第22回:なぜ、最後のボスは正体をなかなか現さないのか?:なぜ、人はゲームにハマルるのか?(1/2 ページ)
「なぜ、人はゲームにハマルるのか?」をまじめに考察する不定期企画の22回目は、いわゆる“ラスト”のお約束について。
「人はなぜゲームにハマルるのか」を、プレイ動画や画面写真を見ながら楽しくかつまじめに考える当コラム。今回のテーマは、ゲームの世界では最後のボス敵やクライマックスのシーンがすぐ明らかにされないのはなぜか、というお話です。
「ついに悪の大魔王に勝った!」「最終面をクリアした!」と思いきや、実はまだ続きがあったというまさかの展開が待っていて、思わずビックリしたという経験がみなさんもきっと一度はあるのではないでしょうか。このような演出は、ことビデオゲームにおいては昔から定番になっていると言っても過言ではありません。
では、お金を払ってまで遊んでいるプレイヤーに対してわざわざストレスがたまるような仕掛けを用意するのはいったいなぜなのでしょうか? 今回は誌面の許す範囲内で、そのヒミツについていろいろ考えてみたいと思います。それでは、最後までごゆるりとお楽しみ下さい!
「なぜ、人はゲームにハマルのか?」バックナンバー
- 第21回:ゲームは耳でも楽しめる! 効果音による快感演出のマジック
- 第20回:プレイヤー同士でいざ勝負! 対戦プレイはなぜ面白いのか?
- 第19回:仲間といっしょに遊べば楽しさ倍増! 同時プレイはなぜ面白いのか?
- 第18回:「待って、もう1回!!」――いつの間にかゲームがやめられなくなるフシギな呪文PART2
- 第17回:これ以上ないプレイヤーへのご褒美!? 極上の快感を与えてくれるエクステンドの演出
- 第16回:ゲームは見た目がすべて!? ひと目でプレイヤーを虜にするデモ画面の工夫
- 第15回:「待って、もう1回!!」 いつの間にかゲームがやめられなくなるフシギな呪文、「コンティニュー」のスッゴイ仕掛け
- 第14回:これならサルでも遊べちゃう!? いつの間にかゲームがうまくなってしまうヒミツの仕掛け
- 第13回:「隠れキャラ」に隠された、プレイヤーをゲームのとりこにするヒミツ(つづき)
- 第12回:「隠れキャラ」に隠された、プレイヤーをゲームのとりこにするヒミツ
- 第11回:開発者VSプレイヤーの知恵比べ? あの手この手で編み出されたボーナス得点システムの数々
- 第10回:スコアアップ&劣勢挽回のチャンス! ゲームがますます楽しくなるボーナスステージ
- 第9回:テクニック・イズ・スコア! プレイヤーに「ゲームがもっとうまくなりたい!」と思わず夢中にさせてしまう得点アップの仕組み
- 第8回:ステージクリアの快感をさらに高める、ボーナス得点のアイデアいろいろ
- 第7回:ハイスコア更新は常に命がけ! 「ボーナス獲得=ハイリスク」の法則
- 第6回:ハラハラドキドキ感を演出するゲームサウンドの魅力
- 第5回:ゲームをより面白くする「4ステージ1セットの法則」
- 第4回:ピンチの後にはチャンスあり! プレイヤーへの爽快感を高める「逆転の法則」
- 第3回:「なぜ、ゲームではステージ数の表示方法にこだわるのか?」
- 第2回:「なぜプレイヤーは“ハイスコア”に夢中になるのか?」
- 第1回:「なぜ、プレイヤーはマニュアルを読まなくてもゲームを遊べるのか?」
ハッピーエンドはいったんお預け! 最終ボスにはニセモノが付き物
苦労の末に最終ステージへと進み、最後に待ち構えるボスキャラを倒したと思ったら実はニセモノだったというパターンを取り入れたゲームは、1980年代から非常によく見られます。
有名なところでは、1985年にファミリーコンピュータ用ソフトとして発売された「スーパーマリオブラザーズ」。本作は全8ワールド構成で、各ワールドの最後に大魔王クッパが出現するようになっていますが、ワールド1〜7に登場するクッパは別の敵が変身したニセモノで、本物のクッパはワールド8の最終面にしか出現しません。よって捕らわれの身となったピーチ姫を救い出し、エンディング画面を見るためには最後のワールド8をクリアすることが必要です。
カプコンが同じく1985年に発売したアクションゲームの「魔界村」も、ニセモノのボスが登場する代表例と言えるでしょう。本作は全7ステージ構成で、7面に出現する大魔王を倒すとエンディング画面を見ることができますが、実は大魔王はニセモノ(幻)であることが直後のメッセージで明らかになります。プリンセスを助け出して真のエンディングを見るためには、もう一度1面からやり直して本物の大魔王が待つ7面をクリアしなくてはいけないという、いわゆる2周目を用意して当時のプレイヤーをあっと驚かせました。
※PS2版「カプコン クラシックス コレクション」を使用
(C)CAOCOM CO., LTD. 2005,2006,
(C)CAPCOM U.S.A., INC. 2005,2006 ALL RIGHTS RESERVED.
そもそも、なぜわざわざ手間をかけてボスのニセモノを用意するのでしょうか? 「スーパーマリオ」の場合は全8ワールド(合計32ステージ)の長丁場ですので、もし1面、2面、3面……という単純な並べ方にしてしまうと「このゲームはいったい何面まで続くんだろう?」などと途方に暮れ、途中で投げ出すプレイヤーが続出してしまうかもしれません。そこで、各ワールドの最後(4ステージごと)にクッパとの対決ステージを登場させることによって、たとえニセモノであってもボスを倒せば、プレイヤーに1ワールドを制覇したという達成感と、新たなステージに挑むモチベーションを与える効果が生まれるのです。
また、「魔界村」のようなアーケードゲームの場合は、設置したお店がインカム(売上)を少しでも多く稼ぐための仕組みがどうしても必要となります。ニセモノの最終面やボスを登場させ、1周クリア後も実はまだ先があることを示すことで上達したプレイヤーにもすぐに飽きられないよう、さらなるチャレンジの場を与えてお店がもうひと稼ぎできるようにしているというワケですね。
余談になりますが、本作のような“2周目クリアで真のエンディングになるぞ方式”は、その続編の「大魔界村」をはじめ、「闘いの挽歌」「R-TYPE」「イメージファイト」あるいはファミコン版の「飛龍の拳」など、当時はよく見かけたものでした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの行動”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」【大谷翔平激動の2024年 「家族愛」にも集まった注目】
-
60代女性「15年通った美容師に文句を言われ……」 悩める依頼者をプロが大変身させた結末に驚きと称賛「めっちゃ若返って見える!」
-
「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
-
皇后さま、「菊のティアラ」に注目集まる 天皇陛下のネクタイと合わせたコーデも……【宮内庁インスタ振り返り】
-
真っ黒な“極太毛糸”をダイナミックに編み続けたら…… 予想外の完成品に驚きの声【スコットランド】
-
71歳母「若いころは沢山の男性の誘いを断った」 信じられない娘だったけど…… 当時の姿に仰天「マジで美しい」【フィリピン】
-
新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
-
家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
-
ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
-
「ほぼ全員、父親が大物芸能人」 奇跡的な“若手俳優の集合写真”が「すごいメンツ」と再び話題 「今や全員主役級」
- ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
- ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
- フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
- 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
- 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
- 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
- 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
- セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
- 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
- アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
- 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
- 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
- ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
- 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」