プリキュア変身職人、板岡錦が描く「縦横無尽に動きまくる変身バンク」3選:サラリーマン、プリキュアを語る(1/3 ページ)
4月13日は、夜のゴールデン帯に「プリキュア変身バンク」がフルで放送される歴史的な日となりました。
板岡錦のプリキュア変身バンクを見たものは、その途方もない動きに魅了される。
プリキュアファンにはおなじみ、板岡さんと「キュアサマーの変身バンク」が、ついにゴールデンのテレビ番組に進出しました。
kasumi プロフィール
プリキュア好きの会社員。2児の父。視聴率などさまざまなデータからプリキュアを考察する「プリキュアの数字ブログ」を執筆中。2016年4月1日に公開した記事「娘が、プリキュアに追いついた日」は、プリキュアを通じた父娘のやりとりが多くの人の感動を呼び、多数のネットメディアに取り上げられた。
- これまでのプリキュア連載一覧
変身職人、板岡錦
2021年4月13日放送のテレビ朝日系列「林修の今でしょ!講座 今、アニメでしょ! プロが選ぶ!日本のアニメの歴史を変えたすごいアニメ14」において、日本の歴史を変えたアニメの一つとして「プリキュア」が紹介されました。
SNS上でも、普段プリキュアを見ていない人から「今のプリキュアこんなにかわいいんだ」「動きがすごい」などの声が多数聞かれ、プリキュアファンとしてもうれしい限りです。
番組の中ではプリキュアファンにはおなじみ、アニメーターの板岡錦さんが「変身職人」として紹介されました。
板岡さんは、2021年「キュアサマー」までにプリキュア変身バンクの原画を9回も描いている、まさに「変身バンク職人」です。
(ただ個人的には「変身バンク」以外にもものすごい原画を描かれる人なので「変身職人」と呼ぶのはやや語弊があるかとも思います)。
板岡錦さんが原画を描いたプリキュア変身バンク
1:キュアロゼッタ(ドキドキ!プリキュア、2013年)
2:キュアプリンセス(ハピネスチャージ!プリキュア、2014年)
3:キュアトゥインクル(Go!プリンセスプリキュア、2015年)
4:キュアミラクル&マジカル ルビースタイル(魔法つかいプリキュア!、2016年)
5:キュアジェラート(キラキラ☆プリキュアアラモード、2017年)
6:キュアマシェリ&キュアアムール(HUGっと!プリキュア、2018年)
7:キュアミルキー(スター☆トゥインクルプリキュア、2019年)
8:キュアアース(ヒーリングっど・プリキュア、2020年)
9:キュアサマー(トロピカル〜ジュ!プリキュア、2021年)
板岡さんの変身バンクはなぜ、人々を魅了するのか?
もちろんどの変身バンクも素晴らしいのですが、今回は自分が大好きな3つの板岡変身バンクを紹介し、その魅力を語っていきたいと思います。
(1)キュアミルキーへんしんシーン
まず何といっても最初にオススメしたいのは2019年「スター☆トゥインクルプリキュア」の「キュアミルキーへんしんシーン」です(※公式では「変身バンク」ではなく「へんしんシーン」表記です)。
もう、とにかく1度見てほしい。
「キュアミルキーのへんしんシーンを見た人は、その圧倒的な動きに必ずもう1度見てしまう」。
そう言わしめるほどの超絶変身バンクなのです。
プリキュアを見たことのない人にこのへんしんシーンを見せると、必ず「今のプリキュアはこんなにすごいのか」と驚かれます。
キュアミルキーのへんしんシーンの絵コンテは、「スター☆トゥインクルプリキュア」のシリーズディレクターである宮元宏彰さん。その絵コンテを解釈し、超絶な枚数でグリグリ動かす原画を描いたのが板岡さんです。
歌いながら変身する姿に注目
「スター☆トゥインクルプリキュア」は「歌いながら変身」するのが特徴です。
カメラが動いて手や顔をアップにして変身するのではなく、キュアミルキー本人が宇宙空間を縦横無尽に飛び回り、波に乗り変身していく様子が、口や指先までの滑らかな動きで表現されます。
変身途中で、ミルキーが180度回転しながら歌い続ける所は圧巻です。CGではなく手描きなのですよ、これ。板岡さんの変身バンクは空間を最大限に利用するのも特徴ですね。
宇宙空間をイメージしたキラッキラなエフェクトもきれいです。途中でぷくっと膨れる演出は板岡さんのアドリブでしょうか。
羽衣ララからキュアミルキーへ。0.000000012%の確率をひっくり返し、自らの意志で初めてプリキュアになったときの「うれしさ」すら画面から出ているようです。
板岡さんの手で描かれた80秒の芸術、キュアミルキーの魅力を超絶技巧でイマジネーションしたすてきな「へんしんシーン」なのです。
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