猫ちゃんがカワイイから死にまくってもつらくない! サイケと猫とマゾゲーを混ぜた電子ドラッグ「PUSS!」の中毒性がヤバい週末珍ゲー紀行

ハイになった状態でイライラ棒をプレイする感覚。

» 2018年08月11日 14時59分 公開
[Ritsuko Kawaiねとらぼ]

 みんなが大好きな「猫」と、同じくみんなが大好きな「マゾゲー」。じゃあ、もしもこの2つを混ぜたらどうなっちゃうの……?

 カナダ育ちの脳筋女子ゲーマー、Ritsuko Kawai@alice2501)さんによる週末珍ゲー紀行、第18回はそんな「猫」と「マゾゲー」が悪魔合体を果たしたような作品です。


珍ゲー 猫 PUSS


ライター:Ritsuko Kawai

週末珍ゲー紀行

カナダ育ちの脳筋女子ゲーマー。塾講師、ホステス、ニュースサイト編集者を経て、現在はフリーライター。下ネタと社会問題に光を当てるのが仕事です。洋ゲーならジャンルを問わず何でもプレイしますが、ヒゲとマッチョが出てくる作品にくびったけ。Steamでカワイイ絵文字を集めるのにハマっています。趣味は葉巻とウォッカと映画鑑賞。ネコ好き。




サイケとネコとマゾゲーを凝縮して生まれた中毒性の塊

 世の中にあふれる“変なゲーム(珍ゲー)”を紹介する「週末珍ゲー紀行」。第18回はサイケデリックな異空間に迷い込んだ子ネコを操作して出口を目指す超高難度ゲームPUSS!を紹介します。ネコ好きが高じて脊髄反射的に飛び込んだら、目がチカチカするようなポケモンフラッシュを背景に、意味不明なくらい理不尽な電流イライラ棒が待っていました。そんなサイケとネコとマゾゲーを凝縮して生まれた中毒性の塊のような作品です。



 90年代にお茶の間を沸かしたバラエティ番組「ウッチャンナンチャンの炎のチャレンジャー これができたら100万円!!」を覚えている人なら誰でも知っているであろう悪魔のゲーム、イライラ棒シリーズ。その話題性から、後に玩具をはじめ、NINTENDO64やプレイステーションといった家庭用ゲーム機でも発売されました。また、SNKが開発した体感型のアーケード筐体や、MVS基板に収録されたトラックボール仕様のビデオゲーム版を、学校帰りやデートでプレイした人も多いのではないでしょうか。


珍ゲー 猫 PUSS 背景のネコちゃんが癒やしてくれるからイライラしない

珍ゲー 猫 PUSS 意味分からないレーザーが飛んできてもカワイイから許す

 本作を一言で表現するなら、まさにイライラ棒です。異なる点は、プレイヤーが操作するのが電極棒ではなくかわいいネコちゃんであること、コースフレームや障害物に触れても即時ゲームオーバーにはならず画面がバグっていく仕様、そして難易度がもはやイライラを通り越して笑うしかないくらいにクレイジーで不条理であること。序盤はただ壁に触れないようにドラッグするだけの簡単作業ですが、中盤以降はコースフレーム自体が常に気持ち悪い動きで変化していたり、切断されたネコの前足から血の光線みたいなものが飛んでいたり、とにかく何を言っているのか分からない挙動でプレイヤーを翻弄(ほんろう)します。

 ゲーム中で使用するのはマウスのみ。左クリックで子ネコをドラッグするだけなので、片手でプレイできます。また、各レベルの登場順はほぼランダムで、決して単調な覚え作業の連続でクリアできるわけではありません。さいわい制限時間はないので、コースの途中でマウスから手を離して一息ついたり、理不尽な障害物の動きを見極めたりすることが可能です。ワールドの最後にはボスが待ち構えていて、イライラ棒から激ヤバ弾幕系シューティングに早変わりします。


珍ゲー 猫 PUSS ダメージを受けすぎると画面がバグってくる

珍ゲー 猫 PUSS ボス戦は何をすればいいのか分からなくて頭もバグってくる

 こんなにも理不尽で意味不明なのに、一度ゲームをはじめてしまうと特にイライラすることもなく延々とプレイしていられます。それがネコ好きだからなのか、サイケデリックな演出と音楽によるサブリミナル効果なのか、それとも単純に生粋のマゾゲー愛好家の血をたぎらせる難易度がそうさせるのか、あるいはその全てなのか。それは分かりません。ただ、感覚的陶酔の中に刹那の癒やしを見いだせることは間違いないでしょう。例えるなら、シーシャを吸いながらアルコール度数75パーセントのラムを流し込むような感覚です。そんな体験に興味があれば、定価999円でぶっ飛べます。光過敏性発作を起こしかねない激しい点滅の演出が含まれている点だけ、あらかじめご注意ください。


