第17回:これ以上ないプレイヤーへのご褒美!? 極上の快感を与えてくれるエクステンドの演出:なぜ、人はゲームにハマルのか?(1/3 ページ)
そもそもエクステンドってなんですか? 「なぜ、人はゲームにハマルのか?」をまじめに考察する不定期企画の17回目は、なんだかお得ですって話。
人はなぜゲームにハマルるのかを、プレイ動画や画面写真を見ながら楽しくかつまじめに考える当コラム。今回は現在あまり耳にする機会がなくなった感のある、主にアーケードゲームにおいて使用されていたエクステンドの演出をテーマにしてお送りしたいと思います。
ところで、エクステンドとはいったいどんな演出のことなのでしょうか? ひと言で定義するのは正直難しいのですが、ここでは大まかに「主人公および自機のストックまたはプレイ時間が延長される演出の総称」としてお話を進めていくことにします。例えば、「スーパーマリオブラザーズ」シリーズであれば1UPキノコを取ったり、一定数のコインを集めるごとに効果音が鳴ってマリオが1人増えるような仕組みである、と思っていただければオーケーです。
それでは、プレイヤーをますますゲームの虜にする見事なエクステンドの演出の数々を見ていくことにしましょう!
「なぜ、人はゲームにハマルのか?」バックナンバー
- 第16回:ゲームは見た目がすべて!? ひと目でプレイヤーを虜にするデモ画面の工夫
- 第15回:「待って、もう1回!!」 いつの間にかゲームがやめられなくなるフシギな呪文、「コンティニュー」のスッゴイ仕掛け
- 第14回:これならサルでも遊べちゃう!? いつの間にかゲームがうまくなってしまうヒミツの仕掛け
- 第13回:「隠れキャラ」に隠された、プレイヤーをゲームのとりこにするヒミツ(つづき)
- 第12回:「隠れキャラ」に隠された、プレイヤーをゲームのとりこにするヒミツ
- 第11回:開発者VSプレイヤーの知恵比べ? あの手この手で編み出されたボーナス得点システムの数々
- 第10回:スコアアップ&劣勢挽回のチャンス! ゲームがますます楽しくなるボーナスステージ
- 第9回:テクニック・イズ・スコア! プレイヤーに「ゲームがもっとうまくなりたい!」と思わず夢中にさせてしまう得点アップの仕組み
- 第8回:ステージクリアの快感をさらに高める、ボーナス得点のアイデアいろいろ
- 第7回:ハイスコア更新は常に命がけ! 「ボーナス獲得=ハイリスク」の法則
- 第6回:ハラハラドキドキ感を演出するゲームサウンドの魅力
- 第5回:ゲームをより面白くする「4ステージ1セットの法則」
- 第4回:ピンチの後にはチャンスあり! プレイヤーへの爽快感を高める「逆転の法則」
- 第3回:「なぜ、ゲームではステージ数の表示方法にこだわるのか?」
- 第2回:「なぜプレイヤーは“ハイスコア”に夢中になるのか?」
- 第1回:「なぜ、プレイヤーはマニュアルを読まなくてもゲームを遊べるのか?」
たった1回、ほんの一瞬の祝福でもプレイヤーは大歓喜!
1980年前後に登場したアーケード用ビデオゲームでは、一定のスコア(得点)を獲得するとエクステンドになるというルールのものが多かった、というのが当時からゲームにハマリ出した筆者の率直な印象です。
有名タイトルの中からいくつか例を挙げますと、タイトーが1978年に発売したシューティングゲームの「スペースインベーダー」では自機が3機破壊されるとゲームオーバーになりますが、スコアが1500点になると自機が1機増え、再チャレンジのチャンスがプレイヤーに与えられるようになっています。同じく、ナムコが1979年にナムコ(現:バンダイナムコゲームス)が発売したシューティングゲームの「ギャラクシアン」でも5000点になると自機が1機追加され、1980年に登場したアクションゲームの「パックマン」では1万点で主人公のパックマンのストックが増えます。
さらに古い作品を調べてみると、1979年にタイトーが発売したアクションゲームの「スペースチェイサー」でも1万点でエクステンドとなり、カプコンが1883年に発売したアクションゲームの「ソンソン」では2万点、テーカン(現:コーエーテクモゲームス)が1983年に発売したシューティングゲームの「SENJYO(センジョー)」では10万点に到達すると、それぞれエクステンドとなるルールになっています。
※「スペースインベーダー」:PS2版「タイトーメモリーズ下巻」を使用
※「パックマン」「ギャラクシアン」:PS版「ナムコミュージアムVOL.1」「ナムコミュージアムVOL.3」を使用
(C)TAITO CORP. 1979-2005
(C)1995 NAMCO LTD., ALL RIGHTS RESERVED.
