岩手・一ノ関の東北新幹線40周年記念駅弁「やまびこ」、10年前の記念駅弁から大きくバージョンアップしていた!:岩手・一ノ関「いわての幕の内 やまびこ」(1100円)(2/2 ページ)
そんな「やまびこ」の思い出に浸っていただきたい、東北新幹線開業40周年記念駅弁が、一ノ関駅弁・斎藤松月堂が製造する「いわての幕の内 やまびこ」(1100円)です。新幹線開業当時、販売していた「やまびこ弁当」を、現代風にアレンジ、復刻させたと言います。復刻は30周年以来、10年ぶりですが、前回は掛け紙のある横長容器だったのに対し、今回はレトロな雰囲気は残しながら、いまどきのボックス型容器となっています。
【おしながき】
- ごはん(岩手県産ひとめぼれ) あおさ ゆり根花びら
- 岩手県産鶏肉の照り焼き
- 盛岡じゃじゃ麺風うどん(自家製肉味噌使用)
- 一関名物あんころ餅
- かじきの漬け焼き
- エビフライ
- 玉子焼き
- 煮物(がんもどき、玉こんにゃく、人参、椎茸、きぬさや)
- れんこんきんぴら
- ガリ生姜
ちなみに10年前の復刻版がコチラ。ご飯大盛り、ハンバーグや唐揚げ、ウインナーなど、1980年代の子どもが喜びそうなおかずの構成で、空気感までタイムスリップしたかのよう。当時の私は、“食べているそばから、大瀧詠一さんの歌声が流れてきそうなくらい、80年代の憧れが詰まっている”と、メモを取っていたほどです。なお、この10年の間に一ノ関のお隣・水沢江刺駅の発車メロディが、大瀧詠一さんの「君は天然色」に変更されています。
その意味では、今回の「いわての幕の内 やまびこ」は、かなりバージョンアップしています。エビフライを目立たせて懐かしさを出す一方、岩手県産の鶏肉の照り焼きや、盛岡名物・じゃじゃ麺をイメージしたうどんが入って、デザートには、待望の一関名物・あんころ餅! 懐かしさとご当地性を上手に両立させていて、ひとめぼれの白いご飯がどんどん進みます。ぜひ、このまま一ノ関の幕の内として、レギュラーに昇格してくれたら嬉しいです。
現在の東北新幹線「やまびこ」は、宇都宮・郡山・福島の各駅と仙台〜盛岡間各駅への連絡が主な役割です。特に一ノ関、さらに世界文化遺産・平泉へのアクセスには無くてはならない存在となっています。はやぶさ・こまち・つばさには無い自由席も連結されており、短い区間でも、気軽に乗車できるのが特徴。これからも、東北新幹線の要として活躍してくれそうな「やまびこ」号です。
(初出:2022年7月20日)
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/
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