてくださいね。少し暖かくなってきたので、冷たい飲み物もおいしいですし、この時期に熱いお茶を味わうのも良いものですよー。

みさき紹介文

 図書館司書。公共図書館などを経て、現在は専門図書館に勤務。自身でも同人誌を作り、サークル活動歴は「人生の半分を越えたあたりで数えるのをやめました」と語る。


関連キーワード

同人誌 | 図書館 | コミケ


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/18/news202.jpg 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの行動”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」【大谷翔平激動の2024年 「家族愛」にも集まった注目】
  2. /nl/articles/2412/20/news023.jpg 60代女性「15年通った美容師に文句を言われ……」 悩める依頼者をプロが大変身させた結末に驚きと称賛「めっちゃ若返って見える!」
  3. /nl/articles/2403/21/news088.jpg 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
  4. /nl/articles/2412/21/news038.jpg 皇后さま、「菊のティアラ」に注目集まる 天皇陛下のネクタイと合わせたコーデも……【宮内庁インスタ振り返り】
  5. /nl/articles/2412/21/news056.jpg 真っ黒な“極太毛糸”をダイナミックに編み続けたら…… 予想外の完成品に驚きの声【スコットランド】
  6. /nl/articles/2412/21/news088.jpg 71歳母「若いころは沢山の男性の誘いを断った」 信じられない娘だったけど…… 当時の姿に仰天「マジで美しい」【フィリピン】
  7. /nl/articles/2412/20/news096.jpg 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  8. /nl/articles/2412/18/news015.jpg 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  9. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  10. /nl/articles/2412/17/news195.jpg 「ほぼ全員、父親が大物芸能人」 奇跡的な“若手俳優の集合写真”が「すごいメンツ」と再び話題 「今や全員主役級」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」