第13回:「隠れキャラ」に隠された、プレイヤーをゲームのとりこにするヒミツ(つづき):なぜ、人はゲームにハマルのか?(1/5 ページ)
「なぜ、人はゲームにハマルのか?」をまじめに考察する不定期企画の13回目は、隠れキャラの魅力についての続きです。
人はなぜゲームにハマルるのかを、プレイ動画や画面写真を見ながら楽しくかつまじめに考える当コラム。今回も前回に引き続き、かつて一世を風靡した「隠れキャラ」こと隠れキャラクターをテーマにしたお話をしていきたいと思います。
前回の「第12回:「隠れキャラ」に隠された、プレイヤーをゲームのとりこにするヒミツ」では、「隠れキャラ」の存在がプレイヤーを楽しませている例をいくつかご説明しましたが、実は他にもまだまだスゴイ秘密が隠されています。懐かしのプレイ動画や画面写真を眺めつつ、どうぞ最後までごゆっくりお楽しみください!
「なぜ、人はゲームにハマルのか?」バックナンバー
- 第12回:「隠れキャラ」に隠された、プレイヤーをゲームのとりこにするヒミツ
- 第11回:開発者VSプレイヤーの知恵比べ? あの手この手で編み出されたボーナス得点システムの数々
- ■第10回:スコアアップ&劣勢挽回のチャンス! ゲームがますます楽しくなるボーナスステージ
- 第9回:テクニック・イズ・スコア! プレイヤーに「ゲームがもっとうまくなりたい!」と思わず夢中にさせてしまう得点アップの仕組み
- 第8回:ステージクリアの快感をさらに高める、ボーナス得点のアイデアいろいろ
- 第7回:ハイスコア更新は常に命がけ! 「ボーナス獲得=ハイリスク」の法則
- 第6回:ハラハラドキドキ感を演出するゲームサウンドの魅力
- 第5回:ゲームをより面白くする「4ステージ1セットの法則」
- 第4回:ピンチの後にはチャンスあり! プレイヤーへの爽快感を高める「逆転の法則」
- 第3回:「なぜ、ゲームではステージ数の表示方法にこだわるのか?」
- 第2回:「なぜプレイヤーは“ハイスコア”に夢中になるのか?」
- 第1回:「なぜ、プレイヤーはマニュアルを読まなくてもゲームを遊べるのか?」
古来、「隠れキャラ」はメーカーの広告塔を務めていた!
1980年代に一世を風靡した、プレイ中に特定の条件を満たしたときにだけ出現する秘密の「隠れキャラ」。その名が示すように普段はけっして表に出ることのない影のような存在ですが、予期せぬタイミングで謎の物体あるいは人物が現れたときのインパクトはすさまじく、一度見ただけでプレイヤーの脳裏に強烈に焼き付けられます。
さらに当時は、まったく同じデザインの「隠れキャラ」を複数のタイトルに出すメーカーが数多く存在したのも大きな特徴のひとつでした。これによって、プレイヤーは「この前遊んだゲームと同じ『隠れキャラ』が出てきた!」と、さらなる驚きを与えることになり、ブランディングの「ブ」の字も知らない小学生ぐらいの子どもでも、そのメーカーの社名および存在を比較的容易に認知できる効果をもたらしていました。
その最も顕著な例は、1980年代のナムコ(現:バンダイナムコゲームス)作品に数多く登場していたスペシャルフラッグになるでしょう。スペシャルフラッグとは、元々は1981年に発売されたアーケード用アクションゲームの「ニューラリーX」にボーナス得点アイテムとして登場したキャラクターです。ですが、前回のコラムでも紹介した1983年発売の「ゼビウス」で「隠れキャラ」として導入されたのを皮切りに、以後「ギャプラス」「源平討魔伝」「リブルラブル」「スカイキッド」など多くの作品に登場したことから、ナムコの名物キャラとして多くのプレイヤーに知られるようになりました。
ちなみに「ゼビウス」に登場するスペシャルフラッグは、前回説明したソルとは違って自機のレーダーには一切反応せず、しかも毎回ランダムで出現場所が変化するため自力で発見するのは至難の業でした(※前回のコラムで使用した写真とよ〜く見比べてみてください!)。当時これを自力で発見した人は、きっとそのお店に集まるプレイヤー間ではスーパーヒーローとして尊敬されていたのではないでしょうか?
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