「ひかりは西へ」から、もう50年 岡山の冬季限定「かくし祭ずし」とは?:岡山「桃太郎のかくし祭ずし」(1380円)
山陽新幹線新大阪〜岡山間は2022年3月で開業50年。その開業時から既に定番だった、昭和38年誕生・岡山の歴史ある駅弁はどんな味なのでしょう。あらためていただきます。






【ライター望月の駅弁膝栗毛】
「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。
立春を過ぎ、暦の上では「春」となっていますが、例年通りなら、まだまだ寒さが続きます。駅弁としても冬と春の端境期を迎えています。もしも、いまスグ駅弁を食べたいのなら、「冬季限定」と銘打って販売されている駅弁でしょうか。今回は、岡山を代表する駅弁の冬季限定バージョンをいただきました。
岡山を発車して新大阪方面へ向かう「のぞみ」号。山陽新幹線の新大阪〜岡山間は、今年(2022年)3月で、開業50周年の節目を迎えます。このときのキャッチフレーズが、「ひかりは西へ」。東京からの新幹線に接続して、多くの特急・急行列車が、岡山発着で運行されるようになりました。また、岡山駅から山陰方面への特急「やくも」が誕生したり、四国へ渡る宇高連絡船への連絡列車などが、大きく変わったのもこのときです。
岡山の名物駅弁「桃太郎の祭ずし」は、昭和38(1963)年発売ですので、山陽新幹線・岡山開業のときは、すっかり定番駅弁になっていたと推察されます。「祭ずし」は、最近、季節ごとの特別バージョンが定番となりました。2月28日までは、「冬限定 桃太郎のかくし祭ずし」(1380円)が販売されています。冬らしく降り積もった雪をイメージしたという“白い桃形”容器となっていますね。
【おしながき】
- 酢飯、刻み海苔、錦糸玉子、紅生姜
- 煮あなご
- 帆立の旨煮
- 海老煮
- たこ煮
- あさりの佃煮
- 山菜煮
- 煮物(こんにゃく、ささがきごぼう、人参、刻み揚げ)
白い桃の蓋を開けると、“かくし祭ずし”と銘打っただけあって一面の黄色い錦糸玉子! 酢飯との間に、炊き上げられた海老や帆立、穴子、たこといった海の幸が隠れています。三好野本店によると、錦糸玉子と一緒に味わいが楽しめるように酢で〆た魚介ではなく、魚介を煮炊きして盛り付けたとのこと。魚介が底に来る、祭ずしのルーツ「ばら寿司」は“人目を忍んでひっくり返す”とも言われましたが、「桃太郎のかくし祭ずし」は、安全性も考慮し、酢飯の上のネタを錦糸玉子で隠すことから、“かくし寿司の進化系”と言えるのではと話します。岡山の食文化もしっかり味わえる季節限定駅弁ですね。
山陽新幹線・岡山開業に合わせて、四国初の特急列車も誕生しました。その列車は、予讃線の「しおかぜ」と土讃線の「南風」。当時は宇高連絡船と接続して高松発着でしたが、昭和63(1988)年の瀬戸大橋開業に伴って岡山発着となりました。次第に寒さが緩んで、感染症の流行が収まってくれば、お出かけにピッタリの春はすぐそこ。瀬戸内海の魚介を味わいながら、またのんびりと旅を楽しみたいものです。
(初出:2022年2月18日)
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/
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