赤い通り魔「レッドマン」が歩んだ道には、怪獣の屍しか残らない:あのキャラに花束を
夜道で出会いたくないヒーロー第1位。
逃げろ! 赤いあいつがやってきた!
みなさん見てますか、「レッドマン」。1週間無料で見られるよ。3分くらいだよ。
一言で言えば、ウルトラマンに連なるヒーローの一人。1972年に放送された、円谷プロの特撮番組です。5分程度の短い番組で、4月からYouTubeでリバイバル配信がスタート。ところが彼の行動、ヒーローというにはあまりにも正義っぽさが見えない。Twitterをはじめとしたネットを通じて、一気に話題になりました。
動画を見ても全く分かりませんが、身長は42メートル、体重は3万トンもあります。意外と巨大。
彼は田舎道を通りすぎては、怪獣を殺します。特撮モノなんだから必ずしも殺してはいないだろうって? いや、死んでます。確実に殺すのが、レッドマンです。
レッドマンのここが怖い
心に残るレッドマンの殺害シーンをいくつかあげてみます。
・めった刺し
レッドマンはオーバーキルが好きなようです。怪獣を倒す、ナイフで刺す。こんなんじゃ終わらない。マウントポジションをとったレッドマン、2回、3回。これでもかとめちゃくちゃに刺します。もう死んでるから! やめてあげて! それでも刺すのが、レッドマン。
・死亡確認
通称「レッドチェック」と呼ばれるもの。怪獣は複数体出てくることがあります。レッドマンは同時に何体か相手をして殺害します。この時、倒した怪獣の呼吸や心音をチェックし、本当に死んでいるか確認してから去ります。生かしてやるという選択肢はありません。いやあ、怪獣モノの「爆発」って、死んだ記号として大事だったんですね……。
・レッドフォール
基本的にレッドフォールは、持ち上げて落とすことでダメージを与えるプロレスみたいな技です。ところが彼ときたら、殺した怪獣を崖まで持って行って投げ捨てます。死体遺棄です。なぜ彼がここまで追い打ちをかけるのか、理由はさっぱり分かりません。ただひたすらに、捨てられた怪獣が哀れ。
レッドマンが凶悪に見える理由
実際はレッドマンが「地球の正義のために戦っている」ってのは、そりゃ誰だって分かってますよ。やっていることも間違いなく怪獣退治。何もおかしくないはず。ではなぜレッドマンは凶悪に見えるんだろう?
・武器が生々しい
レッドマンは光線的なものは一切使いません。武器は「レッドナイフ」と「レッドアロー(という名の槍)」です。中でもレッドアローの残虐さが半端じゃない。投げつけて相手を串刺しにするのはもちろん、倒れた相手に突き立てたり、不意打ちで貫いたり。
ナイフや槍で攻撃するとどうなるかは、誰でも分かる。「ヒーローのよく分かんない力」で勝ったら素直にそのルールに従えるのに、現実世界にある武器を使うとリアルなダメージを想像してしまう。
怪獣が武器を何も持っていないだけに、どうしても卑怯に見えてしまいます。
・説明が一切ない
短い番組ということもあって「なぜ戦うことになったのか」の理由が一切解説されません。ストーリーは全くなし。そもそもセリフがないから、何を考えているのかすら分からない。少しでもナレーションがあったら変わったはず……かつては「怪獣おじさん」の怪獣解説があったようです。今回はない。
理由がないと、正義の拳は単なる暴力になる。キャラクター側の背景が少しでも分かれば応援もできるでしょうけど、なんにも分からないので応援のしようがない。結果、怪獣への同情だけが残ります。
・怪獣は何もしていない
怪獣が歩いているのは、ど田舎の山中(多分造成地)です。楽しそうに歩いています。人間に何も危害を加えていません。
そこに現れたレッドマン。怪獣を殺します。うん、怪獣何も悪くないよね。
レッドマンが「赤い通り魔」の名前で呼ばれるゆえんがこれ。少しでも人に迷惑をかけたり、地上を荒らしたりしていれば戦う理由として成立していたはず。せめて、レッドマンが誰かから助けを呼ばれていたらよかったのに。
・映像が怖い
レッドマンの音楽は、不協和音のピアノ演奏。聞いていて不安になって仕方ない。しかもど田舎の水っけのない大地で戦っているため、画面がひたすらに茶色い。フィルムの劣化のせいもあるんでしょうけど、この枯れ草と土くれと崖具合はなんなの。
そして、相手をレッドアローでぶっ刺した瞬間、音楽が消える。勘弁して、ゾワッとする。
レッドマンバクテリア説
「正義」とは曖昧な言葉です。何か守るものがあるとき、その人物にとって「守ること」が正義になるでしょう。ということは正義と正義がぶつかることは十分ありえる。「シビルウォー」です。
レッドマンは一応「正義」を振りかざして戦っているはずです。怪獣側が自分たちなりの「正義」を持って戦っている可能性も高い。
どっちが「正しい」かはさっぱり分からない。となると、守るべき対象が画面に存在していない以上、「行動結果」でどちらに共感できるかを判断することになります。レッドマンは「殺人」を犯している。うん、レッドマンが悪い。
いやいや待ってほしい。彼が全138話怪獣を殺し続けるのは、おそらく摂理なのではないか。
ぼくはここで、「レッドマン分解者説」を唱えます。
植物は草食動物に食べられ、草食動物は肉食動物に食べられる。そのいずれも、命を失った際にバクテリアが分解し、地に戻す。
レッドマンが殺戮することで、怪獣の数が保たれる。怪獣を全て倒しているのではなく、一定数間引きすることで、人間を含む生態系の均衡を図っている可能性がある。だとしたら彼の行動は「しかたない」ことなのではないか。ほら、同じ怪獣ダブって登場するし。
戦えレッドマン。地球環境が円滑なものになるために。
(たまごまご)
関連記事
- GWは「レッドファイト!」 通り魔ヒーロー「レッドマン」が期間限定で一挙再公開!
