「第三セクター鉄道」って何? 「地域の鉄路を守りたい!」廃線危機から逆転ホームラン打った愛すべき会社いっぱい(2/2 ページ)
第三セクター鉄道の、常識にとらわれない「新アイデア」「楽しい・乗りに行きたくなる企画」に期待
多くの第三セクター鉄道は経営環境が苦しくても、何とか存続させよう、乗ってくれるお客さんを増やそうとがんばっています。鉄道車両よりもコストを抑えられるバス型車両「レールバス」の導入、観光客を誘致するイベントの実施、名物となる列車の開発、企画列車本数の増発など、各社ともいろいろな工夫で路線の魅力を伝えています。
鳥取県の若桜鉄道は2009年、線路などの鉄道施設の保有を地元自治体(若桜町、八頭町)が持ち、運行を若桜鉄道が担う「上下分離方式」を導入しました。市町村が線路施設も保有する「公有民営化」は若桜鉄道の例が全国初となり、注目されました。
また京都府北部、兵庫県北部を走る京都丹後鉄道は、列車の運行を旅行業・高速バス会社のWILLERグループ(WILLER TRAINS)が、鉄道施設の保有を第三セクターの北近畿タンゴ鉄道が担うことで運営される鉄道会社です。2020年には日本の鉄道では初とする「Visaのタッチ決済」に対応したシステムを導入するなど、これまでの常識にとらわれないアイデアや工夫も取り入れながら運営しています。
感染症の流行とともに「移動」の概念、あたり前だったことが大きく変わった人も多いと思います。顧客の需要に沿った変革の努力はもちろん大手鉄道会社も行っています。しかし、第三セクターの鉄道会社も小回りが効く分動きは早いかも、また、思いもつかなかった別方向での施策が登場するかもしれません。
従来は国鉄ローカル線からの逆転劇が注目されがちだった第三セクター鉄道でしたが、これからは第三セクター鉄道のあっと驚かせる新しいサービスや仕組み、アイデアにも期待・注目し、そして乗ったり、見たりする旅に出掛けてみてはいかがでしょうか。
新田浩之(にったひろし)
1987年神戸市生まれ。関西大学文学部卒、神戸大学大学院国際文化学研究科修了。主に鉄道と中欧、東欧、ロシアの旅行に関する記事を執筆。2018年からチェコ政府観光局公認の「チェコ親善アンバサダー2018」を務める
関連記事
- JR線、意外と知られていない「幹線」と「地方交通線」の違いのお話
「運賃」が違うのですが、それはなぜなのでしょう。 - スピリット・オブ・JNR! 胸アツすぎる注目列車、えちごトキめき鉄道の「急行電車」を昭和のおじさんが語り尽くす
早速乗ってきました! 「昭和の鉄道ファン」に胸アツすぎる注目の列車。何が魅力なのか、どんな工夫があるのか、じっくり愛でていきますよ。 - ひょっこり? キリキリ? 三陸鉄道リアス線の真ん中あたりが楽しい
祝・復旧! JR山田線とJR大船渡線もついでに巡って、ついにJR東日本の路線を全線踏破。 - 喋り続けて全く終わらない上に「なぞなぞ」まで出してくる…… 「静鉄の車内放送」がカオスで面白すぎると話題に
次の駅までほぼ喋りっぱなしな上、オチがスゴいよ…… - 若桜鉄道にピンク色のSLが走る 鳥取県に新たな“ピンクスポット”登場
“恋の日”の5月1日から期間限定で。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
-
ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
-
「懐かしい」 ハードオフで“30年前のPC”を購入→Windows 95をインストールしたら“驚きの結果”に!
-
餓死寸前でうなり声を上げていた野犬を保護→“6年後の姿”が大きな話題に! さらに2年後の現在を飼い主に聞いた
-
「靴下屋」運営のタビオ、SNSアカウント炎上を受け「不適切投稿に関するお詫び」発表 「破れないストッキング」についてのやりとりが発端
-
「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
-
毛糸でフリルをたくさん編んでいくと…… ため息がもれるほどかわいい“まるで天使”なアイテムに「一目惚れしてしまいました」「うちの子に作りたい!」
-
放置された池でレアな魚を狙っていた親子に、想定外の事態 目にしたショッキングな光景に悲しむ声が続々
-
脱北した女性たちが初めて“日本のお寿司”を食べたら…… 胸がつまる現実に考えさせられる 「泣いてしまった」「心打たれました」
-
父「若いころはモテた」→息子は半信半疑だったが…… 当時の“間違いなく大人気の姿”に40万いいね「いい年の取り方」【海外】
- イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
- 高校生のときに付き合い始めた2人→10年後…… 現在の姿に「めっちゃキュンってした」「まるで映画の世界」と1000万表示突破
- 大谷翔平の妻・真美子さん、ZARA「8000円ニット」を着用? 「似合ってる」「シンプルで華やか」
- 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」 投稿者に感想を聞いた
- 高校生時代に父と撮った写真を、29年後に再現したら……再生数1000万回超えの反響 さらに2年後の現在は、投稿者に話を聞いた
- 散歩中、急にテンションが下がった柴犬→足元を見てみると…… 「そんなことあります?」まさかの原因が860万表示「かわいそうだけどかわいい」
- コメダのテイクアウトで油断して“すさまじい量”になってしまった写真があるある 受け取ったその後はどうなったのか聞いた
- 「やめてくれ」 会社で使った“伝言メモ”にクレーム→“思わず二度見”の実物が200万表示 「頭に入ってこない」
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
- 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
- アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
- 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
- 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
- ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
- 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」