夏コミ当選→やること多過ぎ!? 修羅場を乗り切るためのメモ帳術をまとめた同人誌が日常でもためになりそう
「入稿、した」の力強い一言よ。
日に日に気温が上がっていき、雨の日は雨傘、晴れの日は日傘がお供になる季節。梅雨が明けたらいよいよ本格的な夏。今年はどんな風に過ごそうか、そろそろ計画を立て始める頃でしょうか。同人誌界隈(かいわい)でも大型イベントの当落が発表になり、いよいよ夏に向かって……! な機運が高まってきました。今回のご本は、同人誌即売会に参加されたひと夏の様子を記した手帳のご本です。
今回紹介する同人誌
『私と手帳と時々(?)修羅場』A5 24ページ 表紙・本文カラー
著者:AYA
複数の手帳を活用する同人誌的繁忙期の記録を公開
こちらのご本は、コスプレをし、その過程を本にして同人誌イベントなどにサークル参加をされている方が、2022年夏のコミックマーケットに受かってから参加し終えるまでを、ご自身の手帳をもとに当時の様子を解説する内容です。
6月中旬の時点で、予定はコスプレ衣装3着と、新刊2冊、グッズ1種! 2カ月あまりで夏コミがやってくることを考えると、なかなか慌ただしい日々になることが予想されます。しかもお仕事と子育てをしながら取り組まれるとのこと。作者さんご自身でも「修羅場のはじまりですわー!!」と叫んでしまうヘビーなスケジュール。これを助けるのが3つの手帳です。全体把握できるメイン手帳、仕事用手帳、家事手帳を使い分けながら進行、やったことを記録されていく様子が、実際の手帳の書き込みを載せて進んでいきます。
スマートに修羅場を乗り切る心強い同士として……書かれたのは「入稿、した」その一言で十分です
作者さんはもともと文具や手帳がお好きで、さまざまな文具を試してこられたようで、今回の手帳の書き込みもスタンプやシールが駆使されています。そんなハード面と、3種の手帳はどう使い分けているのか? 書き込んだ内容は……と、使い方のソフト面、どちらもが組み合わさって、作者さん独自のルールができているのが分かります。ご本は全ページフルカラー。書き込まれたペンの色や、ページの雰囲気など、手帳の細部も分かりやすいです。
繊細な模様のスタンプや色分けされたシールなど、開いた手帳が自分の好きな雰囲気にあふれていたらとってもうれしいだろうな……という日常の喜びが伝わるのと同時に、修羅場ど真ん中の8月1週目の記載には共感が押し寄せてきました。手帳のページは白く、書かれたのはたった一言「入稿、した」だけ。それそれそれ! もうそれが大事ですから! 毎日を完璧に書き込む手帳術じゃなくて、リアルに忙しいときは書く暇すらないことがうかがい知れて、そのリアル感に励まされる思いです。
流れていく日常の整理と振り返り
ご本を読むと、作者さんと手帳の付き合い方は予定を書いておくだけでなく、やったこと、体験したことを書き残して、振り返りに使われていることが分かります。そもそも作者さんはこの修羅場時の手帳運用の役割として「修羅場前のことは大体忘れている」を前提に、「やったこと、やり残していること」を書いて、全てが終わった後でチェックしよう……という発想で構築されたとのこと。なるほど、「忙しくなったら自分でコントロールしきれない部分が発生する」という覚悟、とても大事ですね。
ご本によると、実際にコミケの次の週には、洗濯や台所のおそうじなどをこなして日常に戻りながら、手帳をたどって未達成のタスクを確認されています。修羅場の前と後で、全体の把握をするターンをちゃんと組み入れて、流れていく日常の楽しさと、振り返りの場を作る大切さの両方を手帳で上手に成立させていらっしゃるのが紙面から読み取れました。
趣味に全力で取り組みながら、楽しく続けていくために見つけられた手法、今の時期から参考にしたいです。
サークル情報
サークル名:AYA工房
Twitter:@ayakisaragi
Instagram:@ayakisaragi1015
note:https://note.com/ayakisaragi
次回参加イベント:
コミックマーケット102(8月13日):2日目 西 こ- 15b 「AYA工房」(コスプレ本スペース)
COMITIA145(9月3日):「Laboratorium AYA」(当落まち)
てちょぶん祭り(9月10日):「Laboratorium AYA」(オンラインイベント)
文具マーケット(9月17日):C-09「Laboratorium AYA」
※7月以降の文具・手帳ジャンルでの参加はサークル名「Laboratorium AYA」
今週の余談
コミックマーケットの当落が分かると、夏が来るなぁという気分になります。楽しみに向けて情報収集ができるのがうれしいです。夏がはじまりますね……!