Ritsuko Kawai


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2504/19/news087.jpg 皇后さま、華やかなゴールドの衣装 天皇陛下も同系色のネクタイ着用【7万6000いいね】
  2. /nl/articles/2504/19/news051.jpg 湘南の砂浜に打ちあがった“超危険生物”を飼育したら…… 貴重な姿に「初めて見ました」「かっこいい」と大反響→2年後の現在について話を聞いた
  3. /nl/articles/2504/19/news039.jpg 人里離れた山にカメラを設置→1週間後…… 「なんで?」映っていた“意外すぎる住人”に「笑った」「実在していたのか!」
  4. /nl/articles/2504/18/news140.jpg 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」話題になった飼い主に聞いた
  5. /nl/articles/2403/21/news036.jpg 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  6. /nl/articles/2504/20/news008.jpg 「年中着用したい」 ワークマンの“暑くても着られる”2900円長袖シャツに反響続出 「とにかく涼しい」
  7. /nl/articles/2504/18/news025.jpg 2日かけて組み立てたのに動かない!? 自作PC初心者あるあるの再現が1460万再生「いまいましい」「同じミスしたよ」【海外】
  8. /nl/articles/2504/16/news035.jpg 「ウソだ…」「言葉が出ない」 幼少期から絵を描き続けた少年→15年後…… 大人になって描いた絵が100万再生【海外】
  9. /nl/articles/2504/18/news010.jpg 100均の手ぬぐいを3回縫うだけ…… “ちょっとずるい作り方”の便利アイテムが目からウロコ「おおおすごい」「すてきなアイデア」
  10. /nl/articles/2504/20/news028.jpg 庭にビオトープを作ったら、生物多様性が爆上がりして…… “まさかの生き物”の来訪に驚がく「え?マジすかw」「存在感すごい」と620万表示
先週の総合アクセスTOP10
  1. 小学生時代「こんなプラモ誰が買うんだよw」→40年後…… “大人になった”を実感するエピソードに「分かる」「特大ブーメランw」
  2. パパに、保育園へ行く娘のヘアアレンジを任せたら…… ママがひっくり返った“仕上がり”が400万表示「重力どこ?」「頑張った感がいい!」
  3. 「神パンツきた」 ユニクロ新作“3990円パンツ”が品切れラッシュの大人気 「過去イチかも」「本当にこれは買い」
  4. なんとなく捨てにくい紙袋→2カ所切り込みを入れるだけで…… 目からウロコの“活用術”に「これすごくいい!」【海外】
  5. 「見習うことばかり」 80代おばあちゃんの春服&収納術がステキ! 上品かつオシャレで「憧れです」「尊敬します」
  6. ファスナーに直接毛糸を編み付けていくと…… 完成した“便利でかわいいアイテム”が100万再生「天才だ」「これ大好き」【海外】
  7. 「尊厳を踏みにじる行為」 八代亜紀さんの“物議のCD”は「流通会社がすでに流通を中止」 タワレコが回答
  8. 古くなったジーンズは捨てないで! 目からウロコの“アイデア”に大反響「なにこれかわいい!」「こんなの作れるんだ」【海外】
  9. 指先サイズの小さな器に木を植えて、育てたら…… 「芸術だ」「半端ない」鳥肌モノの“神盆栽”に反響
  10. 義母「ランドセル代を振り込みました」→銀行口座を見ると…… 2児ママ絶叫の“神対応”が1520万表示「凄すぎる!」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 【べらぼう】“問題のシーン”、「子供に見せられない」 身体張った27歳俳優へ「演技やばくない?」
  2. 「恩師ビックリするやろなぁ」 中学3年で付き合い始めた“同級生カップル”が10年後…… まさかの現在に反響
  3. 「本当に迷惑」 宅急便の「不在連絡票」と酷似のチラシが物議…… ヤマト運輸「配布中止申し入れ」
  4. 「うそでしょ!?」 東京ディズニーランド、“老舗”レストランの閉店を発表 「とうとう来てしまったか」「いやだああああ」と悲しみの声
  5. 雑草ボーボーの運動場に“180羽のニワトリ”を放ったら…… 次の日、まさかの光景に「感動しました」「すごい食欲」
  6. 40歳・女性YouTuber「18年間、脇毛を処理していない」→“処理しない理由”語る 「脇のみならず……」
  7. コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
  8. 息子の小学校卒業で腕を組んだ34歳母→中学校で反抗期を迎えて…… 6年後の姿に反響 「本当に素敵!」「お母さん、変わってない!?」
  9. Koki,、豪邸すぎる“木村家の一室”がウソみたいな広さ! 共演者も間違えてしまうほどの空間にスタジオビックリ「コレ自宅!?」「ちょっと見せて」
  10. 使わない靴下をザクザク切って組み合わせると…… 目からウロコの再利用法が2500万再生「とてもクリエイティブ」【海外】