見られなくなっていたエピソードがGW限定で見られるぞ。 - 説明なしで怪獣をオーバーキルする通り魔ヒーロー「レッドマン」が怖すぎる YouTubeのリバイバル配信で人気が再燃
ヒーローなのに「赤い通り魔」の異名を持つ伝説の存在です。 - あのキャラに花束を:君には幸せに笑っていてほしい「くまみこ」のクマ・ナツに学ぶ女子中学生育成術
ほんとうは淋しいんだけど、ボクは応援しているよ。 - あのキャラに花束を:大きいからこそいいんだよ! ビルよりでっかい「巨大娘」はここが魅力だ
めちゃくちゃ大きな女の子は好きですか? ぼくは大好きです。 - あのキャラに花束を:スズキへの愛と胸のサイズは超大型「ばくおん!!」鈴乃木凜ちゃんの熱血人生
荒ぶる金髪ツインテール。 - あのキャラに花束を:彼女こそ天使……いや仏!! 「左門くんはサモナー」天使ヶ原桜ちゃんのここが天使
これからは「仏系少女」が流行る、たぶん! - あのキャラに花束を:みんなに大人気のギャルがいるって本当ですか? 「おしえて!ギャル子ちゃん」ギャル子ちゃんに恋をしちゃう
ギャル子ちゃんに「がんばれ!」って言われたら数年はがんばれます。 - あのキャラに花束を:かわいさは凶器 「大家さんは思春期!」のチエちゃんに堕ちない男女はいない
世界よ、これが「ぐうかわ」だ。 - あのキャラに花束を:三白眼スレンダー幼なじみヒロインの星、「だがしかし」サヤ師にエールを!
ほたるさんとサヤ師、どっちが好み? - あのキャラに花束を:ゆれるはじけるこのおっぱい 「無彩限のファントム・ワールド」川神舞先輩のもみしだきたい身体
リンボーダンスは最高だぜ! - あのキャラに花束を:北の味わいを満喫しよう 「ゴールデンカムイ」アシリパさんのときめきレシピ
あー、ヒンナヒンナ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
-
「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
-
「ほ、本人……?」 日本に“寒い国”から飛行機到着→降りてきた“超人気者”に「そんなことあるw?」「衝撃の移動手段」の声
-
才賀紀左衛門、娘とのディズニーシー訪問に“見知らぬ女性の影” 同伴シーンに「家族を大切にしてくれない人とは仲良くできない」
-
【今日の難読漢字】「誰何」←何と読む?
-
「今やらないと春に大後悔します」 凶悪な雑草“チガヤ”の大繁殖を阻止する、知らないと困る対策法に注目が集まる
-
武豊騎手が2024年に「武豊駅に来た」→実は35年前「歴史に残る」“意外な繋がり”が…… 街を訪問し懐古
-
大谷翔平、“有名日本人シェフ”とのショット 上目遣いの愛犬デコピンも…… 「びっくりした!!」「嬉しすぎる」
-
ハローマックのガチャに挑戦! →“とんでもない偏り”に同情の声 「かわいそう」「人の心とかないんか」
-
「口座や住居が……」 坂口杏里、SNSで“重要個人情報を垂れ流し” 「かなりまずい状態」「大丈夫じゃなさそう」心配の声
- パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
- 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
- 「中学生で妊娠」した“14歳の母”、「相手は逃げ腰」妊娠発覚からの経緯を赤裸々告白 母親の“意外な反応”も明かす
- 勇者一行が壊滅、1人残った僧侶の選択は……? 「ドラクエでのピンチ」描くイラストに共感「生還できると脳汁」
- 「笑い止まらん」 海外産アプリで表示された“まさかの日本語”に不意打ち受ける人続出 「何があったんだw」
- パパが好きすぎる元保護子猫、畑仕事中もくっついて離れない姿が「可愛すぎる」と反響 2年以上がたった現在は……飼い主に話を聞いた
- アグネス・チャン、米国の自宅が“度を超えた面積”すぎた……ゴルフ場内に立地&門から徒歩5分の豪邸にスタッフ困惑「入っていいのかな」
- 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」
- 「車が憎い」 “科捜研”出演俳優、交通事故で死去 兄が悲痛のコメント「忘れないでください」
- PCで「Windowsキー+左右矢印キー」を押すと? アッと驚く隠れた便利機能に「スゲー便利」「知らなかった」
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
- 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
- アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
- 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
- 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
- ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
- 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」