みさき紹介文
公共図書館、専門図書館に勤務していた元司書。自身でも同人誌を作り、サークル活動歴は「人生の半分を越えたあたりで数えるのをやめました」と語る。
関連記事
- クイズ番組の答えになることが最も少ない都道府県はどこ? 12番組を1年間調査した同人誌が趣味の塊
きっかけは「数えてみたくなった」から。 - もし動物たちが文明を持ったら 独自の進化を遂げた“空想上のビーバー”を描く同人誌『ビーバー建築史』
妄想がはかどる。 - “推し”との別れ、どうやって乗り越えましたか? 気持ちを整理したいあなたに寄り添う同人誌『R・I・P』
お別れの、その先のお話。 - マンガ家が描く“秀吉愛” 同人誌『あつまれ!太閤の沼』を読んで秀吉の魅力に沈みたい
豊臣秀吉で卒論まで書いてしまうほどの秀吉愛。 - “テレポートするナメクジ”を追った5年間 調査の内容をまとめたレポマンガに興奮を隠せない
104ページという力作。 - 「10年後には朽ちるものを100年後に延ばす」 博物館の裏方描いた漫画が驚きの連続
『ただいま収蔵品整理中!Vol.1』『ただいま収蔵品整理中!金属保存編』をご紹介。 - アフリカで初音ミクのライブをやってみた 一人の教師が実現させた異国の”ミクライブ”
今回は初音ミク愛にあふれた『Miku in Africa』をご紹介。 - 決してひと事ではない? 同人誌『夜10時カギを忘れて家に入れず初めてカプセルホテルに泊まった話』
忘れたと確信したときのドキドキ感……。 - 全国各地の“恐竜像”を1冊に 220カ所ものスポットを紹介した「日本全国恐竜公園ガイド」にワクワクする
そんなところにもいるの!? - こんなの待ってた! アメコミの効果音を集めた辞書がマニアックすぎて心くすぐる
今週はサークル「FANDOMAIN」さんの同人誌「アメリカンコミックス効果音辞典 スーパーヒーロー誕生から70年代まで」をご紹介。 - 国体初のマスコット”未来くん”を小説に 同人誌『古都こと奇譚』は京都を舞台にしたキャラクターたちの物語
皆さんの町にも、人気を博したキャラクターがきっといるはず。 - 炎の揺らめきと溶けた金属 職人自ら撮影した鋳物製造の写真集『滴る金属』
こだわりが詰まってる。 - “お江戸のコミック”を現代語訳 同人誌『黄表紙のぞき』が江戸文化の扉を開く
難易度の高かった「くずし字」を読みやすく。 - これまで撮った「片手袋」の写真は4000枚超 築地に通って約20年、“片手袋研究家”による同人誌が奥深い
趣味、ここに極まれり。 - 理学部生だったあの頃の自分に伝えたい 作者の後悔から生まれた同人誌『理学部生を手伝うイモリ』
イラストはかわいいけど中身はマジ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
「えーー」「衝撃!」「食べれるんですか!?」 大沢たかお、“まさかの食事風景”にファンびっくり 「明日は雪かな」
-
母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
-
「脳がバグるw」 妹の結婚式で乾杯音頭をとる兄、二度見必至の“完璧な正装”に「なんでやねんwww」「良いお兄さん」
-
毛糸でポコポコ模様を編んでいくと……「私史上いちばん可愛い!」完成品に称賛の声殺到! センス爆発のおしゃれアイテムが「目を奪われました」と話題
-
友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
-
ゴミ収集所をあさっていた保護猫、今でもギュウギュウだった首輪の跡が残り…… やす子が溺愛する猫の“衝撃のご褒美”に反響
-
「最新のガンダムです」→円熟味あふれるガンプラの登場に笑い 「ある意味うそは言ってないw」
-
初心者「ぶどうは紫で丸いっぱい描いとけば完成でしょ!」→“絵の先生”がちゃんと描いたら…… “段違いのクオリティー”になるコツが目からウロコ
-
「破格ですね!」 セカストで9900円→即買いした“メーカー不明品”に「超掘り出し物……!」と驚きの声
-
えっ、これのどこが……? 「オシャレに見せかけたオタク部屋」の写真が「理想」「住みたい」と喝采浴びる 投稿者に話を聞いた
- イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
- 高校生のときに付き合い始めた2人→10年後…… 現在の姿に「めっちゃキュンってした」「まるで映画の世界」と1000万表示突破
- 大谷翔平の妻・真美子さん、ZARA「8000円ニット」を着用? 「似合ってる」「シンプルで華やか」
- 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」 投稿者に感想を聞いた
- 高校生時代に父と撮った写真を、29年後に再現したら……再生数1000万回超えの反響 さらに2年後の現在は、投稿者に話を聞いた
- 散歩中、急にテンションが下がった柴犬→足元を見てみると…… 「そんなことあります?」まさかの原因が860万表示「かわいそうだけどかわいい」
- コメダのテイクアウトで油断して“すさまじい量”になってしまった写真があるある 受け取ったその後はどうなったのか聞いた
- 「やめてくれ」 会社で使った“伝言メモ”にクレーム→“思わず二度見”の実物が200万表示 「頭に入ってこない」
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
- 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
- アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
- 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
- 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
- ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
- 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」