(C)1996 NAMCO LTD., ALL RIGHTS RESERVED.
次に、自機あるいは主人公のストックの概念がないゲームにおけるエクステンドの例を見てみましょう。
ドライブゲームにおいては、コース上の特定の地点にチェックポイントを設置して、ここを通過するとプレイ時間が増えるタイムエクステンドの方式を採用するのが古くから定番となっています。ナムコが1983年に発売した「ポールポジションII」(※)や、セガが1985年に発売した「ハングオン」などがその代表例です。1990年代の作品を見ても、1993年にナムコが発売した「リッジレーサー」をはじめとするヒット作の大半はこのシステムを採用しています。他車に衝突したり、コース外の壁に何回ぶつかってもゲームオーバーにはならない代わりに、時間がなくなる前にチェックポイントへ到達しないと即ゲームオーバーになるというわけですね。
※PS版「ナムコミュージアムVOL.3」を使用
(C)1996 NAMCO LTD., ALL RIGHTS RESERVED.
またアーケード用の麻雀ゲームでは、プレイヤーがアガるとその点数分だけライフ(体力)が増え、逆に対戦相手に振り込むとライフが減るというルールを採用した例が昔は数多く存在しました。牌のツモ、および捨て牌時は何秒かけても制限時間内であれば特にペナルティはありませんが、その代わりライフがゼロになる(またはアガれずに流局する)と即ゲームオーバーとなるという仕組みです。このように、麻雀の点棒に応じてライフが増えるシステムも、広義ではエクステンドに含めてもいいでしょう。
現在でもセガの「MJ」、およびKONAMIの「麻雀格闘倶楽部」の両定番シリーズ(※)にはその名残があり、相手に振り込んだ点数分だけライフが減って、もしゼロになった場合は次局が始まるまでにコインを追加しないとゲームオーバーとなってしまいます。また、「MJ」ではプレイヤーがアガった点数に応じて持ち時間が増え、捨て牌を考えている間は時間が減るようにもなっています。「麻雀格闘倶楽部」ではプレイヤーが手をアガってもライフは増えませんが、その代わり捨て牌などの考慮中でもライフは減らないように配慮しています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
大きくなったらかっこいいシェパードになると思っていたら…… 予想を上回るビフォーアフターに大反響!→さらに1年半後の今は? 飼い主に聞いた
-
高校生の時に出会った2人→つらい闘病生活を経て、10年後…… 山あり谷ありを乗り越えた“現在の姿”が話題
-
ディズニーシーのお菓子が「異様に美味しい」→実は……“驚愕の事実”に9.6万いいね 「納得した」「これはガチ」
-
「こんなことが出来るのか」ハードオフの中古電子辞書Linux化 → “阿部寛のホームページ”にアクセス その表示速度は……「電子辞書にLinuxはロマンある」
-
「防音室を買ったVTuberの末路」 本格的な防音室を導入したら居住空間がとんでもないことになった新人VTuberにその後を聞いた
-
プロが教える「PCをオフにする時はシャットダウンとスリープ、どっちがいいの?」 理想の選択肢は意外にも…… 「有益な情報ありがとう」「感動しました
-
間寛平、33年間乗り続ける“希少な国産愛車”を披露 大の車好きで「スカイラインGT-R R34」も所有
-
「もしかしてネタバレ?」 “timeleszオーディション”候補者がテレビ局を退社 ディズニーの“船長”としても話題
-
走行中の車から同じ速さで後方へ飛び降りると? 体を張った実験に反響「問題文が現実世界で実行」【海外】
-
グルーミングが出来ない生まれたての子猫、とんでもない体勢になり…… 想像以上のへたくそっぷりに「どこにも届いてないww」「反則級」
- 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
- ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
- 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
- まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
- 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
- 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
- ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
- 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
- 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
- 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
- フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
- 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
- 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
- ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
- 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
- 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた